トヨタ新型「センチュリー」は“防弾仕様”もアリ!? 話題の「オーダーメイド」で“どこまで”できるのか聞いてみた!
くるまのニュース / 2023年9月26日 14時50分
2023年9月6日、トヨタは高級車「センチュリー」にSUV形状の新シリーズを設定し世界初公開しました。カスタマイズに対応するオーダーメイドのプランもあるといいます。どういった対応が可能なのでしょうか。
■「日本の美」を意識しながら多様化する時代に合わせ変化した「センチュリー」
トヨタは2023年9月6日、高級車「センチュリー」に「次時代のショーファーカー」として、SUV形状を採用した新シリーズを世界初公開しました。
ショーファーカーとは、専属運転手がハンドルを握り、後席にオーナーやゲストを乗せる高級車を指しますが、新型センチュリーでは新たな取り組みの一環として、内外装などのカスタマイズに対応するオーダーメイドのプランも用意されました。
トヨタを代表する高級車ブランドのセンチュリーは、1967年に誕生しました。
開発にあたり、世界の高級車と肩を並べられる「今までにない新しい日本の高級車」を目指したといいます。
内外装のデザインは日本の美を意識した品格あるものとし、人中心の思想で圧倒的な静粛性や快適性を実現させるなど、トヨタが持つ技術の粋を注ぎ込んだのです。
2018年に登場した現行型(3代目)まで50年以上にわたり受け継がれた思想を貫きながら、センチュリーは日本を代表するショーファーカーとして各界のエグゼクティブから長年支持され続けてきました。
そんななかで今回発表された新型センチュリーは、こうした伝統を継承しながらも、多様化する時代に合わせ進化を遂げた次世代のショーファーカーです。
新型センチュリーのボディサイズは、全長5205mm×全幅1990mm×全高1805mm、ホイールベース2950mm。
これまでのフォーマルな4ドアセダンの形状に代わり、いわゆるSUV風のフォルムに変更されたことで、全高はセダンタイプに比べ300mmもアップし、室内のパッケージングレイアウトも大幅に変更されています。
なかでも後席は、ほぼフラットになる最大77度のリクライニング角度を持ち、身長190cmの人が足先を伸ばしても前席に触れないほどの広さが確保されるといいます。
また最大75度の後席ドア開度に加え、大型アシストグリップやオート電動格納式ステップ、そして自然と背筋が伸び、姿勢を崩さないドアの開口部形状などで、後席のVIPの「美しい乗降所作」を可能としている点も見逃せません。
そんな新型センチュリーは、センチュリーを熟知したセールスやエンジニア「センチュリーマイスター」が在籍する一部の販売店において取り扱われます。
さらにボディカラーや内装など、ユーザーの嗜好に応じた世界で1台のセンチュリーを作り上げるプランも用意される予定です。
これは、高級ファッションブランドがオーダーメイドで顧客のニーズに応じて洋服を仕立てる仕組みに似ています。
■ニーズさえあれば「オープンカー仕様」のオーダーもできる!?
9月6日に行われたワールドプレミア会場では、後席にスライドドア(リンクドア)を備えた「GRMN」[TOYOTA GAZOO Racing(トヨタガズーレーシング)]仕様という、通常のカタログモデルとは大きく異なるカスタマイズモデルが展示されていました。
さらにプレゼンテーションの画面には、フルオープン仕様に仕立てられた新型センチュリーも映し出され、来場者から驚きの声があがりました。
通常の新型センチュリーはヒンジドア仕様ですが、発表会場には後席スライドドア(リンクドア)に変更し、さらに「GRMN」仕様としたカスタマイズモデルが参考出品され注目を集めていました
発表のなかでトヨタは、次のように説明しました。
「今後、お客様一人ひとりのご要望をお伺いしながら、グローバルでフルオーダーにお応えし、より多くのお客様に「Freedom in motion -究極の移動の自由-」をお届けしていきます」
国内のみならず、海外からのフルオーダーを受け付ける仕組みを構築する計画であることがわかります。
そこで発表会場に同席したトヨタの商品企画担当に、新型センチュリーのカスタマイズの可能性についてたずねてみました。
「内装の仕立てやエアロパーツといったカスタマイズだけでなく、(今回会場で提案した)スライドドアやオープン仕様も、オーナーのご要望があれば製作する予定です」
またVIP向けのショーファーカーにおいて、とくに海外などでは警護のための装備を求める需要もあるようです。
これについては「防弾仕様についても、ニーズがあれば同様にオーダーを受ける予定です」としていました。
※ ※ ※
新型センチュリーのパワートレインは、3.5リッターV型6気筒のPHEV(プラグインハイブリッド車)で、四輪駆動「E-Four Advanced」と組み合わせ、近距離の走行はBEV(電気自動車)として走行でき、航続可能距離は69kmです。
また四輪操舵システム「ダイナミックリアステアリング」を設定するほか、後席の乗員の快適性を最優先したショーファー仕様「リアコンフォートモード」を設定した、統合制御「ドライブモードセレクト」を採用します。
一方で、オーナーがドライブを楽しめるドライバーズカーとしての走行性能も確保しているとし、この点も注目されます。
新型センチュリーの販売価格(消費税込み)は、2500万円で、個別のオーダーメイドプランに関しては今後詳細な情報を公開する予定です。
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