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トヨタ高級ミニバン「8年ぶり全刷新」で何が変わった? 細部の「コダワリ」スゴい! 新型アルヴェルの特徴とは

くるまのニュース / 2023年7月28日 14時50分

トヨタ新型「アルファード/ヴェルファイア」は「快適な移動の幸せ」を追求したといいますが、具体的にはどのような点にこだわって開発されたのでしょうか。

■「快適な移動の幸せ」って? どこを改良した?

 トヨタが2023年6月21日に新型「アルファード/ヴェルファイア」を発表・発売しました。
 
 新型では「快適な移動の幸せ」を追求したといいますが、具体的にどのような点にこだわって開発したのでしょうか。

 初代アルファードは2002年に登場以来、人気を博し、2008年に登場した兄弟車のヴェルファイアとともに、上級ミニバン市場を活性化させました。

 8年ぶりのフルモデルチェンジではアルファードが4代目、ヴェルファイアが3代目へと進化しました。

 そんな新型アルファード/ヴェルファイアですが、開発にあたってその価値を議論してきたといいます。たどりついた結論は「快適な移動の幸せ」ですが、どういう意味なのでしょうか。チーフエンジニアの吉岡憲一氏は以下のように話します。

「この意味としては、ドライバーが後席に乗られる方に対して優しく運転をしたい。後席に乗られる方は束の間の休息で、リフレッシュをしたい。お互いがお互いを思いやって、そして感謝してあげる。そういった空間をこのクルマを通して実現することを考えました。

 ときにはこのクルマ自体にも感謝する。そんなようなことも考え、我々このクルマを開発してきました」

 これを実現するために、ドライバーにとって運転していて疲れないこと、後席に乗る乗員には不快に感じる振動や騒音を徹底的に下げることにこだわって開発。

 このうち振動を少なくすることに関しては、足回りやボディ、シートに至るまで多面的なところからアプローチし、快適に乗れるように目指したと説明します。

「ドライバーの疲労低減には、TNGA K プラットフォームの素性の良さに加え、パワーステアリングのアシストをギアボックス側に持ってくることにより、敏感な操舵性を実現しました。

 ドライビングポジションについても、ドライバーがシートに座りハンドルを握った際、意図したようにクルマが動かせる自然な着座姿勢とハンドル位置を確保するために、ステアリングホイールの角度を若干立てています。

 足回りはタイヤを新開発したことに加え、周波数感応型ショックアブソーバーをアルファード『エグゼクティブラウンジ』と、ヴェルファイア全車に採用しました。

 従来型では減衰力を発生させるバルブを1つのみ設けていたことに対し、バルブを3つ設け、入力する周波数に合わせて減衰力を機械的に変える構造にしています」(吉岡氏)

 この足回りの改良にともない、ねじり剛性では約50%、ショックアブソーバーが取りつられる箇所では30%ほど、ボディ剛性を向上。

「足回りがしっかり動くためには、(同時に)ボディも変えていかなくてはならないのです。そのため、ボディにも徹底的に(ボディ自体の)素性を良くするような構造を取っています」(吉岡氏)

■高層ビルの「免震構造」のようなシートを採用

 吉岡氏によれば、一般的にミニバンはスライドドアの大開口部の弱さが欠点だといいますが、どのように補強したのでしょうか。

「特に先代ではスライドドアのレール上に(補強材が)ありませんでした。今回、その部分を通す『ストレートロッカー構造』を採用しました。

 そうすることでピラーの後ろからの強度が向上しています」(吉岡氏)

 また、クルマの下回りの剛性も高め、新たにV字型のブレースを装備。

「V字型ブレースは、屋根がないオープンカーで剛性を確保するために床下にこのブレースを使っているクルマが多いとわかったので、ミニバンの新型アルファード/ヴェルファイアにも取り入れました」(吉岡氏)

 加えて、2種類の構造用接着材を採用し、先代の5倍の長さを用いることで、衝撃吸収と剛性向上を図ったといいます。

シートや足回りだけでなく、ボディにも手を加えたシートや足回りだけでなく、ボディにも手を加えた

 シートには防振構造を採用し、クッションパットの見直しを図るなど、特にこだわったとしていますが、どのような点を改良したのでしょうか。

「振動はやはりシートを通じて人間に伝わってくるため、ゴムのブッシュを入れ、フロアから浮いた構造になっています。高層ビルの免震構造というのがありますが、それに似たもので、ボディからの振動を遮断します。

 クッションパットは2種類のものを採用し、特にお尻の座圧がしっかりかかるところには、均一に分散させホールド性を高めるものを、シートバックには枕でいう低反発のものを使い分け、振動を遮断させました」(吉岡氏)

※ ※ ※

 このように足回りやボディ、シートに至るまでアプローチすることにより、先代比で約1/3まで振動を遮断できたといいます。

 このほか、ロードノイズや風切り音に対しても、ノイズの発生源を特定して音自体を抑制しつつ、音の周波数のバランスを整えることで静粛性を向上。

 振動や乗り心地だけでなく音にいたるまで、さまざまな側面から室内空間の快適性が高まりました。

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