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「シルビアミニバン」の異名に賛否アリ!? 230馬力の「爆速3列ワゴン」! 日産「リバティ“GT4”」に注目集まる

くるまのニュース / 2023年7月30日 8時10分

ファミリー向けのミニバンの中には、極めてスポーティなエンジンを搭載するモデルが存在します。「プレーリーリバティ ハイウェイスターGT4」もそんな異色のモデルのひとつです。当時のシルビアターボと同じエンジンを搭載するスポーティミニバンを紹介します。

■「シルビアミニバン」の称号に賛否両論!?

 世界に先駆け1982年に登場した、3列シートミニバンの元祖といえるのが日産「プレーリー」です。
 
 その系譜を受け継ぐ3代目「プレーリーリバティ」には、異端の高性能スポーツモデル「ハイウェイスター GT4」がラインナップされていました。

 1998年11月に登場した3代目プレーリーリバティは、全長4545mm×全幅1695mm×全高1630mmのコンパクトな5ナンバーボディに3列シートをレイアウトしたミニバン。

 後席には両側スライドドアを装備するほか、バックドアにはガラスハッチが備わり、荷室へのアクセス性を高めているのも特徴です。

 当時放映されたTVCMのキャッチコピーは「パパ・ママ・リバティ」。2リッター直列4気筒「SR20DE」型DOHC 自然吸気エンジンとCVT(FFモデル)を搭載し、良好な燃費を誇るファミリー向けミニバンとして支持されていました。

 またユーザーニーズの広がりを受け、エアロパーツや精悍なメッシュグリルなどでカスタマイズした「ハイウェイスター」も設定していましたが、その頂点に位置していたのが、高性能版のハイウェイスター GT4でした。

 当時の2ドアクーペ「シルビア」(S15型)のスポーティグレード「spec-R」に搭載されていた2リッター直列4気筒ターボ「SR20DET」型エンジンを搭載し4速ATと組み合わされ、4輪を駆動させます。

 当時の5ナンバークラスのミニバンとしては異例の最高出力230ps、最大トルク28.0kgmという高性能ぶりを発揮し、「シルビアミニバン」の異名を手にしていたのです。

 ファミリーカーとしてはちょっとヤンチャなキャラクターのリバティ ハイウェイスター GT4に対し、多くの反響の声がSNSなどで寄せられています。

 なかでも「リバティ懐かしい!」「プレーリー、むかし家族で乗ってた」など、日産の同シリーズを懐かしく思う人の声が多く見られます。

 特に「日産にこのサイズのミニバンが復活して欲しい」と、トヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」などの対抗馬として復活に期待する意見もありました。

 また一方で「シルビアミニバン」という称号に対し「単にエンジン型式が共通しているだけで(シルビアの)縦置き・FRレイアウトと(リバティの)横置き・4WDレイアウトではまったく別物だ」と、違和感を述べる意見も多く見られます。

 しかしこれに対し「4WDだから雪道でも速く、その点でシルビアより勝っている」と評価する声も一部にはあるようです。

 加えて、当時ブームとなっていたスノーボードなどのウィンタースポーツに向かうための「ゲレンデエキスプレス」として「欲しかった」とするコメントも見られます。

 このほか、三菱が当時発売していたミニバン「シャリオ」へ1995年に追加設定された「リゾートランナーGT」を思い浮かべた人も。

 こちらは、当時のスポーツセダン「ランサーエボリューション」に搭載されていたのと同型の2リッター「4G63」型 DOHCインタークーラーターボを積んだスポーツモデルでした。

 最高出力230psを発揮する高性能なターボエンジン車という成り立ちは、プレーリーリバティ ハイウェイスターGT4と同様のコンセプトといえます。

「こういうクルマで高性能というのは当時でも珍しかった」「ホンダでもミニバンにRSグレードの設定があったりしてスポーティでした」

 ごく限られた需要とみられますが、一定の層からは注目を集めていたようです。

※ ※ ※

 近年はさらに背が高く、広い室内空間を誇るミディアムクラスミニバンや、ラージミニバンが主流となったこともあって、空間の広さよりも走りの性能を全面に打ち出すスポーティなミニバンはほとんど見当たりません。

 今後もしリバティのように背の低いミニバンが復活した場合には、再びラインナップされることを密かに期待したいところです。

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