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突如現れる「謎のゾーン30」 意味はナニ? 最近増えたが知らない人もいる? 「知られざるゾーン」は“十分注意したい”エリアだった

くるまのニュース / 2023年9月2日 14時10分

道路上に「ゾーン30」を書かれたエリアがありますが、どういう意味なのでしょうか。

■謎の「ゾーン30」 教習所で習ってない人も?

 大きな通りから脇道の住宅街などに入ったとき、道路上に「ゾーン30」という表示を見かけることがあります。
 
 このゾーン30とは、どのような意味があるのでしょうか。また、通行する際はどのようなことに気をつければいいのでしょうか。

 このゾーン30とは、最高速度が30km/hの速度規制を実施された区域内であることを示しています。

 クルマと歩行者との事故では、クルマの時速が30kmを超えると歩行者の致死率が急激に上昇し、時速20~30kmでは0.9%なのに対し、時速30~40kmでは2.7%、40~50kmでは7.8%と大きく跳ね上がるというデータがあるといいます。

 そのため、2011年から生活道路における歩行者などの安全な通行を確保することを目的に、一定の区域で最高速度を30km/hの速度規制を実施したゾーン30の整備が全国で進められているのです。

 一般的に、単に30km/hなどの速度規制を設定する場合、赤い丸に「30」と書かれた速度規制の標識を設置するなど、道路ごとに個別に設定されますが、ゾーン30ではひとつの道路だけでなくその区域全体で速度規制が行われていることが特徴です。

 警察庁によると、ゾーン30に指定される区域は、地域住民の要望や交通量・交通事故の発生状況などをもとに、生活道路の集まった区域に通学路が含まれている場所などがあるといいます。

 そのため、ゾーン内を走行するクルマの速度抑制や、ゾーン内を抜け道として通行するクルマを減らすことが目的として、比較的交通量のある大きな道路から続く住宅街などの道路などでゾーン30が指定されていることがあります。

 また、ゾーン30指定区域は、道路標示や標識などでの速度規制以外にも複数の安全対策を組み合わせて実施されていることがあるようです。

 例えば、注意喚起を行うために、場所によっては道路が赤や緑にペイントされていることもあります。

 警察庁が公表しているデータによると、これらの取り組みにより実際にゾーン30に指定されたエリアでは、指定前と比較して交通事故の抑止効果やクルマの速度抑制の効果が認められていると説明しています。

 さらに、近年では「ゾーン30プラス」という区域の指定も進んでいます。

 区域内ではゾーン30区域同様に30km/hの速度制限に加え、交通実態に応じて大型車の通行禁止や一方通行などの交通規制が実施されています。

 ゾーン30の区域と比較しても、地域住民以外のクルマの進入抑制対策と区域内を走行するクルマの速度抑制対策を組み合わせて、歩行者などへのさらなる安全向上が図られました。

 特徴として、速度を抑制させるために路面をなめらかに盛り上げた「ハンプ」や、車道を局所的にあえて狭くした部分などの物理的デバイスを設置。

 これにより、ドライバーがブレーキを踏み、自然と速度が落ちるような仕組みを採用しています。

 2022年度末時点では、ゾーン30に指定された区域は4288か所、ゾーン30プラスは66か所が指定されており、今後も全国で新たな区域の指定が計画されています。

※ ※ ※

 通学路や住宅街などにあるゾーン30は、区域一体に30km/hの速度規制が実施され、通行する歩行者などの安全確保が測られたエリアです。

 2011年から施行されているため、教習所で習ったことがないという人もいるかもしれませんが、ゾーン30プラスも含めて今後も全国で増える予定となっています。

 区域内では歩行者などとの事故が多発する危険な場所であると念頭に置き、より注意を払いながら速度を落として走行すると良いでしょう。

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