クルマの「フロアマット」なぜ新車購入時にオプション設定? 社外品に変えてもいい? どんなメリットある?
くるまのニュース / 2023年6月26日 14時10分
クルマの「フロアマット」は、ほぼ100%の人が新車購入時にオプションとして選択するでしょう。なぜフロアマットは標準設定されないのでしょうか。また、社外品に交換するメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。
■新車購入時にオプション設定とされる“本音と建前”
意外に高価なオプション装備ながら、その装着率はほぼ100%といわれるのが「フロアマット」です。
しかし常に踏まれ続けているだけあって、長く乗っているうちに汚れが目立ち、劣化して色褪せてしまいます。
そもそも、なぜフロアマットは標準装備されておらず、ほとんどの人が新車時に購入する必要があるのでしょうか。
フロアマットがオプション扱いされる理由は諸説ありますが、建前上は「ユーザーのライフスタイルに最適なマットを選べる余地を」ということのようです。
本音としては、車両価格を少しでも抑えて表示したいメーカーと、オプションで少しでも利益を増やしたいディーラー(販社)との思惑が影響していることが考えられます。
しかし、フロアマットには、快適性や静粛性をもたらすメリットがあります。
まずは静粛性で、走行中にクルマのフロアから車内に伝わる振動やノイズを遮音する大きな役割を果たしています。
エンジンやタイヤから出るノイズも、種類的には空気の振動のひとつ。それを遮るものとしてフロアマットを用いることで、静粛性が向上するというわけです。
次に防汚性ですが、多くの人は外を歩いた靴のままクルマに乗り込んでいるかと思いますが、靴の裏などに付着した砂や汚れなどのほか、雨や雪のときには水分をも持ち込むことになります。
フロアマットはこうした汚れや水気をフロアに直接触れさせず、また砂や汚れなどを溜め込んで、車内空間を快適に保つ役割を担っています。
フロアマットを敷く理由には、見た目もあります。無機質なフロアカーペットより、毛足の長いフロアマットのほうが高級感も出しやすく、それだけ快適性が高まるでしょう。
しかし、いろいろな役割を担っている割には、意外に掃除し忘れやすい装備でもあり、見た目以上に汚れていたり劣化していたりすることも多いものです。
■社外品に交換するメリットって何?
現在、販売されているフロアマットは大きく分けて毛足の長い「起毛タイプ」と、全体がゴムでできた「ラバータイプ」の2種類がありますが、純正フロアマットのほとんどが起毛タイプです。
これは車内のインテリアをゴージャスに見せるためもありますが、長い毛足で汚れを目立たなくするメリットが多いからともいわれています。
ラバータイプのフロアマット
一方のラバータイプは社外品が多く、主にアウトドアなどの汚れを車内に付着させるのを防ぐために使用されることが多いようです。
なお、一時はフロアマットの上に材質やサイズの違うフロアマットを重ねることで、上に載せたマットがズレてペダル類の操作がしにくい原因になったり、事故の原因となることが指摘されたこともあります。
マットの2枚重ねは法律上違反ではないのですが、安全の面からもあまり推奨できるものではなく、TPOに合わせて必要な場合のみ使用するという切り替えが必要でしょう。
また、社外品のフロアマットには「汎用品」という大きなハードルがありました。つまり、要はさまざまな車種に使えるように、最大公約数的なサイズのものも多かったのですが、それが最近で車種専用として純正品に匹敵するジャストサイズの社外品フロアマットが増えています。
加えて、多くの純正品は黒やグレーなど汚れの目立たない地味な単色カラーのものが多いのですが、社外品はカラーや柄などバリエーションも豊富です。
社外品のフロアマットを愛用しているユーザーに話を聞いてみました。
赤いトヨタ「86」に乗っているUさん(20代・男性)は、カスタムの一環として、千鳥格子の赤×黒をチョイス。車内の雰囲気が一気に明るくなったそうです。
「純正品が思ったより色褪せてしまったので社外品のフロアマットにしたのですが、純正に比べても安価で、純正は5万円前後のところ、購入した社外品は2万円前後でした。
実際に変えてみると、黒一辺倒だったインテリアが赤をフロアに持ってくることで、適度にスポーティかつポップな車内になり、黒いダッシュボードとの組み合わせも良く、個人的にはかなり気に入っています」
ホンダ「シャトル」を釣りの相棒としてフル活用しているHさん(50代・男性)はラバータイプを上手に活用。
普段はリアシートのみをラバータイプにして、雨や釣りの帰りなどはフロントもラバータイプに交換し、車内の汚れを最小限に留めるようにしているのだとか。なかなかいいアイデアです。
「以前はズレるといわれていましたが、最近のラバータイプは裏面に滑り止めが追加されるなど対策が施されています。
何より、自宅に戻ってからの洗車や掃除が楽になりました。アウトドアに出かけられる方は車内に積載しておけば、重宝すると思います」
最近ではラバータイプが進化し「2層構造タイプ」も登場。上部をエンボス層、下部をラバー層とすることで、表面は汚れが目立たず、かつフロアカーペットに汚れや水分を通さない構造となっています。
起毛タイプのような高級感はありませんが、無機質なラバータイプのゴム感が嫌という人には新たな選択肢としてお勧めです。
※ ※ ※
毎回踏みつけられ、汚れを受け止めてくれているフロアマットはなかなか交換しない装備だけに、交換したときのイメチェン効果は非常に高いといえます。
愛車をより長く乗り続けるためにも、フロアマットをマメに掃除したり、思い切って好みのフロアマットに交換してみるのも楽しそうです。
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