1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

なぜ走ると「トトロの曲」聞こえる? 車で通ると「メロディ」がなる不思議な「道路」点在! 走ってみたい「メロディロード」の魅力は?

くるまのニュース / 2023年6月17日 8時10分

道路を指定の速度で走るとその地域にちなんだ音楽が聞こえるメロディロード。そのなかでも特徴的なものを6つ紹介します。

■誰でも知っている「あの曲」が!? 道路が奏でる「音楽」とは

 クルマで走っていると、地面とタイヤの摩擦音が音楽のように聞こえる道があります。この道路のことを「メロディロード(メロディラインとも)」と言い、指定の速度で走行するとその地域にちなんだ音楽が聞こえてきます。
 
 どのような仕組みがあり、設置のメリットはあるのでしょうか。また、全国にはどのようなメロディロードがあるのでしょうか。

 メロディロードの仕組みは路面に一定間隔で溝が掘ることで、いわゆる「ロードノイズ」(地面とタイヤの摩擦音)を意図的に生み出すことでメロディのように聞こえる舗装です。

 溝は音階に応じて間隔を変化させており、溝の幅は音の強弱(音量)、溝の数は曲の長さによって計算されて施工されます。

 速度を一定にすればあとはロードノイズが自然と旋律を奏でます。

 メロディロードを設置している福島県によると、音楽として聞こえること以外にも、ドライバーにリズムを意識させることによる速度抑制、溝自体の路面排水性・凍結抑制機能、眠気防止など、さまざまな安全対策につながると言います。

 このメロディロード自体は全国各地に存在しますが、なかでも特徴的な道路を6つ紹介します。

●ジブリ映画の楽曲が流れる道路

・「奥会津シンフォニーロード」(福島県金山町)

 新潟県柏崎市から只見川・JR只見線と並走して福島県会津若松市に至る国道252号のうち、福島県金山町大字水沼地内にある、長さ278mのメロディロードです。

 東北地方で最初に作られたメロディロードでもあり、日本最大のブナ林で知られる奥会津・只見の絶景とともに、時速50kmで走行することで1995年公開の映画「耳をすませば」でおなじみの「カントリー・ロード」が流れます。

・「中之条町メロディーライン」(群馬県中之条町四万)

 群馬県桐生市から同県を縦断し、柏崎市に至る国道353号。中之条町メロディーラインは中之条町から四万温泉へと続く道の途中にあるメロディロードです。

 ここでは、2001年公開の「千と千尋の神隠し」のエンディングで使われた楽曲「いつも何度でも」が流れます。群馬県県土整備部の公式サイトによると、四万温泉に「油屋」(千と千尋の神隠しに登場した旅館)のモデルとされる老舗旅館があることから、この楽曲を選んだとのこと。

 なお、群馬県内にはほかにも、「星に願いを」「静かな湖畔」「雪山讃歌」など10のメロディロードが設けられています。

・「町道フルーツロード」(広島県世羅町)

 広島県世羅町を通る、町道安田賀茂線に作られたメロディロード。

 時速60kmで走行すると、1988年公開「となりのトトロ」の楽曲として有名な「さんぽ」が流れます。

 曲は「だれもが知っており、季節とは関係なく、気軽に車内で口ずさむことができる曲」を基準に選曲したと言います。

 ちなみに、世羅町には『世羅高原ふれあいロード』というメロディロードもあり、こちらでは「森のくまさん」が聞けます。

■「メロディ」ではなく「しゃべる」道路も?

 ジブリ作品以外にも、老若男女に人気のアニメ作品のメロディを奏でる道路が存在します。

見つけたら自然と速度も落とす効果も見つけたら自然と速度も落とす効果も

●人気アニメ作品の楽曲が流れる道路

・「芦ノ湖スカイライン メロディペーブ」(静岡県三島市)

 神奈川県の芦ノ湖湖畔を通る観光道路「芦ノ湖スカイライン」は、芦ノ湖や富士山だけでなく、三島市や沼津市の市街や伊豆半島も眺めることができる絶景の道路です。

 元々、童謡「ふじの山」が聞こえるメロディロードが存在し、富士山が目の前に見えるタイミングで聞こえるため人気のスポットです。

 さらに、2015年には、もうひとつのメロディロードが追加され、こちらでは大人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニング曲「残酷な天使のテーゼ」が流れます。

・「米子境港線 メロディー道路」(鳥取県境港市)

 鳥取県の米子から境港に向かう県道境港線(県道47号線)にあるメロディロードは、時速50kmで走ることでアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」のオープニング曲が流れます。

 境港は、同作の原作者である水木しげる氏が育った町。音が鳴る道路もちょうど「米子鬼太郎空港」という愛称が用いられる米子空港のそばです。メロディが始まる手前にある大きな音符マークも特徴です。

●番外編:曲じゃなくて「しゃべる」道路

・「しゃべるDO!」(北海道標津町)

 全国でも非常に珍しい特徴のメロディロードが、標津町防災道路にある『しゃべるDO!』です。

 こちらはなんと曲ではなく、「交差点です 交差点です 止まってください」「カーブです カーブです スピードを落としてください」と、話しているように音が聞こる道路。

 摩擦音をうまく使って人の声に聞こえるようにしているため、はっきりと明確には聞こえません。しかし、よくよく聞いてみると上記のように聞き取れてしまう不思議なスポットです。

 このように、ジブリ作品や人気アニメの作中曲、さらには「しゃべる道路」など、人気のメロディロードが全国各地に点在しており、新たな観光地になりつつあります。

 特に「しゃべるDO!」は、知る人ぞ知る「珍スポット」です。ぜひ北海道標津町に行った際には立ち寄ってみてください。

 また通行する際は、安全運転につとめるだけでなく、正しい音階で聞けるように一定の速度を守って通ったほうがよさそうです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください