三菱ふそうが2024年の本格投入に先駆けて台湾で新型「eCanter」先行受注

三菱ふそうトラック・バスは、2024年に計画している台湾市場への本格投入に先駆け、台湾の合弁販売会社のダイムラー・トラック・アジア台湾が、統一速達（台北市）から電気小型トラック「eCanter」新型モデルを受注したと発表しました。

■台湾の大手物流業者から受注

　三菱ふそうトラック・バスは2023年10月2日、台湾の合弁販売会社のダイムラー・トラック・アジア台湾が、台湾の大手物流業者・統一速達（台北市）から電気小型トラック「eCanter」新型モデルを受注したと発表しました。これまで「eCanter」は台湾市場で販売されておらず、今回の新型モデル導入は、2024年に計画している台湾市場への本格投入に先立つ初の受注となります。

「eCanter」は、2017年に発売された日本初の量産型電気小型トラック。これまでに累計800万キロを超える走行距離を記録しているほか、欧州、オーストラリア、ニュージーランドなど、さまざまなグローバル市場で販売されているモデルです。2022年9月には、新たなドライブトレインとモジュール式バッテリーを採用した新型モデルが発表されています。

　今回、「eCanter」を発注した統一速達は、2000年に設立され、現在約1690台のFUSOトラックを含む車両を保有する台湾の大手物流業者です。同社は納車前に検証用の車両で走行実証を行う予定で、バッテリー1個を搭載した車両総重量5tの車両で台北市内の配達ルートを走行するとしています。この走行実証を通じて収集したデータは、2024年第1四半期の正式な市場投入に向け、課題の特定や運用の効率化などに活用するそうです。
　
　FUSOブランドにとって台湾は最大規模の輸出市場で、これまでも小型から大型までのトラックをそろえ、特に小型セグメントの車両総重量5tクラスにおいて強い存在感を維持。小型トラックは現地の商用車の販売台数の大半を占めており、同セグメントにおける電動化は、今後さらに加速していくと見込んでいるとのことです。今後、三菱ふそうトラック・バスでは、「eCanter」を台湾で展開するとともに、香港やシンガポールなどでも近い将来販売を開始する予定としています。