「え、めちゃ眩しい!?」 突然変わる「オートハイビーム」 正しく点灯しない場合も? 安全機能なのに「使いづらい…」声も
くるまのニュース / 2023年6月8日 11時10分
近年の新型車に用いられるオートハイビーム機能は便利な反面、うまく作動しないケースもあり、賛否が分かれています。
■「オートハイビーム」使えない?
近年の新型車に多く採用されている装備のひとつに「オートハイビーム機能」があります。
一見すると便利な機能に思えますが、うまく使いこなせないユーザーもなかにはいるようです。どういうことなのでしょうか。
夕暮れから明け方にかけてなど暗い状況での走行時、または悪天候時に点灯させるヘッドライトには、ロービーム(すれ違い用前照灯)とハイビーム(走行用前照灯)があります。
このうちロービームは、前走車や対向車がいる場合に使い、交通量の多い市街地などでは他車への眩惑を防ぐためにロービーム状態で走行することが一般的です。
ハイビームは前走車や対向車がいない場合に、ウインカーレバーを奥(一部車種では手前に引くタイプも)に倒すことでヘッドライトを上向きに切り替え、ロービームよりも遠くを照らすことができます。
近年では、2017年3月の法改正により夜間にはハイビーム(走行用前照灯)を使用すべきことが明確化され、ハイビームの活用が呼びかけられるようになり、意識的にハイビームを利用する人が増えました。
そしてオートハイビーム機能は、車両に搭載されたカメラなどが前方の状況を検知し、自動的にロービームとハイビームを切り替える機能で、先進運転支援システムを搭載するクルマで採用される例が増えてきています。
一方で、自動的に切り替えを行うとはいえ、すべての状況で思い通りに動作するわけではありません。
JAF(日本自動車連盟)は、オートハイビームに関してさまざまな状況で検証を実施した結果を公表しています。
オートハイビームをオンにした状態で、対向車とすれ違い後にロービームからハイビームへと切り替わる時間を計測したところ、時速60kmで走行中の場合、3タイプの異なる車種でそれぞれ1秒台から3秒台の短時間で切り替わりました。
しかし、その間に約19mから58mをロービームで進んでしまうので、対向車の影から歩行者が横断するなどの場面では発見が遅れる可能性があると言います。
また、対象が接近した場合にハイビームからロービームへ切り替わる距離を計測したところ、対向乗用車では約750m手前で、先行する乗用車では約580mから670m手前で切り替わりましたが、歩行者や自転車に対してはロービームへ切り替わらなかったとしています。
このように、タイムラグが発生したり、自動での切り替えが作動しないケースもあり、機能を過信しないように呼びかけています。
このオートハイビーム機能についてはSNSなどでも話題にするユーザーも多いようです。
「オートワイパー、オートハイビームはホントに便利な機能」「なにこれオートハイビーム便利すぎ」などと、機能の利便性について評価するコメントも見られます。
その一方で、「オートハイビーム、便利だけど曲がってくる車には効果ないみたい」「オートハイビーム便利なので活用してるけど前の車いるときに作動して煽ってるやつみたいになってしまう」「最近の車のオートハイビームは本当に不要な機能だと思うのだが」「オートハイビームがいらんときに作動して悪さする」「オートハイビームが迷惑をかけてる気がするんだけど」などと、切り替えが必要な状況でうまく作動しないと言ったコメントが見られます。
また、なかにはオートハイビーム機能をオフにしてしまうユーザーもいるようで、「オートハイビーム機能付いてて面倒くさいっ」「オートハイビームOFFにしたけど、OFFにすんの面倒くさくて腹立たしい」といった人も。
便利な機能である反面、状況によっては作動しないなど機能に限界もあるため、こういったデメリットもあると考えた上で使用することが大切だと言えます。
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