もう…「デカすぎ」じゃん! クルマの「ディスプレイ」はどこまでデカくなる? 今後の可能性はいかに
くるまのニュース / 2023年9月4日 8時10分
クルマのデジタル化が進むにつれて、車載ディスプレイも年々大型化しています。また海外では複数のディスプレイをあわせて50インチを超える超巨大ディスプレイとしているものも登場しています。この先、車載ディスプレイはどこまで大型化するのでしょうか。
■大型化する車載ディスプレイ、いまでは50インチ超えも!
かつては7インチ程度のものが多かった車載ディスプレイですが、いまでは12インチを超えるものも珍しくありません。
また海外では複数のディスプレイをあわせて50インチを超える超巨大ディスプレイとしているものも登場しています。
この先、車載ディスプレイはどこまで大型化するのでしょうか。
クルマのデジタル化が進むにつれて、車載ディスプレイも年々大型化しています。
かつては7インチ程度が主流となっていたなかで、現在では10インチを超えるものもめずらしくなくなっているほか、さらに大きなものも登場しています。
2023年8月現在、日本で購入可能なクルマのなかで最も大きな車載ディスプレイを持つのは、メルセデス・ベンツ「EQS」であると考えられます。
「MBUX ハイパースクリーン」の名を持つEQSの車載ディスプレイは、運転席から助手席までをカバーする56インチ(約142cm)の超巨大なものとなっています。
実際には3つのディスプレイが集合したものですが、1枚の大きなガラスでおおうことでひとつなぎのディスプレイのように見えることが特徴です。
また、次点となるのはホンダの「ホンダe」のようです。
12.3インチのインフォテイメントディスプレイとデジタルミラーモニターがそれぞれ2つずつ備わり、さらに8.8インチのメーターディスプレイも加わることで、計45.4インチという巨大なディスプレイとなっています。
単一のディスプレイとしては、テスラの「モデルS」や「モデルX」に搭載されている17インチの「シネマティック ディスプレイ」が大きなもののひとつのようです。
より身近なモデルで言えば、2023年6月に登場したトヨタの新型「アルファード/ヴェルファイア」が14インチのディスプレイを搭載しているほか、同じくトヨタの「ハリアー」や「クラウン」など多くの車種で12.3インチのディスプレイが採用されています。
車載ディスプレイの大型化は、カーナビのマップやエンターテイメントコンテンツの視認性向上に加え、搭載されるさまざまな機能を一元的に管理しやすいなどのメリットがあります。
また、物理ボタンを最小限にすることができることから、内装のデザインをすっきりとさせることができるというデザイン上の利点もあります。
さらに、上で挙げたEQSやホンダe、モデルSやモデルXはいずれもBEVです。
そこのことからもわかるように、大型の車載ディスプレイを搭載化することにより先進的なクルマであることをアピールすることができるのも、自動車メーカーにとっては大きなメリットと言えます。
■実はこれ以上の大型化は不可能?その理由は…
大型の車載ディスプレイの採用は、コストや信頼性の面などの課題はありますが、今後多くのクルマで採用されることで、そうした課題も徐々に解消していくものと考えられます。
そのため、今後しばらくの間、各自動車メーカーが競って大型の車載ディスプレイを搭載していく可能性が高いと見られます。
一方、際限なく大型化していくかというとそうではないようです。
まず、当然のことながら、車載ディスプレイのサイズの上限はクルマそのもののサイズに依存するため、全幅が200を超すような超ワイドディスプレイが採用される可能性は現実的ではありません。
そう考えると、EQSが採用している56インチ(約142cm)は車載ディスプレイの全幅におけるひとつの上限と言えそうです。
上下のサイズについても、ドライバーの視界や乗員の居住性をさまたげないという大前提を考慮すると、現状から大きく拡大することはなさそうです。
つまり、ごく一部のモデルではありますが、すでに車載ディスプレイのサイズは上限にまで近づいていると考えられます。
では、フロントウィンドウ上に情報を投影するヘッド・アップ・ディスプレイ(HUD)のようなかたちを取ることで、超大型の車載ディスプレイを仮想的につくりだす可能性はないのでしょうか。
メルセデス・ベンツ「Sクラス」の「ARヘッドアップディスプレイ」
この点についても、法規制の影響を受けることから実現は簡単ではなさそうです。
国土交通省では2022年6月に道路運送車両法の一部改正をおこない、下記のようにアナウンスしています。
「前面ガラス等に投影される、運転者による認知を支援するための視界アシスタント(FVA:Field of Vision Assistant)情報について、運行中に表示してよいものを運転に関連する情報に限る等の明確化を行う」
これは新型車が2023年9月1日から、継続生産車では2024年9月1日から適用するとしました。
表示してよい情報の具体的な例としては「危険な交通状況の警告及び注意喚起」、「周囲環境との距離維持のための情報」などが挙げられており、あくまで運転に直接関係するものだけに限定されています。
つまり、HUDによってエンターテイメントコンテンツなどを投影することは法令上不可能ということになります。
また、交通情報などをフロントウィンドウ全体に表示するメリットも薄いことから、HUDを含めても、やはりこれ以上のディスプレイの大型化は非現実的と言えそうです。
今後、大型の車載ディスプレイがより安価なモデルにも採用される可能性は十分にありますが、車載ディスプレイの上限が現在よりも大きく引き上がる可能性は低いと考えられます。
※ ※ ※
一方、完全自動運転が実現すると、車内空間に求められるものも大きく変わることが予想されます。
そうなると、ドライバーも含めた乗員は前方確認をする必要がなくなるため、理論上はフロントガラス部分がすべてディスプレイに置き換わる可能性もあります。
実際、2023年4月に世界初公開されたレクサス「LM」の最上級グレードには、フロントシートとリアシートの間に48インチという超巨大ディスプレイが搭載されています。
また、BMW「7シリーズ」の一部グレードには31インチの8Kディスプレイが備わっています。
このように、現状でもEQS以上の超大型ディスプレイを車載すること自体は難しくないようです。
したがって、法規制との兼ね合いこそがポイントになっていると言えそうです。
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