「えっ…!」マツダ「RX-9」“45年以上前”にあった!? しかも「高級セダン」!? 謎のロータリー搭載モデルとは
くるまのニュース / 2023年10月29日 18時10分
マツダのロータリーエンジン(RE)を積んだクルマといえば「RX-7」「RX-8」が有名ですが、実は過去、すでに「RX-9」が存在しました。しかもそれはスポーツカーではありませんでした。どのようなクルマだったのでしょうか。
■高まる「RX-9」登場への期待
1957年にドイツのヴァンケル社が開発し、「夢のエンジン」としてさまざまな自動車メーカーが注目したロータリーエンジン(以下RE)は、マツダのみが量産化に成功。1967年登場の「コスモスポーツ」に初搭載されました。
以降、マツダの各モデルに積まれ、マツダが目指すREの拡大施策「ロータリゼーション(造語)」を推進しました。REは、まさにマツダの象徴とも言える存在となりました。
しかし2012年に「RX-8」の生産が終了。RE復活が渇望される中、2015年の東京モーターショーにはRE搭載クーペのコンセプトカー「RX-VISION」が展示され、REスポーツカー“RX-9”の発売に期待が高まりました。
その後、現在に至るまで“RX-9”は現れていませんが、2023年9月には、新開発の1ローターRE「8C」型を発電用に用いたプラグインハイブリッド車「マツダMX-30ロータリーEV」がデビュー。マツダがREに賭ける熱い思いを感じさせました。開発中という噂が常に立つ“RX-9”も、いよいよ出現する時が近づいているのかもしれません。
■「RX-9」は、まさかの高級セダン「ルーチェ」
そんな登場に期待がかかる“RX-9”なのですが、実はすでに同車名を関したクルマが存在していました。しかも登場は1977年と、今から45年以上も前の話です。さらに、このRX-9は“スポーツカー”ではなく、“セダン”だったのですから驚きです。
そのセダンの名は、「ルーチェ」。1966年から5世代が販売されたマツダのフラッグシップモデルです。1991年にデビューした「センティア」に後を譲り、1995年に消滅しましたが、今でもマツダの高級車といえば、ルーチェを思い浮かぶ人も多いことでしょう。全世代でREを積んでいたのも、マツダの旗艦モデルらしいところです。
早くから欧州市場で販路を作っていたマツダは、1972年の2代目ルーチェにおいても例外ではありませんでした。その際、初めて海外名「929」が付与されました。929の名は、5代目ルーチェまで、さらに初代・2代目センティアでも名乗っていました。
そしてRX-9は、日本での3代目ルーチェ(1977年〜1988年)、海外での2代目929のRE搭載モデルとして生まれました。REは573cc×2の「12A」と、654cc×2「13B」型の両方を用意。日本仕様の最高出力は、それぞれ125ps・135psでした。
3代目ルーチェといえば、上下に矩形ライトを重ねた特徴的なマスクや重厚なスタイルが特徴で、当初は「ルーチェ・レガート」と称していましたが、1979年のマイナーチェンジで横長グリルに変更され、車名もルーチェに戻りました。
2代目929は、海外市場においても最上位車種でしたが、REを載せるRX-9は、さらに高性能・高級なモデルというイメージが持たされていたといいます。
前述の通り、ルーチェは全世代でREが採用されていましたが、929では、4代目ルーチェにあたる3代目から、レシプロエンジンのみが積まれるようになったため、RX-9の名前は一代のみで終了してしまいました。
■「RX-2」から「RX-5」まで……他にも存在するRXシリーズ
実はマツダには、他にも「RX-2」「RX-3」「RX-4」「RX-5」がありました。いずれもRE搭載車の海外名で、それぞれ「初代カペラ」「初代サバンナ」「2代目ルーチェ」「2代目コスモ(コスモAP)」が該当します。RX-3に関しては、サバンナの愛称としてご存知の人が多いかもしれません。
つまり、よく知られるRX-7、RX-8のほかに、0と6を除いたすべての数字が埋まっていることになります。
マツダ「816」
ところで、近年のマツダでは、「デミオ」を「マツダ2」、「アクセラ」を「マツダ3」、そして「アテンザ」を「マツダ 6」へと車名を変更しています。イメージ統一のため、海外名を日本でも取り入れて話題になりました。
日本名と海外名が異なることは珍しくはありませんが、中でもマツダはその傾向が強く、さらに海外メーカーのように、数字やアルファベットのみで構成されることが多かったのが特徴でした。いかにも海外向けという車名に憧れを感じ、海外仕様の車名バッジを貼ったオーナーも多くいたものでした。
さきほどのRXシリーズもその一環ですが、そのレシプロエンジン搭載車には、下記のような海外名がつけられていました。
・初代カペラ→「RX-2」「616」
・初代サバンナ→「RX-3」、そのRE未搭載版「グランドファミリア」→「808」「818」
・2代目ルーチェ→「RX-4」「929」
・2代目コスモ(コスモAP)→「RX-5」「121」
・3代目ルーチェ→「RX-9」「929」
また、RE搭載に関係なく、他にも
・4代目以降のファミリア→「323」
・2代目以降のカペラ、およびクロノス/アンフィニMS-6→「626」
・フォード・フェスティバ、オートザム・レビュー、デミオ→「121」
などの海外名がありました。
※ ※ ※
もしRE搭載のスポーツカーが復活すれば、その名前はRX-9となるのでしょうか。その場合でも、初代RX-9の存在をぜひ記憶しておきたいところです。
外部リンク
- 【画像】めちゃカッコイイ! 新型「RX-9 」と期待かかるマツダ「RX-VISION」を画像で見る(60枚)
- マツダ新型「ロードスター」発表! 「え、何が変わった?」 8年ぶり“初”デザイン刷新? パワーアップ? 「従来型」と明らかに違う点とは
- 日産「次期型GT-R」!? ド迫力ボディに“V6ツインターボ”で「まるでスーパーカー」!? 爆速マシン「NCONCEPT」がめちゃカッコイイと話題に
- “レクサスLFA”顔のトヨタ「86」!? ド迫力のボディ“整形”で「ミニLFA」化するボディキット「LFT-86」がスゴイ
- トヨタ「次期型セリカ」はどうなる? GRカローラ超えの「凄い4WD」採用を期待! 現状から考える理想的スペックとは
この記事に関連するニュース
-
マツダ「RX-8」じゃない斬新「ロータリースポーツカー」がスゴイ! リトラ風“奇抜ヘッドライト”&ガバっと開く“画期的ドア”採用! 謎の「エボルブ」とは?
くるまのニュース / 2024年11月24日 19時10分
-
マツダのフラッグシップといえば『センティア』があった【懐かしのカーカタログ】
レスポンス / 2024年11月24日 17時0分
-
貴重な国産絶版車本の完全保存版『別冊ベストカー 昭和&平成の国産絶版車 珠玉の名車試乗&レポート』本日発売!
PR TIMES / 2024年11月19日 10時15分
-
全長4.6m! マツダが「“2人乗り”FRスポーツカー」提案! “超ロングノーズ”には伝統の「ロータリーエンジン」搭載!? “空気の流れ”も追求した高性能クーペ「タイキ」とは
くるまのニュース / 2024年11月17日 16時40分
-
【クルマら部】クルマ愛クイズ!今回は「2代目ロードスター(NB)」から全4問!
レスポンス / 2024年11月16日 12時30分
ランキング
-
1【加熱式湯たんぽ】電子レンジ対応なのに温めたら破裂→やけど どうして? 意外とやりがちなNG行為とは?
オトナンサー / 2024年11月25日 22時10分
-
2何歳の結婚が多い?結婚年齢ランキングの驚く実態 「晩婚化」という言葉を誤解していませんか
東洋経済オンライン / 2024年11月26日 9時40分
-
3究極に美味しい「たらこスパゲティ」の作り方。コツは1つだけ:11月に読みたい記事
女子SPA! / 2024年11月26日 8時44分
-
438歳“理想の彼氏”の正体が衝撃的すぎた…29歳女性が直面した悪夢
日刊SPA! / 2024年11月25日 15時52分
-
5「売る側からいったら『カモ』」老後への不安で投資する40代がお金で失敗するワケ<漫画>
女子SPA! / 2024年11月26日 8時46分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください