“みっともない”? なぜ「ヘッドライト」が透明から黄色に!? 車検通らなくなることも? 予防法はあるのか
くるまのニュース / 2023年5月4日 10時10分
クルマが古くなってくると気になるのが、ヘッドライトの“黄ばみ”。クルマの印象を著しく古臭くしまうこの黄ばみは、なぜ発生するのでしょうか。黄ばみの原因や、落とし方から、予防法まで解説します
■なぜヘッドライトが黄ばんでしまう?
年式の旧いクルマで、ヘッドライトがくすんで黄色っぽくなってしまっているのを見たことは無いでしょうか。
ヘッドライトは、クルマの第一印象を決める重要な箇所だけに、くすんで黄ばむと例えボディが綺麗でも古臭く見えてしまいます。
今回はヘッドライトが黄ばんでしまう理由やその対処方法について解説します。
ヘッドライトが劣化して黄ばんでしまうのは、素材の特性によって紫外線や傷の影響、熱問題により、素材自体が変色してしまうことによるものです。
ヘッドライトの素材はデザイン性や安全性、軽量化、コスト削減等の理由によって、ガラス製からPC樹脂(ポリカーボネート)製へと変更されてきました。
しかしこのPC樹脂は、紫外線や熱への耐性が弱点。新車時は表面にコーティングされているため、くすみや変色は抑えられますが、走行中の飛び石や経年劣化からヘッドライトのコーティングが剥がれ、紫外線を吸収したり熱によって加水分解が起こり、黄ばみやくすみが発生しやすくなります。
逆に旧車など一部の古いクルマは、ガラス製のヘッドライトが採用されており、黄ばみが発生しにくくなっていますが、PC樹脂より2倍近く重量が増すため衝撃に弱く、破損もしやすいことから樹脂製が主流となってきました。
経年劣化でヘッドライトが黄ばんでしまうのは避けられないとしても、そのままにしているとどのような影響があるのでしょうか。
まずは、夜間の視認性の悪化が考えられます。
黄ばみがあると基本的にヘッドライトの透過率が低下し、光量不足になりやすく、夜間において障害物や歩行者の発見がしにくくなり危険な状態となってしまいます。夜間は1mでも遠く先を視認をしたいとこではありますが、光量低下によって発見が遅れると、事故を誘発するリスクが高まります。
さらに光量不足が酷くなると、規定で定められた光量を確保できずに“車検に通らない”といった状態に陥ることも考えられます。
光量にはカンデラという単位が使われ、1灯あたり6400カンデラ以上あることが条件となっていますが、これを下回ると光量不足と見なされ車検を通すことができません。
また、ヘッドライトの黄ばみはクルマが年式以上に古く見えてしまう影響もあります。
ヘッドライトはクルマの顔でいうところの「目」とも言えるようなパーツで、印象を大きく左右します。
ライトが黄ばんでいるとそこまで古く無いクルマであったとしても、実際よりも古臭く見え、逆に20年経っていたとしても、ヘッドライトが新品だったりすると全体も綺麗で新しい印象を感じられるものです。
■ヘッドライトの黄ばみを落とす方法とは
ヘッドライトが綺麗であるに越した事はありませんが、既に黄ばみが発生している場合、除去するにはどのような方法があるのでしょうか。
ヘッドライトの黄ばみを落とす方法または予防する方法はあるのでしょうか(画像はイメージ)
まだ軽度な黄ばみ程度であれば、カー用品店等で購入できるヘッドライト用のクリーナーを試してみると良いでしょう。
ヘッドライト用クリーナーは、磨いて除去する研磨剤タイプと黄ばみを溶かした後に拭き取る有機溶剤タイプがありますが、ヘッドライトの表面を削らずに除去したい場合は有機溶剤タイプが勧めです。
研磨剤入りのクリーナーや傷消し用の極細目コンパウンド等を使用して磨く方法もあります。拭き取るタイプのクリーナーで除去が困難な場合は、研磨剤タイプが効果的ですが、処理後はコーティングを施しヘッドライト表面を保護しておきましょう。
最も確実に新車と同程度にする方法としては「ヘッドライトユニットをまるごと交換する」というのも考えられます。ですが、コストが高く付いてしまったり、古い車だと部品自体が欠品になっていたりする場合もありますので、注意が必要です。
※ ※ ※
樹脂製のヘッドライトが黄ばんでしまう前に、劣化を遅らせる方法もあります。
まず考えられるのは、紫外線を避けて保管することです。黄ばみの主な要因は紫外線による経年劣化であることから、浴びせないように注意しておけば、劣化を遅らせることになります。
一番はシャッター付きのガレージ等で、クルマを外界から完全に囲える空間での保管ですが、屋外しか場所が無ければ、ボディカバーで覆っておくのも一つの手です。
また、ヘッドライトやガラス面を保護するコーティング剤もあります。それらは汚れや水垢の付着軽減以外にも黄ばみやくすみを抑制してくれる効果が期待できます。
さらに、プロテクションフィルムという外装保護の為に開発された透明なフィルムを施工することも考えられます。ボディだけでなく、ヘッドライトに施工すれば、傷や汚れを防いでくれるでしょう・
施工したフィルム自体は劣化しますが、ヘッドライトは保護されるので剥がせばいつでも綺麗な状態です。
定期的にフィルムの張り替えが必要にはなりますが、物理的に保護できるのは大きな利点です。デメリットとしては素人による施工が難しく、費用が割高となってしまう点でしょう。
※ ※ ※
ヘッドライトの黄ばみは放置すればするほど、後々の処置が大変になってきます。見た目の印象も悪くなりがちですので、黄ばませないよう洗車後はコーティング剤を塗布するなど、普段から予防策を講じておくと良いでしょう。
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