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自動車ディーラー来店時の「お出迎え&お見送り」要る? 要らない? 丁寧すぎる顧客対応の真意はいかに?

くるまのニュース / 2023年9月5日 20時10分

商談や定期点検などでディーラーへ行くと、スタッフがお出迎えやお見送りなど誘導してくれることが多々あります。ただし人によっては、駐車の誘導や見えなくなるまでお辞儀されると逆にプレッシャーに感じることも。あの「お出迎え&お見送り」は必要なのでしょうか。

■丁寧な顧客対応が必要なわけとは?

 クルマを購入するときや、購入後の定期点検・車検などでディーラーへ行く機会がありますが、スタッフがお出迎えやお見送りなどをしてくれるケースが多々あります。
 
 果たして、ディーラーでのお出迎えやお見送りは必要なのでしょうか。

 店に到着したときには駐車の誘導をしてくれたり、帰るときは車道に出るまで誘導してくれたり(ときには通行中のクルマを停止させて)、クルマが見えなくなるまでお辞儀するといったことがありますが、なかには丁寧すぎる対応に恐縮してしまう人もいるようです。

 実際にお出迎えされる立場のユーザー複数人に聞いてみたところ、ディーラーの「お出迎え&お見送り」はアリという回答が多く、ナシはごく少数でした。

 少数派の意見では「お出迎えは自分のペースで駐車できず、お見送りでお辞儀され続けるのは急かされた気分になる」(30代女性)や、「そんな無駄なサービスよりもっと金額を下げてほしい」(30代男性)といった声も。

 それでもお出迎え&お見送りも含めたサービスは「してほしい」と思っている人が多いようです。

 では逆に、販売する側は必要性を感じているのでしょうか。輸入車ディーラーでセールススタッフだったN氏に実情を聞いてみました。

「あくまで以前勤務していた輸入車メーカーの正規代理店の話にはなりますが、接客用のセールスマニュアルがありました。お客さまの満足度を高める『おもてなし』として気持ち良くご利用いただきたいという流れから、お出迎えとお見送りは推奨、というかほぼ義務化されていました」

 N氏が勤務していたディーラーは、いわゆる高級輸入車の正規代理店だったこともあり、来店する顧客のなかにはおもてなしを含むフルサービスを望む人々が多かったそうです。

「高額車をご購入されるお客さまですので、手厚い接客サービスが当たり前といった感じで来られる人もいました。

 また当時の店舗で実施したアンケートでは、お出迎え&お見送りはかなり好評だったと記憶しています」(輸入車ディーラーの元セールススタッフ N氏)

 N氏いわく、お出迎え&お見送りなど顧客サービスに関しては、店舗ごとの裁量に委ねられているため、ディーラーごとにサービスが違う可能性は高いのだそうです。

「たいていは、できるだけスムーズにご案内するための一環として実施しているディーラーが多いのだと思います。

 ただしお見送りも不要だとお申し付けいただければ、そのあたりは臨機応変に対応してくれると思います」(輸入車ディーラーの元セールススタッフ N氏)

 またお出迎えに関しては、誘導することで限られた敷地内での接触事故などを防止する目的もあるとのこと。また駐車が上手でない人は、お願いすればスタッフが代わりに駐車してくれることもあるそうなので、要望を伝えてみると良いかもしれません。

「ディーラーとしては、できる限り頻繁に、クルマに関することなら何でも相談できるような関係をお客さまと築きたいわけです。お出迎えやお見送りだけでなく、予算面などにかんしても遠慮せずに相談してみてほしいです」(輸入車ディーラーの元セールススタッフ)

※ ※ ※

 現在はクルマの買い方が多様化しており、以前であれば新車は正規ディーラー、中古車は中古車販売店へ出向くというのが定番でしたが、最近ではインターネットで検索し、できる限り安い購入パターンを見つける人も増えました。

 一方で、既存の正規ディーラーは生き残りに必死です。新車を購入してくれた顧客をずっと繋ぎ止めておきたいというのが本音で、そこでディーラーが重視しているのが「顧客満足度」です。

 充実したサービスが顧客満足度の高さを導き出すのは当然ではありますが、これを受けてさまざまなディーラーで「顧客満足度を上げてリピート率を上げるために、顧客サービスを充実させるようになった」と言われています。

 現在では、多くのディーラーでお出迎え&お見送りを実施しているほか、事前予約制の導入やウェルカムボードの掲示、入り口付近にナンバー認証カメラを設置して来店した顧客がわかるような仕組みを取り入れたり、さらにはアンケートへの回答でノベルティがもらえるといったディーラーが増えています。

 またセールス専用の接客マニュアルが作成され、値引きなどの価格勝負という古い販売戦略ではなく、サービスも含めたパッケージングへと戦略が変化してきているのです。

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