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トヨタの斬新モデル!? 「前後スライドドア」に”超高級”仕様も!? “超便利”バン「LCVコンセプト」とは

くるまのニュース / 2023年9月18日 7時10分

トヨタ「ハイエース」は、絶大な人気を誇るワンボックス型バン。その次期モデルではないかと話題になったのが、東京モーターショー2017に出展されたコンセプトカー「LCV CONCEPT」です。どのようなクルマだったのでしょうか。

■ハイエースの未来を占う?「LCV CONCEPT」

 街中でも目にすることが多い商用バン。これらは世界的には「小型商用車=LCV(Light Commercial Vehicle)」と呼ばれています。

 特に日本で人気が高いのが、全長4.7mクラスのワンボックスバン「ハイエース」です。現行型5代目(H200系)は2004年の登場から20年近くが過ぎましたが、今なお高い人気をキープし続けています。

 海外では、実質的な6代目(H300系)が2019年にデビューしていますが、ボンネットがあるミニバンスタイルで、かつ車体も大柄なことから、日本では、配送用の商用バンモデルは販売されず、送迎用途に向けた「グランエース」のみが販売されています。

 そのため現行型5代目ハイエースの後継モデルについては、数年前から注目が集まっていました。

 その中で、2017年に開催された第45回東京モーターショー2017に、トヨタ車体が参考出品した「LCV CONCEPT」は、まさに次期型ハイエースの姿を占うモデルではないかと、当時話題になりました。

■配送車に特化した「LCV D-CARGO CONCEPT」

 トヨタ車体は、「LCV CONCEPT」について「コンパクト・フレキシブル・マルチユースをキーワードに、商用車に求められる耐久性、経済性、積載性に、乗る人や働く人に“やさしい”をプラスした新しい発想のマルチバン」と説明しています。

 ボディスタイルはミニバン型で、基本サイズは全長4700mm・全幅1735mm。現行型ハイエースの標準的な大きさとあまり変わらないことから、街中での乗りやすさを感じさせます。

 外観は、コンセプトカーらしいスムーズなデザインが特徴。フロントドア周辺の楕円形の窓、ボディサイドに走る横長スリットのような窓が個性的です。

 さらに「LCV CONCEPT」では、このクルマを活用する「D-CARGO」「BUSINESS LOUNGE」そして「ATHLETIC TOURER」という3つの提案がなされていました。

「D-CARGO」は、商用車本来の役目である配送車に特化したコンセプトモデルです。助手席側のドア間にはピラーがなく、さらに助手席ドアもスライドして開閉。床も低いため積載性が大きく向上しています。

 乗員はドライバー1人のみで助手席がないため、ミニバン型商用バンの欠点でもある、長尺物積載への対応も行われています。

 ハイエースのバックドアは大きく、開閉時には後方にスペースが必要ですが、「D-CARGO」は上下分割式を採用。力も少なくて済むよう工夫されています。床に設けられたスライドレール上を動く前後移動式のラックは、開いた状態の下側バックドア上まで引き出すことができるので、荷物の積み下ろし時の負担を軽減します。

■“高級”仕様や福祉仕様も用意?

「BUSINESS LOUNGE(ビジネスラウンジ)」はビジネスパーソン向けハイヤー(送迎車)のコンセプトモデルです。

高級仕様の「BUSINESS LOUNGE」も用意されていた高級仕様の「BUSINESS LOUNGE」も用意されていた

 商用バンのハイエースといってもただ荷物を運ぶだけではなく、以前は、バンをベースに高級ワゴンに仕立て、高級車のような存在感が与えられていたことも。その流れが現在の高級ミニバン、トヨタ「アルファード」「ヴェルファイア」や、前述の「グランエース」につながっています。

 そしてこれらは、かつての「黒塗りの高級セダン」に代わり、ビジネスパーソンや要人、タレントなどが移動に使うハイヤーに用いられるようになりました。

「BUSINESS LOUNGE」は、まさにその送迎用ハイヤーをイメージ。ハイルーフ構造の採用で頭上空間はたっぷり取られています。

 車内には、コンフォータブルモードを備えたシートをわずか2脚のみ設置。本来助手席がある位置には、スーツケースや着替えなど必要なアイテムを取り出せるサイドアクセスラゲージが設けられています。モニターを介して行う会議のための大型ディスプレイ、プライバシーを守る瞬間調光ウィンドウ、スライドテーブルなども装備された空間は、まるで移動オフィスのような雰囲気です。

 残る「ATHLETIC TOURER(アスリートツアラー)」は、「車いすアスリート向け車両」。床下格納が可能なワイドスロープと車高ダウン機能でスロープの角度を緩やかにすることができるため、車いすに乗ったままでも楽に乗降が可能な設計となっています。

 また、車いすから運転席へのスムーズな移乗をアシストするため、ステアリングが前後に可動するステアリングテレスコピック、およびシートが上下に可動するシートクッションリフターを装備しています。競技用車いすも分解せずに室内にそのまま搭載が可能です。

「LCV CONCEPT」が次期型ハイエースのプロポーサルなのかどうか、現段階ではわかりません。

 しかしこのコンセプトカーは、来たる未来として「小口輸送の拡大」「モニターを介した車内会議」を予測していました。現に、ネット通販の急拡大による輸送量の増大、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うウェブ会議の普及などは、当たり前の事象となりました。

 クルマそのものだけでなく未来の社会も予測することがある、と教えてくれたコンセプトカーといえるかもしれません。

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