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一体なに? ダンプカーの「謎の文字」 車の「ナンバー」と似てるも実は違う! 荷台の表示に隠された意味とは

くるまのニュース / 2023年5月12日 11時10分

建設現場などに土砂や砂利を運ぶダンプカーには、通常のナンバープレートのほかにも荷台の側面や後面にナンバーのような文字や数字が表示されています。この表示は何なのでしょうか。

■ナンバープレートみたいだけど実は違う?

 クルマには車体の前後にナンバープレートが装着されています。
 
 一方で、土砂や砂利などを運ぶダンプカーには通常のナンバープレートとは別に、荷台の側面や後面にナンバーに似た文字や数字が記されています。これは一体何なのでしょうか。

 通常のナンバープレートは、「品川」や「横浜」など使用の本拠地を示す地名や、300や500などのクルマの種類を表す分類番号、そしてひらがな1文字と1から9999までの数字が組み合わされます。

 一方、ダンプカーの荷台には「品川 建(丸囲み文字) 〇〇〇〇(特定の数字)」など、ナンバープレートの文字列に似たようなものが記されています。

 この文字の正体は、特定の要件に該当するダンプカーに記載される「表示番号」で、「ゼッケン」と呼ばれることもあります。

 土砂などを載せて運ぶダンプカーは「土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法」(通称:ダンプ規制法)に基づき、国土交通大臣に届出をして表示番号の指定を受けなければなりません。

 この届出を行うことで割り当てられる表示番号は、荷台の両側面と後面に決められたサイズで表示しなければならず、表示部分の色も白地に黒文字と定められています。

 届出の対象となるのは、土や砂などの土砂等を運搬する大型自動車のうち、車両総重量が8000kg以上のものおよび最大積載量が5000kg以上のものです。

 一方で、「土砂禁ダンプ」と言われる土砂を運ばないダンプカーや、公道を走行せず私有地内のみで使用されるダンプカーは届出の対象外です。

 表示番号は地名、丸で囲まれた漢字1文字、数字の順番で「品川 営 12345」のように文字と数字が組み合わされており、ナンバープレートと類似していると言えます。

 表示番号は届出の内容をもとに決められるため、内容からはいくつかの情報を読み取ることができます。

 まず、最初の「品川」などの地名は、届出先の運輸支局または自動車登録検査事務所の地名です。

 クルマのナンバープレートの地名表示は「なにわ」や「八王子」のように3文字、「尾張小牧」や「伊勢志摩」のように4文字の地名がありますが、ダンプの表示番号では「なにわ」は「なに」、「八王子」は「八王」のように必ず2文字で表示されます。

 次の丸で囲まれた漢字1文字は経営種類を表しており、ダンプカーがどのような事業に使用されているかが判別可能です。

 たとえば「営」であれば運送事業、「販」は砂利販売業、「砂」は砂利採取業を表しているほか、建設業、砕石業、採石業にそれぞれ「建」「砕」「石」が当てられ、どれにも該当しない事業を営む場合は「他」が使われます。

 その後に続く数字は、表示番号を取得する際に割り当てられる個別の番号で、地名や事業種類とあわせてダンプカーごとに異なる固有の番号です。

 このように、土砂を運搬するダンプカーには、法令に基づいた届出と表示番号の適切な表示が義務付けられており、表示番号を表示しなかったり、虚偽の表示をしたりなど法令に違反すると、3万円以下の罰金が科せられます。

 ダンプカーが運ぶ土砂などはとても重く、規定の積載量を超えてしまう過積載の状態になると車両の操作性の低下により交通事故につながる恐れもあります。

 そのためダンプカーには法令によりさまざまな規制が設けられているほか、届出や表示番号を荷台の両側面と後部に記載することが義務付けられているのです。

※ ※ ※

 表示番号以外にも、過積載などを防ぐために積載重量をはかる自重計の設置義務が課されており、設置しない場合の罰則も設けられています。

 青森県トラック協会によると、ダンプカーによる交通事故はダンプ規制法により大幅に減少しているものの、現在も約2000人の死傷者が発生していると言います。

 これらのルールは土砂などを運搬する事業者に対して、ダンプカーの安全な運行を促す施策の一つだと言えます。

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