日産の主力「快速コンパクト」は何がいい? 「強敵」との決定的な違いは? ユーザーが感じる魅力とは
くるまのニュース / 2023年9月12日 18時10分
日産車のなかで堅調に売れている「ノート」は、「e-POWER」に特化させた実用性の高いコンパクトカーとして改めて根強い人気を誇っています。一体どのようなところが魅力なのでしょうか。
■EV感覚で走れる日産「ノート」
現在の日産車のなかで、堅調に販売数を伸ばし、経営の屋台骨と販売戦略の中軸を担う存在となっているのが「ノート」です。
直近の2023年上期(1月から6月)の登録車ランキング(日本自動車販売協会連合会)では5万8095台を登録して4位。日産車では1位を誇ります。
現行モデルは2020年12月にフルモデルチェンジした3代目。電動パワートレイン「e-POWER」専用車となった実用性の高いコンパクトカーは、デビュー以来根強い人気を獲得しています。
ノートのボディサイズは全長4045mm×全幅1695mm×全高1520mm、ホイールベースは2580mmと、現代のコンパクトカーとしては一般的なサイズです。
ライバルとなるトヨタ「ヤリス」は全長3940mm×全幅1695mm×全高1515mm、ホイールベースが2550mm、ホンダ「フィット」は全長3995mm×全幅1695mm×全高1540mm、ホイールベースは2530mmといった具合。
全長こそ50mmから105mm長くなりますが、体感的にはそれほど違わないサイズ感となっています。
ノートの外観は、とくにヘッドライトが薄く全体に滑らかさを感じさせることもあり、近未来的な印象。内装も先進的なデザインとなっており、インパネは7インチのメーターディスプレイとナビなどの操作を司る9インチディスプレイが並び、コンパクトカーとは思えないモダンなつくりです。
ライバル車との大きな違いはパワートレインです。ヤリスやフィットがシリーズ・パラレル方式のハイブリッドを採用するのに対し、ノートはシリーズ方式のe-POWERを採用。
エンジンはあくまで発電用であって駆動力はすべてモーターという、よりEVに近いシステムになっています。
そんなノートは、実際のユーザーからはどのような評価を得ているのでしょうか。
先代(2代目)から現行(3代目)へと乗り換えたTさん(40代・男性)に、現行型に乗り換えた理由や印象を聞いてみました。
「先代(2代目)を選んだのも、e-POWERに乗ってみたかったからです。普通のハイブリッドよりもEVに近い運転感覚と言われ、試乗して決めました。
ただし独自の『ワンペダル』操作(アクセルをオフにするだけでブレーキに匹敵する減速ができる操作方法)はクセが強くて、慣れるまでちょっと運転が難しかったです。
それが現行モデル(3代目)ではかなり改善されて自然に操作できました。
もともとパッケージングやパワー感などには満足していたので、長く乗る意味で早めに現行モデルに乗り換えました」
実は、先代ノートのワンペダル操作は賛否両論あり、減速力を過信して追突事故が発生したケースもあるようです。
ノートを扱う都内の中古車販売店のK店長は次のようにいいます。
「先代ノートのワンペダル操作には、アクセルを踏まなくても前進するAT車特有の『クリープ現象』がなく、慣れないとアクセルを踏み込みすぎて追突してしまうことがあったようです。
それが現行型ではクリープ現象も再現され、普通のAT車と同じような感覚で運転できるようになりました。
こういった地味ですが大切なポイントが改善されているのは好印象だと思います」
※ ※ ※
オプション装備が個別で選びにくく、パッケージオプションとなっている点や、シート表皮がややシンプルである点、ダッシュボードに大きなモニターが並ぶため、視認性などに不満を覚えるユーザーもいるようですが、224万9500円から250万8000円という価格と性能、デザインを含めた総合判断では高評価を獲得しており、それが販売台数にも表れていると言えそうです。
また、ノートにはさまざまなバリエーションが存在。上級志向のノート オーラおよび「ノートAUTECH」、スポーティグレードの「ノート オーラNISMO」、SUVスタイルの「ノートAUTECH クロスオーバー」など、豊富なラインナップが用意され、好みの仕様を選べるところもノートの魅力なのではないでしょうか。
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