「兵庫‐鳥取」冬の難所解消へ 国道9号「笠波トンネル」22日開通！ “厄介”な峠道を通過

国道9号の改良事業「笠波峠除雪拡幅」のうち、笠波トンネルを含む区間が開通します。

■「笠波峠除雪拡幅」が一部開通

　兵庫県北部の香美町で工事が進められてきた国道9号の笠波トンネルが、2023年10月22日15時に開通します。

　笠波トンネルは、国道の「笠波峠除雪拡幅」事業の一環として建設されました。

　この笠波峠除雪拡幅は、豪雪などによる通行止めの回避や交通事故の減少を目的とした道路の改良事業です。

　ここを通る国道9号は但馬地方（兵庫県北部）と鳥取市を結ぶ重要な幹線ですが、笠波峠付近は急カーブや急勾配が続き、さらに降雪時は雪で道幅が狭まり、見通しも悪くなるときがあります。2008年以降、積雪により7回の通行止めも発生しています。

　これらの課題解消のため1987年度に笠波峠除雪拡幅が事業化され、香美町村岡区内の但馬トンネル出口から日影地区までの4.6kmを対象に改良やトンネル建設が進められてきました。2000年までに南側（但馬トンネル側）の1.5kmが完成しています。

　そして今回は、村岡区福岡～日影間2.4kmが開通します。笠波峠の急勾配区間や大規模な地滑り危険箇所を、長さ1744mの笠波トンネルで回避します。

　改良後の道路は標準幅員13.0m、車道2車線、設計速度60km／hです。勾配は、現道の8％が、トンネルにより2.3％に緩和されます。

　笠波峠除雪拡幅は今後も、村岡区福岡に残る長さ0.7kmの区間で事業が継続されます。