もはや「部屋」を超えた!? 「車中泊」はオシャ内装のコンパクトSUVでも可能? ホンダ「ヴェゼル」なら星空眺めての「ゴロ寝」もOK!
くるまのニュース / 2023年9月17日 17時10分
2021年のデビュー以来、長い納車待ちを伴うほどの人気を集めるホンダのSUV「ヴェゼル」は、わずか4.3m級のコンパクトサイズながら「車中泊」も楽しめるほどの優秀なパッケージングを備えています。
■全長4.3m級のコンパクトSUVでも「車中泊」は十分にできる!
気ままな旅のスタイルの「車中泊」が密かな人気で、キャンピングカーの販売台数も上昇しているといいます。
しかし特別なクルマでなくても車中泊は十分に可能で、なかでも全長4.3m級のコンパクトSUVのホンダ「ヴェゼル」は、こうした用途にも対応する高い機能性や装備を揃えているクルマとして注目されます。
コロナ禍を境に、密を避け自由な旅を楽しめるとして、気ままな車中泊の旅を楽しむ人が増えているといいます。
キャンピングカーの普及促進を図る日本RV協会(JRVA:ジャルバ)が2023年2月に発表した「キャンピングカー白書2023」によると、2022年のキャンピングカー販売総額は、対前年比120%の伸びとなる過去最高の762億円超えを達成。
国内キャンピングカーの累計保有台数も過去最高の14万5000台を記録し、キャンピングカーや車中泊の文化が拡大中であることを示しています。
車中泊を楽しめるクルマというと、ベッドの設置など専用にカスタマイズされたキャンピングカーをはじめ、大柄で四角い車体を持ち、室内空間の広いワンボックス型バンやミニバンなどが思い浮かびます。
しかし自動車メーカーではこうした需要の広がりを受け、様々なクルマでの車中泊対応を想定しています。
2021年4月に刷新されたホンダの2代目ヴェゼルも、そうしたなかの1台です。
ホンダの開発者はヴェゼルが目指す価値について、次のように話しています。
「日常生活の質の向上を重視し、アクティブで新しいものにオープンな人々に向けて、実用性だけでなくプラスアルファの体験価値を提供することを目指して開発しました」
2代目ヴェゼルのボディサイズは、全長4330mm×全幅1790mm×全高1580-1590mm、ホイールベースは2610mmと、コンパクトサイズを維持します。
パワートレインは、1.5リッターの2モーターハイブリッド「e:HEV(イーエイチイーブイ)」と、1.5リッターガソリンモデルが設定されています。
軽量でコンパクトなボディによる取り回しの良さや、低燃費といった初代ヴェゼルの美点を継承しながらも、2代目ではパッケージングに工夫を凝らし、クラス平均を超える室内の広さと居心地を実現したと、同社では説明します。
一方でクーペ風のプロポーションとし、スマートなスタイリッシュさも併せ持っています。
室内も「抜け感」を意識したという視界の良さを確保することで、取り回しの良さとともに、狭さを感じさせない工夫も加えられているのも特徴です。
ホンダが2代目ヴェゼルを発表した際の資料には、パッケージングの概念図などが載せられていますが、後席シート前倒し時に荷室長が約190cm確保されたことを示す荷室の空間イメージ図には、人間が寝転んだ様子もしっかり図案に盛り込まれていました。
開発時、ユーザーの車中泊シーンをしっかりと想定していたことが伝わってきます。
■車中泊には「ヴェゼル」の象徴「PLaY」が最適! でも「買えない」!?
前述の通り、全長4.3m級のコンパクトさがもたらす実用性をさらに高めながら、スタイリッシュなデザインと融合したのが2代目ヴェゼルの特徴といえます。
そんなヴェゼルを最も象徴するグレードといえるのが「e:HEV PLaY(イーエイチイーブイ プレイ、以下PLaY)」です。
ホンダ 2代目「ヴェゼル」を象徴するオシャレなグレード「 e:HEV PLaY(プレイ)」
内装は、ヴェゼルの上級グレード「e:HEV Z」同様に、質感を高めたプライムスムース(合成皮革)×ファブリックのコンビ素材を使用します。
しかし内装色は、e:HEV Zのシックなブラックに対し、PLaY独自のグレージュを採用し、室内の雰囲気を明るく演出しているのです。
そして、明るい内装色と共に室内の開放感を高めてくれる「パノラマルーフ」も、PLaY独自の装備です。
ガラス面には「Low-Eガラス」を採用し、90%以上の紫外線・赤外線をカットするだけでなく、日射透過率を25%以下に抑え、従来のモデルでシェードを閉めた状態と同等の室内環境を実現したといいます。
PLaYなら、旅先の景色が良いところで休憩する際にも、空を眺めながらの快適な「ゴロ寝」が楽しめそうです。
ヴェゼル PLaYの販売価格(消費税込)は、341万8800円です。
※ ※ ※
2代目ヴェゼルは、2021年4月のデビュー早々に大人気を博しました。
ホンダがデビュー1か月後の5月に発表した受注状況では、5000台の月販計画台数に対し、その6倍となる3万2000台の累計受注台数を記録したと明らかにしてします。
なかでも、ヴェゼルの個性を象徴するPLaYに注文が殺到したことで、その後同グレードの受注が停止されてしまいました。
当初の生産割り当ての目論見が外れてしまったことに加え、その後のコロナ禍による部品供給遅れの影響もあり、納期の長期化はヴェゼル全体に広がる事態となっています。
首都圏近郊のホンダカーズ販売店スタッフは次のように話します。
「2022年の夏頃、一時的にPLaYの受注が再開したのですが、またすぐに中止されてしまい、今も注文が入れられない状況となっています」
ホンダが自社の公式ウェブサイトで公開する「工場出荷時期目処」(2023年9月1日現在)には、ガソリン車が半年以上、e:HEV車が半年程度の時間を要すると示しています。
一方で「一部タイプ・カラーがお選びいただけない場合がございます」との注釈があり、そのなかにPLaYが含まれているとみられます。
早期の受注再開が期待されるところです。
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