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アンダー100万円の「軽自動車」が地味に売れてる!? ポイントは「低い」こと? 「アルト」「ミライ―ス」の良さとは

くるまのニュース / 2023年9月25日 13時10分

ホンダ「N-BOX」など背が高い軽自動車が人気のなか、スズキ「アルト」やダイハツ「ミライ―ス」といった背が低い軽自動車も堅調に売れています。どのような需要があるのでしょうか。

■背が低い軽自動車ならではの価値とは?

 昨今は、国内で新車として売られるクルマの40%近くを軽自動車が占めており、そのなかでも全高を1700mm以上に設定して、スライドドアを装着した「スーパーハイトワゴン」が約半数に達します。
 
 ベストセラーのホンダ「N-BOX」を筆頭に、ダイハツ「タント」やスズキ「スペーシア」など、スーパーハイトワゴンが販売ランキングの上位に名を連ねるほか、スーパーハイトワゴン以外でも、全高を1600mmから1700mmと高めに設定した「ハイトワゴン」が人気です。

 しかし少数ですが、全高が1550mmを下まわる背の低いボディなのに、堅調に売られている軽自動車もあります。それがスズキ「アルト」とダイハツ「ミライース」です。

 アルト(ラパンを含む)は、2023年上半期(1月から6月)の1か月平均販売台数が6114台、ミライース(少数のミラトコットを含む)は5400台でした。

 流行に沿ったSUV風の背の高いボディを備えたスズキ「ハスラー」は5693台、ダイハツ「タフト」は4704台ですから、アルトやミライースは背の低いボディながら売れ行きが良いといえるでしょう。

 アルトとミライ―スの特徴は「低価格で低燃費」という軽自動車の本質を追求したことです。

 アルトの「L」グレードは、衝突被害軽減ブレーキや後退時ブレーキサポート、サイド&カーテンエアバッグ、電動格納式ドアミラーなどを標準装着して、価格を99万8800円に抑えました。

 スズキで販売台数がもっとも多いスーパーハイトワゴンのスペーシアは、標準ボディで売れ筋の「ハイブリッドX」が153万3400円ですから、アルトは53万円安いです。

 WLTCモード燃費は、スペーシア ハイブリッドXの場合、マイルドハイブリッドを搭載して21.2km/Lですがアルト Lはノーマルエンジンでも25.2km/Lで、マイルドハイブリッド搭載車は27.7km/Lに達します。

 ライバル車のミライースも合理的な軽自動車です。「L・SA III」には、運転支援機能のスマートアシストIII、コーナーセンサーなどが標準装着され、価格は95万9200円です。

 同じダイハツのタントは、標準ボディの「X」が150万7000円なので、ミライースL・SA IIIは55万円安いです。

 ミライースL・SAIIIのWLTCモード燃費は25km/Lと、アルトLの25.2km/Lとほぼ同じ。タントXの22.7km/Lに比べると燃料代を10%近く節約できます。

 アルトとミライースが「低価格で低燃費」という特徴を備えることは分かりますが、背の高い軽自動車が人気の時代に、なぜ堅調に売られているのでしょうか。

 アルトの人気について、スズキの販売店は次のようにいいます。

「アルトは法人のお客さまに人気が高いです。価格が100万円以下のグレードも充実するため、複数の車両を使う場合、総額では出費を大幅に節約できますし、くわえて燃費が良いところも魅力です」

 法人の需要が多いのは理解しやすいでしょう。仮に5台の営業車を使う法人なら、1台の価格が150万円であれば総額は750万円ですが、100万円弱のアルトなら総額500万円以下に収まります。燃料代も節約できるので、特に法人には魅力です。

※ ※ ※

 軽自動車のプラットフォームは空間効率が優れているため、アルトやミライースでも後席は意外に広いです。

 身長170cmの大人4名が乗車した場合、後席に座る乗員の膝先空間は、アルトが握りコブシ2つ半、ミライースも握りコブシ2つ分を確保。

アルトの足元空間は、前後方向についてはトヨタの高級SUV「ハリアー」などと同程度ですから、ビジネスで4名乗車する時も都合が良いです。

■背が低い軽は小柄なユーザーでも運転しやすい

 前出のスズキ販売店スタッフは、背が低い軽自動車の場合、座る位置が低めで視界も良いため、背の高い軽自動車では運転しにくく感じる小柄なユーザーにも人気だといいます。

 軽スーパーハイトワゴンの場合、床と座面の間隔が離れていて、長身のドライバーは運転しやすくても小柄な人はペダルが遠く感じます。

ダイハツ「ミライ―ス」ダイハツ「ミライ―ス」

 座面の上下調整も可能ですが、体型によっては運転席のスライド位置を前に寄せ、ステアリングホイールを抱える不自然な姿勢で運転する場合もあるでしょう。

 その点でアルトやミライースなら、着座位置が低めでペダルに足が届きやすく、無理のない運転姿勢に調節できるのです。

 ダイハツの販売店スタッフは「ミライースは高齢のお客さまに人気が高いです。装備がシンプルで使い方も分かりやすく、座る位置も低めだから小柄なお客さまでも運転しやすく、乗り降りのしやすさでも人気があります。天井が低めなので立体駐車場も使いやすいです」と背が低い軽自動車ならではのメリットを教えてくれました。

※ ※ ※

 今はN-BOX、タント、スペーシアなどのスーパーハイトワゴンが売れ筋です。しかし軽自動車を買う時は、アルトやミライースもチェックしたら良いでしょう。

「低身長」であることの使いやすさや運転のしやすさに気付き、「低価格」「低燃費」を兼ね備えたアルトやミライ―スで十分と感じるかもしれません。

 アルトとミライースの堅調な売れ行きは、その実力の高さを示しています。

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