えっ…トヨタに「カローラミニバン」あった! 全長4m強のコンパクト仕様でもリアシートは自在に変形!? 簡易テーブルも出てくる「スパシオ」とは
くるまのニュース / 2023年7月22日 11時10分
トヨタにはコンパクトミニバンとして「シエンタ」がラインナップされていますが、実はカローラシリーズにもミニバンが存在しました。「カローラスパシオ」とはどのようなモデルだったのでしょうか。
■実はカローラミニバンがあった! シートアレンジが多彩過ぎる「スパシオ」とは
トヨタのカローラと言えば、多彩なボディタイプを展開するモデルですが、実はミニバンも存在しました。
カローラミニバンとも言える「カローラスパシオ」とはどのようなモデルなのでしょうか。
1966年11月に発売された初代モデル。その後、2018年に現行となる12代目モデルが登場しました。
この歴史の中でカローラシリーズには様々なボディタイプが存在しています。
カローラはセダンを基本に、クーペ、ハッチバック、リフトバック、バン、ステーションワゴン、ミニバン、SUVなど多様なボディタイプを時代に合わせて展開してきました。
最近では、2020年にタイで発表されたカローラシリーズ初のSUVとして「カローラクロス」(日本では2021年発売)がグローバルで人気ですが、かつてカローラシリーズには3列シートを備えたミニバンとなる「カローラスパシオ」というモデルが存在しています。
カローラスパシオは1997年1月に発売された8代目カローラベースのミニバンとなり、多機能で楽しさあふれる「私の部屋」をテーマに開発されました。
車名の「カローラ」は英語で「花の冠(花の中のもっとも美しい部分、花びらの集合体)」という意味となり、「スパシオ」はイタリア語で「空間」という意味の「SPAZIO」をもとに作った言葉です。
そんなカローラスパシオのボディサイズは全長4135mm×全幅1690mm×全高1620mm、ホイールベース2465mmとなり、最小回転半径4.8mの取り廻し性に優れたコンパクトなサイズとなります。
シートレイアウトは、当初2列シート4人乗り/3列シート6人乗りの2タイプを用意。発売から半年後には2列シート5人乗りをラインナップに追加。
フロントシートには、助手席に回転対座機構を設定する他、セカンドシートにはシートクッションが左右独立に約100mmリフトアップ出来る「ジュニアシート」に切替え可能で、さらにはシートバックを倒すことでテーブルとしても使用可能です。
さらにはセカンドシートをたたみ込むもしくは取り外すことでリアユーザーに余裕のある空間を提供するといったギミックもありました。
このようにカローラスパシオは、デイリーユースからレジャーユースまで多様なライフスタイルに合わせたモデルです。
パワートレインは、1.6リッターエンジンに4速ATを組み合わせています。
サスペンションはフロント/リヤともカローラ系に採用された4輪独立懸架のマクファーソンストラット式をファインチューニング。ブレーキにはフロントに大容量ベンチレーテッドディスクを採用することで快適な乗り心地と優れた操縦性・走行安定性を確保するなど、細かく仕立てられてました。
■カローラスパシオは2代目にフルモデルチェンジ! 何が変わった? いつまで売ってた?
2代目となるカローラスパシオは、2001年5月に発売されました。
プラットフォームは8代目をベースとした初代と変わり、9代目をベースとしています。
見た目のデザインでは、フロントピラーの付け根を前方方向に突き出した造形にした他、ベルトラインをリアでキックアップさせた存在感ある表現が特徴です。
ボディサイズ(先代比)は、全長4240mm(+55)×全幅1695mm(+5)×全高1610mm(-10)、ホイールベース2600mm(+135)、最小回転半径4.9mとなります。
これにより室内空間では、フロントとリアのシート間を65mm拡大させるなどさらに余裕のあるスペースを確保しました。
まさかのミニバン「カローラスパシオ」がかつて存在した(画像は初代)
また乗員数と荷物量に応じた「5+2」というパッケージングを採用することで、フロント/セカンドの居住性を向上させています。
床下格納式となったサードシートでも座り心地を確保するシート素材を使用することで快適性を保っています。
パワートレインは、1.5リッター/1.8リッターの2種を用意し、駆動方式は当初FFのみでしたが、その後1.8リッターに4WDを追加しました。
※ ※ ※
このようにコンセントながら広い室内空間を誇るカローラスパシオですが、2007年6月に生産終了してその歴史に幕を下ろしました。
なお似たような2列シート/3列シートを備えるコンセントなミニバンとしては、2023年現在「シエンタ」がラインナップされています。
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