助手席にある「謎の穴」は何のため? 高級セダンにあった「貫通穴」の意味とは
くるまのニュース / 2023年6月28日 9時10分
トヨタから新型アルファード/ヴェルファイアが登場し、豪華な室内を持つ高級ミニバンが話題を呼んでいますが、かつて高級車といえば「セダン」一択でした。そんな高級セダンのなかでも、国産VIPモデルには謎の「貫通シート」があったのを覚えていますか。
■助手席の背もたれが「貫通」!? 国産高級セダンにあった「謎」装備とは
2023年6月21日、トヨタが高級ミニバン「アルファード/ヴェルファイア」をフルモデルチェンジし、後席の快適性や機能を大幅に充実させたことで話題を呼びました。
こうした高級ミニバンを愛用するVIPたちも、かつては高級セダンを好んでいました。そこには、今とは違う独自の快適装備もあったようです。
箱型の背高ボディを持つミニバンは、5ナンバーサイズであっても3列シートを備えることができるほど、広大な室内空間を誇ります。
それだけに、2列目シートなどには乗員がリラックスした姿勢を取れるよう、大型アームレストやオットマンを備えた車種も珍しくなく、今ではVIPを送迎する車種においてもミニバンが主流となりつつあるのはご存知の通り。
ではVIP向けの車両がセダン中心だったころは、後部座席に座るVIPが限られたスペースでリラックスした姿勢を取るために、どんな工夫がされていたのでしょうか。
中には助手席を目いっぱい前に出し、背もたれを前側に倒したり、ヘッドレストを外したりして足元空間や視界を確保する、というアナログな方法が採られていたこともありますが、メーカーが用意した飛び道具的なアイデアも存在していました。
それが、「助手席の背もたれを貫通させる」という荒業です。
これは助手席シートの背もたれ中央部を後ろ側に倒れるようにすることで、後部座席の座面と助手席の座面をフラットにつなげることを可能とし、後部座席に座るVIPが足を延ばしてリラックスできるというもの。
ただ、現在の高級ミニバンなどに備わるオットマンに比べると、いささか行儀の悪いスタイルにも見えてしまうのがたまにキズです。
そこで、都内で役員車やハイヤーの運転経験があるドライバーさんに、この「貫通式オットマン」について話を聞いてみました。
■ハイヤーのドライバーに聞いた「貫通式オットマン」で最も気になること…
ハイヤーのドライバーさんは次のように話します。
「実際に貫通式オットマンの機能を使うかどうかは、乗られるお客様の判断に委ねていましたが、やはり周囲の目がある環境で使われる方は少なかった印象ですね。
逆に酒席のあとやゴルフの帰り道など、リラックスした環境では使われる方もいらっしゃいました」
2018年に3代目へ刷新したトヨタの最高峰サルーン「センチュリー」は、高級ミニバンが普及した今も各界のVIPから愛され続けています
ちなみに、貫通式オットマンを通して、助手席の上に後部座席に座るVIPの足先が「ニュっ」と出てくることに関して、気になる「ニオイ」などはなかったのかについてもたずねてみました。
「さすがに運転中にニオイが気になる…ということはありませんでした。
トヨタ最上級の『センチュリー』などはともかく、比較的コンパクトな『クラウンセダン』などでは、モゾモゾと動く足の指が気になることは何度かありました」
ということで、運転中も車種によっては意外と目に入るようです。
そんな往年の高級セダンのオットマン機能ですが、いつしか消滅していきました。
助手席の座面まで貫通している状態だと、万が一事故が起きたときにはさまざまなリスクをもたらします。
特に、シートベルトをしていても、衝突時に身体が滑り落ちてしまう「サブマリン現象」が生じたり、足や身体をシートの骨格で挟んでしまって、予期せぬダメージを負ってしまう可能性もゼロではありません。
乗員の安全性を考慮した結果、近年の装着車は減少しています。
現在のトヨタのフラッグシップセダンであるセンチュリーにも、助手席後方にオットマンは備わっているものの、助手席背もたれは貫通しないタイプとなっています。
時代の流れと共に、上級装備の内容も変わっているようです。
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