車のライトまぶしい! なぜ近年増えてきた? 後続車の「眩惑」どう対処すべき? 最新装備で解決する場合も
くるまのニュース / 2023年5月24日 14時10分
後続車のライトがまぶしいと感じることが増えていますが、なぜなのでしょうか。また、どのような対策をとればよいのでしょうか。
■後続車のライトがまぶしい! どう対処?
走行中や信号待ちなどで他車のライトがまぶしいと感じることがあります。
特にルームミラーの反射がまぶしいと、安全運転の妨げになるリスクもありますが、軽減する方法はあるのでしょうか。
ヘッドライトは自車が走行する道の先を照らすという役割だけでなく、他の交通に自車の存在を知らせるという重要な役割も持っています。
一般的には夕暮れから明け方にかけての夜間走行時に点灯させるほか、雨や雪などの悪天候時やトンネル内などでも点灯させることが必要です。
一方で、最近他車のヘッドライトがまぶしく感じることが増えたという人もいるでしょう。
その理由として、近年の新型車に採用されるヘッドライトの光源がハロゲンからLEDへと変化していることが挙げられます。
ヘッドライトの光源としてかつて主流だったハロゲンは、光が乳白色で照射する中心から外側に向かって光が弱くなる特徴があります。
それに対し、近年多く採用されているLEDでは光の色味が白っぽく、光が外側まで均一に明るいため、ハロゲンと比較すると光の色や強さが比較的まぶしいと感じやすい性質があります。
また2017年3月の法改正により、夜間にはハイビーム(走行用前照灯)を使用すべきことが明確化され、ハイビームの活用が呼びかけられるようになり、意識的にハイビームを利用する人が増えたことも原因と考えられます。
ただし、ハイビームは他のクルマや人の迷惑にならない場所で使用するもので、交通量の多い市街地や、ほかのクルマのすぐ後ろを走行している時は、下向き(すれ違い用前照灯・ロービーム)に切り替えなければなりません。
近年の一部車種では、対向車や先行車がある場合に自動的にハイ・ローを切り替える機能を搭載するものもありますが、手動のクルマもまだ多く残っています。
対向車であれば、まぶしいとはいってもすれ違うまでの一時的な時間ですが、後続車がまぶしいと、どちらかがルートを外れない限りずっと続くことになります。
その場合、まずはルームミラー(バックミラー)の角度を変える方法があります。
多くのクルマにはルームミラーの下側にレバーがついており、このレバー操作のみで後続車のまぶしさへの対策ができます。
このようなレバー付きのミラーを「防眩式ルームミラー」といい、レバー操作により視野がほとんど変わらないまま反射角のみ変わるため、後続車のヘッドライトによる反射光を減少させることが可能です。
たとえばトヨタ「プリウス」では、通常はレバーが奥に倒れている状態で、夜間などにまぶしいと感じたらレバーを手前に倒すことでまぶしさを軽減できると取扱説明書に記載されています。
また、車種によっては「自動防眩ミラー」を装着した車もあります。
これは後続車のヘッドライトの光の強さをミラー部のセンサーで感知して、自動で鏡面部の明るさを下げてくれる機能で、ドライバーによる操作は不要なほか、ルームミラーに加えてサイドミラーにも装備している車種もあります。
そのほか、ルームミラーを「デジタルインナーミラー」に交換する方法もあります。
デジタルインナーミラーは通常のルームミラーと同形状ですが、後部に取り付けたカメラ映像を補正してミラー部分の液晶画面に映す仕組みです。
近年の上級車では標準装備していることも増えてきた装備のひとつです。
後続車のヘッドライトを直接鏡面に反射させるわけではないため、まぶしさを感じにくくなることが特徴です。
また、カメラに好感度センサーを採用しているものでは、街灯の少ない道路や雨の日の夜間など、通常のルームミラーだと真っ暗で何も見えない際に、デジタルインナーミラーではカメラの映像の明るさを上げて液晶に映すことができるため、後方が見やすいという利点もあります。
デジタルインナーミラーや防眩ミラーを活用することで、後続車の眩惑に対処することで、夜間や悪天候でも快適にドライブできるかもしれません。
その一方で、ライト点灯時に自車がハイビームになっていないかを確認することも必要と言えます。
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