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なぜトヨタ「100系ハイエース」が700万円!? 8万キロ超えの個体なのに… 米国で発見された謎仕様とは

くるまのニュース / 2023年8月22日 12時10分

ワシントン州にある中古車販売店では100系ハイエースをベースにしたキャンピングカーが販売され注目を集めています。

■100系ハイエースの激レア仕様が700万円…なぜなぁぜ?

 アメリカではトヨタ「ハイエース」の正規販売が行われていません。
 
 しかし、ワシントン州にある中古車販売店では100系ハイエースをベースにしたキャンピングカーが販売され注目を集めています。

 圧倒的な機能性と手の届きやすい価格、そして世界トップレベルの耐久性を持つハイエースは、日本を代表する商用車としてさまざまなビジネスシーンで活躍しています。

 ハイエースの歴史は古く、初代の登場は1967年にまでさかのぼります。

 現在販売されているのは5代目(200系)ですが、2004年以来フルモデルチェンジが行われていない超ロングライフモデルとなっています。

 また、ハイエースは海外でも高い需要を誇っています。

 特に東南アジアでは絶大な支持を集めており、日本と同じく、国民の生活を支える重要な存在として人々に認識されています。

 一方、ハイエースはキャンピングカーのベース車両としても高いニーズがあります。

 ハイエースをベースとしたキャンピングカーは「バンコン」と呼ばれ、トラックをベースとした「キャブコン」に比べて、一般道での取り回しや駐車スペースの確保に優れるなどのメリットがあることから、より手軽なキャンピングカーとして注目を集めています。

 そんななか、キャンピングカーの本場であるアメリカでは、ハイエースをベースとしたキャンピングカーが販売され話題を呼んでいます。

 ワシントン州エヴェレットの中古車販売店「JDMOFFROAD」で販売されているのは、1996年式の4代目(100系)ハイエースをベースにしたキャンピングカー「クルージング キャビン」です。

 日本のキャンピングカーメーカーであるトイファクトリーによって製作されたこの1台は、上級グレードの「スーパーカスタムG」がベースとなっています。

 エクステリアデザインは一見するとノーマルのようですが、大人2人が就寝可能なポップアップルーフが備わっています。

 インテリアは、運転席の後方にコンパクトなキッチンとカウンタースペースが据え付けられており、シンクや冷蔵庫、ガスコンロなどが用意されています。

 また、専用のバッテリーによって、エンジンを切った状態でも室内のシステムに電力を供給するほか、車両後方部にはミクニ製のディーゼルヒーターが搭載されています。

 室内の架装が最小限に留められていることもあり、通常時では最大7人の乗車が可能です。

 フルフラットではないものの、2列目と3列目のシートを倒すことにより大人が余裕をもって横になれるベッドを登場させることが可能です。

■アメリカでハイエースキャンピングカーが700万円! そのワケは?

 クルージング キャビンに搭載されるのは、名機として名高い3リッター直列4気筒ターボディーゼルエンジンの「1KZ-TE」です。

 最高出力130PS/最大トルク289.3Nmのパフォーマンスを持つこのエンジンにフルタイムAWDが組み合わされたグランドキャビンは、アメリカの高速道路や峠道も楽に走破できそうです。

 アメリカではこれまでハイエースが販売されたことはありません。そのため、このクルージング キャビンも日本から輸入された右ハンドル仕様のものとなっています。

 日本では100万円程度から探すことのできるクルージング キャビンですが、今回発見された個体は、8万kmを超える走行距離を感じさせない極上のコンディション。

25年ルールで右ハンドルでも走れるハイエース。内装はどうなっている?25年ルールで右ハンドルでも走れるハイエース。内装はどうなっている?

 そのこともあり、4万9000ドル(約715万円)というプレミア価格が掲げられています。

 なお、このクルージング キャビンは、アメリカのキャンピングカーレンタルサイトにも登録されており、1泊200ドル(約2万9000円)から利用することができるようです。

※ ※ ※

 右側通行を採用しているアメリカでは、右ハンドル車で公道を走ることは容易ではありません。

 ただ、製造から25年が経過した車両については各種法規制が免除されることから、右ハンドル車の登録・走行もできるようになります。

 このいわゆる「25年ルール」によって、1990年代の日本車がアメリカに渡っています。

 日産「スカイライン GT-R」のような国産スポーツカーがその代表例ですが、今回発見されたクルージング キャビンのような特徴のあるクルマが、現地のユーザーから注目されているようです。

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