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なぜ? 高速道に「甲子園のツタ」が使われてた!? 高校球児の聖地との意外な関係性とは

くるまのニュース / 2023年8月23日 9時10分

阪神甲子園球場と言えば、阪神タイガースの本拠地として知られている他、夏には「全国高等学校野球選手権大会」が開催されることでも有名です。そんな甲子園ですが、実は高速道路と「ツタ」による意外な関係性がありました。

■夏といえば甲子園での高校野球! 実は高速道路との意外な関係性があった?

 毎年夏には、風物詩となる「全国高等学校野球選手権大会」が開催されます。
 
 開催場所としては「阪神甲子園球場」(以下:甲子園)が使われることもあり、高校球児の聖地としても有名です。
 
 そんな甲子園ですが、実は関東圏の高速道路と関係があるといいます。

 甲子園と言えば、外壁が一面ツタに覆われている光景が印象的です。

 このツタの名は「ナツヅタ」というものですが、実はNEXCO東日本が管理する高速道路の一部に使われていると言います。

 高速道路の本線やジャンクションなどの外壁も一面ツタに覆われています。

 ツタで覆われている主な理由としては、コンクリートや金属などの硬い印象を和らげること。

 そしてCO2排出を抑えることでヒートアイランド現象や地球温暖化など環境負荷を軽減させる目的があるようです。

 なかでも甲子園や高速道路の壁面緑化に使われているナツヅタは、ブドウ科の落葉性つる植物です。

 吸盤になった巻きヒゲを伸ばし、壁などに付着して上へ伸びるのが特徴となります。

 国土交通省によれば壁面緑化の効果は、非緑化壁面の表面気温が35.5度に対し、緑化壁面の表面気温は28.7度から34.2度となり、約7度という調査結果が出ています。

 このような効果が見込めるナツヅタですが、なぜNEXCO東日本の高速道路に甲子園の「ナツヅタ」が使われることになったのでしょうか。

 導入背景等についてNEXCO東日本の広報課は次のように説明していました。

「甲子園のナツヅタを高速の壁面に使用したのは、1972年頃からです。

 導入当時のナツヅタがあまり市場に出回っておらず、高速道路の壁面緑化に必要なたくさんの苗を集めるのに苦労していました。

 そんな時に着目したのが阪神甲子園球場の外壁を覆う名物だったナツヅタです。

 甲子園のナツヅタから種子を採取し、1年かけて育てたのち高速道路の壁面緑化として植え付けをおこなっていました。

 滋賀県湖南市にある『NEXCO総研 緑化技術センター』では、1971年から2002年2月までの間に約43万本を生産し、全国の高速道路に出荷していました」

■甲子園のナツヅタ…いまはどこに使われている?

 このような経緯で甲子園のナツヅタが高速道路に導入されることになりましたが、壁面緑化にはどのような効果があるのでしょうか。

「外壁をツタなどの植物で覆うことにより、設備自体の劣化や高速道路周辺に対する壁音、環境負荷の軽減などが期待できます。

 また、表面気温や表面温度の上昇を抑制する効果も期待されています」(前出の担当者)

京葉道路(穴川IC~貝塚IC)などの壁面緑化には「ナツヅタ」が使われている(画像引用:NEXCO東日本)京葉道路(穴川IC~貝塚IC)などの壁面緑化には「ナツヅタ」が使われている(画像引用:NEXCO東日本)

 なお現在も甲子園の「ナツヅタ」が使われている場所については次のように説明していました。

「NEXCO東日本の管内では、京葉道路(穴川ICから貝塚IC)などの壁面緑化に甲子園のナツヅタを使っています」(前出の担当者)

※ ※ ※

 なお現在では、ナツヅタの調達が可能となったため独自生産は終了しています。

 そのため甲子園のナツヅタが使われることはないようです。

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