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圏央道「4つの課題」で開通延期へ 千葉の大栄JCT~松尾横芝IC間が工事難航 「2024年度」間に合わず

くるまのニュース / 2023年7月10日 16時10分

千葉県で建設が進む圏央道の大栄JCT~松尾横芝IC間について、「2024年度」とされてきた開通見込みが見直されることになりました。

■国とNEXCO東が施工

 圏央道・大栄JCT~松尾横芝IC間の工事が難航しており、開通見込みが「2024年度」から見直されることになりました。どのような事情が立ちはだかっているのでしょうか。

 千葉市内で2023年7月5日、国土交通省関東地方整備局や県、NEXCO東日本の担当者による会議が開かれました。

 千葉県では現在、東関東道と接続する大栄JCT(成田市)から、銚子連絡道と接続する松尾横芝IC(山武市)までを結ぶ延長18.5kmの道路建設が進んでいます。

 事業は、関東地方整備局とNEXCO東日本が共同で取り組んでいますが、主に用地買収、トンネル掘削、重金属対応、跨道橋工事のそれぞれに課題があり、計画に影響しているといいます。

 このため、2024年度としてきた開通見込みを見直すということです。

 以下、それぞれの課題を見ていきます。

 用地買収は、取得率が6月末時点で99%に達していますが、残りの土地は任意解決に至らなかったため、取得に向けて手続きを進めているといいます。一方で取得済みの土地ではすべて工事に着手しています。

 トンネル掘削は、芝山トンネル(延長616m、芝山町・多古町)で難航しています。ここは砂質土で形成された地質構造で、砂時計の砂が流れ落ちるような流砂現象を引き起こす可能性があるといいます。

 加えてトンネルの位置は地表から約3~17mと比較的浅いこと、そしてトンネルの上には町道(農業用水管埋設)やゴルフ場などがあり、慎重な工事が要求されます。

 5月末現在、坑口から約250m地点まで掘削が完了していますが、今後、町道やゴルフ場の下を掘り進めるにあたり、さらに慎重に工事を進める方針です。

 重金属対応は、掘削に先立ち地質を調査したところ、環境基準値を超える重金属(鉛・ヒ素)を検出したため、該当箇所では工事が一時中止されています。

 大栄JCT~松尾横芝IC間の地歴を調査した結果、鉛やヒ素は自然由来であることを確認。今後、汚染状況の調査結果など土壌汚染対策法の手続きを踏まえ、工事を再開する予定です。

 跨道橋工事は、発注手続きで入札不調が発生したといいます。跨道橋(機能補償道路)は、高速道路によって寸断される既存の道をつなぐために架設される橋です。現状は入札不調により着工に至っていません。

 このように工事の進行に影響が出ているため、現時点で事業工程を正確に見通すことは困難といいます。新たな開通見込みの時期は、工事の状況を踏まえて改めて公表するとしています。

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