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クルマのお尻が「ベッコリ」!? 時々見かける「後ろが凹んでいるクルマ」何があった? 実際の事例から見えた「謎の凹み」の正体とは

くるまのニュース / 2023年9月28日 20時10分

意外と多く目にする、バックドアやリアバンパーが縦状に凹んでいるクルマ。この奇妙な凹みは、一体何があった跡なのでしょうか。

■クルマのお尻の「謎の凹み」原因は?

 街中で意外と多く存在するのが、バックドアやトランクあるいはリアバンパーなど車体の後部に「縦状の凹み」のあるクルマ。
 
 どこかで一度は見かけたという記憶のある人も少なくないでしょう。
 
 この縦状の奇妙な凹みは、一体何を原因として生じているのでしょうか。

 このクルマの後部の凹みですが、よく見るとバラエティ豊かで、バックドアに縦1本に繋がる細い凹みもあれば、リアバンパーがベッコリと窪んでいる場合すらあります。

 どうすればこのような形に凹んでしまうのか、実際に多い事例について中古車ディーラーの整備士に聞いたところ、以下の回答がありました。

「クルマを凹ませてしまったお客様からよく聞くのが、バックする際に『電柱』や『車止め』にぶつけたというケースです。

 例えば電柱にぶつけてしまった場合は、バックドアからバンパーにかけて、連続した縦状の凹みが生じてしまいます。

 また、背が低いクルマ止めにぶつけてしまったケースでは、バンパーがコンビニ前などによくある逆Uの字型の車止めの形に合わせて、ベッコリと凹んでしまうのです(中古車ディーラーの整備士)」

 その他にも、ガードレールの袖ビーム(ガードレールの端の丸い部分)や駐車場の柱、あるいは金網の端の柱にも、バックでぶつけてしまったという例も珍しくないとのこと。

 やはり「バック駐車」の際に確認不足で“柱”のようなものに衝突し、縦状の凹みを作ってしまう場合が多いようです。

■凹みを直すにはどうすればいい? いくら掛かる?

 バックドアやリアバンパーをぶつけて凹ませてしまった場合、自分で修理しようと試みる人もいますが、素人の技術では余計に酷くなる可能性も少なくありません。やはりクルマをぶつけた修理はプロに頼むのが適切です。

 その際の修理金額は凹みの大きさや被害の程度によって変わり、例えば電柱にぶつかってバックドアに縦に大きな跡ができた場合は、10万円以上の修理金額が必要になるでしょう。

大きく凹んでしまったクルマ…悲しい(画像はイメージ)大きく凹んでしまったクルマ…悲しい(画像はイメージ)

 さらに被害の度合いが大きく修理が難しいケースでは、バックドア自体の交換が必要になることも。このパターンの修理金額は車種にもよりますが、30万円から40万円と高額になる可能性もあります。

 また近年ではクルマの前後バンパーは樹脂製のものが増えていますが、過去には“鉄”製のバンパーもあり、素材によって修理の費用も異なります。

 鉄製なら凹みのサイズによるものの5万円から10万円、樹脂製であれば3万円から5万円程度と、基本的に樹脂製の方が安く、さらに鉄製バンパーの交換となると10万円以上必要になるので注意が必要です。

 ただし、最新モデルの場合は、それだけの費用では済まないケースも増えています。

 ADAS(先進運転支援機能)の進化にともない、リアバンパー内に高額なセンサー類が仕込まれているからで、この場合は数十万の費用に及ぶ場合もあります。

 またバックドアをぶつけた際にリアガラスまで割ってしまうケースや、骨格となるトランクフロア部に至る大きな損傷が認められた場合には、さらなる修理費用がかかってしまうのは言うまでもありません。

 いずれにせよ、基本的に修理費用が高額なことと、リアバンパーやバックドアだけの損傷であれば、さしあたっての走行には大きな支障がないことから、やむを得ず「凹みを直さずそのままにしている人」が街で散見されるようです。

※ ※ ※

 バックドアやリアバンパーなどに見られる「奇妙な凹み」の原因は、その多くがバック駐車の際の電柱や車止めへの衝突ということでした。

 最近の新型車では、バック時にクルマ全体が見渡せる「360度モニター」など便利な安全機能も充実していますが、それでも見えない角度や箇所がある場合もあるため過信は禁物です。

 そして凹みの修理は想像以上に高額となる場合もあるため、新型車も旧車もバックする際には目視を忘れずに注意して運転することを忘れないでください。

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