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全長3m級! 新型「激安モデル」が先行公開!? 「50万円車」で大注目された“超小型マシン”まもなく登場か

くるまのニュース / 2023年9月5日 17時10分

中国で、超小型・格安のBEV(バッテリーEV)として販売されている「宏光 MINI EV」に新モデルが登場するようです。どのようなクルマなのでしょうか。

■日本でも注目された「激安EV」 新モデルが登場か?

 2020年に登場し、日本でもかつて「50万円EV」として話題になった超小型・格安BEV(バッテリーEV)「宏光 MINI EV」の新モデルが登場を控えていることが判明しました。
 
 宏光 MINI EVは中国の自動車メーカー「上汽通用五菱」が製造・販売している電気自動車です。

 上汽通用五菱はアメリカのゼネラルモーターズ(GM)、上海汽車、そして五菱汽車が出資して立ち上げられた合弁会社で、以前より小型車を得意としていたメーカーです。

 小型ミニバン「宏光」は中国では比較的手が届きやすく、なおかつ家族が乗れる実用性の高い車種として人気を博しており、ミニバンの販売台数ランキングでもたびたび上位に入り込むほどです。

 その宏光の名が世界的に有名になったきっかけが、2020年7月に発売された新モデル、宏光 MINI EVだったのです。

 これまでの宏光は5ドアミニバンのみでしたが、新たに登場した宏光 MINI EVは3ドアの超小型BEVで、まったく新しい車種となります。

 ボディサイズは全長2920mm×全幅1493mm×全高1621mm、ホイールベースは1940mmと、とても小さなことに加えて当時は破格の2万9800元から販売されていたことが大きな話題を呼びました。

 このことは日本でも「50万円EV」(当時レート)として各メディアがこぞって取り上げられ、上汽通用五菱は一躍“時のメーカー”となりました。

 現在は最低グレードが3万2800元まで値上げしたことに加え、為替レート変動の影響で日本円にすると販売価格は約65万5000円からとなります。

 一方、登場から3年が経過したことや、消費者がより大型でプレミアムな選択肢を求めていることから、宏光 MINI EVの販売台数は徐々に減っています。

 その現れとして、2022年は年間販売台数41万台を記録したのに対し、2023年では上半期時点で前年の半分にも満たない12万台となっています。2023年6月の販売台数でも前年比64.92%減の1万4559台となっており、かつての勢いは感じられません。

 メーカーの上汽通用五菱は宏光 MINI EVの登場当初から大きく変化した市場のニーズに応えるべく、ここ1・2年は高級志向の「Air ev」やサイズの大きい「BINGO」などをリリースしています。

 しかし、宏光 MINI EVの刷新はベースモデルのマイナーチェンジや、ホイールベースを2010mmまで延長した「宏光 MINI EV GAMEBOY」(以下GAMEBOY)とコンバーチブルモデルの投入にとどまっており、メーカーとしても開発リソースをそこまで注ぎたくないことの現れとも言えます。

 そんななか、宏光 MINI EVの新モデルが登場を控えていることが判明しました。

■超小さい! 「激安EV」新モデルの正体は?

 この情報が判明したのは中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)の公式サイトです。

 工信部は日本でいうところの経済産業省や総務省の業務を扱う機関となり、中国では自動車メーカーが中国国内で製造する新型モデルを正式発表する前に、その情報を工信部に届け出る必要があります。

 公開された新型宏光 MINI EVは外観が大きく変化している点が特徴的です。

上汽通用五菱「宏光 MINI EV マカロン」新型モデル(画像元:中華人民共和国工業情報化部/通称:工信部)上汽通用五菱「宏光 MINI EV マカロン」新型モデル(画像元:中華人民共和国工業情報化部/通称:工信部)

 フロントマスクは以前よりもシンプルな印象を持ち、フェンダー前端まで伸びていたヘッドライトは小さい楕円形のものへと改められたようです。

 また、フロントバンパー下部のグリルも最小限の大きさとなっており、全体的に洗練されたデザインとなっています。

 リアではテールライトもヘッドライト同様、異形から楕円形へと変更され、下部に位置していた四角形のリフレクターも丸形になっていることが確認できます。

 ボディサイズは全長3064mm×全幅1493mm×全高1614-1629mm、ホイールベース2010mmとなっており、これはすでに販売されているGAMEBOYに準拠していると考えられます。

 宏光 MINI EVは現在、ベースモデル・GAMEBOYに加え、シンプルな見た目を持つ上級モデル「宏光 MINI EV マカロン」(以下マカロン)、そしてコンバーチブルモデルの計4タイプが販売されています。

 届出情報では、添付されている写真に「Macaron」のエンブレムが確認できるため、新たに確認されたモデルはマカロンの新モデルであると推測できます。

 現行モデルのマカロンは4万3800元から5万2800元(約87万4700円から約105万4000円)の間で販売されているモデルですが、この新モデル投入によって若干値上がりされる可能性もあります。

 パワートレインは出力30kWのモーター、そしてバッテリーはリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載。これは現在販売されているGAMEBOYやマカロンと同じ仕様です。

 宏光 MINI EVの新モデルがいつ正式に発表されるかは不明ですが、工信部に情報が掲載されたということは、そのモデルがまもなく登場することを表しています。

 筆者(加藤ヒロト)の個人的な予想では、2023年秋ごろに正式発表を迎えると思われます。

 中国における小型BEVの勢力図はここ数年で大胆に変化しており、何でもかんでも安くて小さいモデルが売れるという時代ではありません。

 宏光 MINI EVの人気を受けて各メーカーがこぞって同様の後追い車種をリリースしたりもしましたが、それらはもはや地方でしか支持されず、変化のスピードが早い都市部ではよりアップスケールのモデルや、オフロードチックな見た目を持つ特徴的なモデルが求められているのです。

 上汽通用五菱も、今後は宏光 MINI EVより上の価格帯に位置するモデルを積極的に売り出す方針へと転換しています。

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