ホンダが全長5mの「“6輪”軽バン」提案! 積載力MAXの“斬新”軽トレーラー「アクティ・コンポ」は遊び心もMAXな商用車
くるまのニュース / 2023年5月14日 10時10分
過去に発表されたコンセプトカーの中には、市販化が期待された魅力的なモデルが数多く存在しました。第36回東京モーターショーでお披露目された「アクティ・コンポ」もそんな1台でしたが、どのようなモデルだったのでしょうか。
■軽トラの可能性を追求した「トレーラー仕様」
2023年10月には、これまで47回にわたって行われてきた国際自動車ショー「東京モーターショー」に代わり、新たに「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」が東京で開催されます。
モーターショーなどの自動車イベントは、斬新な提案をおこなうプロトタイプモデルがお披露目される場として世界的に注目されており、市販化を求める声が集まったコンセプトカーも数多く存在。
なかでも現実味の高さから市販化が期待された1台である、ホンダの「アクティ・コンポ」について、どのようなモデルだったのかを紹介します。
1977年に登場したホンダ「アクティ」は、二輪車メーカーだったホンダが初めて四輪事業に参入する契機となった軽トラック「T360」の流れをくむモデルで、使い勝手の高さやパワフルな走行性能から長年愛されてきた軽商用車です。
トラック仕様だけでなくライトバン仕様もラインナップされていたアクティはエンジンを車両中央に配置し、軽トラとしては唯一無二となるMR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)という駆動形式を採用。
さらに荷台までもフレームの一部にしてしまうモノコック構造など独自性も高く、ホンダらしい個性あふれるモデルでもありましたが、アクティバンは2018年7月、アクティトラックは2021年4月をもって生産終了しています。
そんなアクティトラックを「トラックヘッド」と見立て、車体後部に一体化が可能なトレーラーを追加することで斬新なトレーラースタイルを実現したコンセプトカーが、2002年に開催された第36回東京モーターショーで初公開されたアクティ・コンポです。
もともとアクティという車名は「アクティブ(活動的な)」に由来し、ビジネスからレジャーまであらゆる用途での活躍が想定されていました。
そんなアクティが持つ優れた「積載力」を徹底的に追求したアクティ・コンポは、あらゆるシーンにおいて自由な発想で使うことができる、ライフスタイルの可能性を広げてくれるモデルだといいます。
アクティトラックに取り付けられたトレーラーの荷室容量は最大約4700リットルもの広さを誇り、ビジネスでは配送業務やオフィス、レストランに活用が可能。レジャーシーンでは遊びのアイテムを気兼ねなく積載し、山から海まで思いのままにアウトドアの現場へと出発できます。
また、このトレーラーのサイドパネルは電動で開閉するウイングゲート式。大きな開口部は荷物の積み降ろしなどに利便性を発揮するうえ、さらに「窓付き」や「ドア付き」などのオプションパネルへと用途に合わせて付け替えが可能です。
広々したトレーラーの内部には多彩なユーティリティも備え付けられ、ワークスペースからホビースペースに、アイデア次第で使い方が広がります。
トレーラーを含めたアクティ・コンポのボディサイズは全長4975mm×全幅1475mm×全高1990mm。軽自動車枠を超えるサイズで気になるのは、車体の大きさゆえの小回り性能ですが、アクティ・コンポはハンドルの切れ角を拡大すべく電動4WSシステムを搭載しています。
これによってトレーラー部分にある3軸目のホイールも操舵され、内輪差を少なくすることで狭い場所での小回りと安定したコーナリングを実現していました。
※ ※ ※
アクティ・コンポは、可愛らしい見た目とともに軽トラの可能性を大きく広げる魅力的なコンセプトモデルでした。
残念ながら市販化はおこなわれませんでしたが、同車の提案した「仕事から趣味まで多彩な用途に使える商用車」という発想は現行モデルの「N-VAN」へと引き継がれているようにも思えます。
2023年10月に開催されるジャパン モビリティショー2023でも、ホンダから遊び心あふれる魅力的なコンセプトカーが登場するか、期待が高まります。
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