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秋は交通事故が急増! なぜ「秋の夕暮れ」は注意が必要? 「魔の時間帯」事故を予防する対策とは

くるまのニュース / 2023年10月26日 9時10分

秋は1年のうちもっとも交通事故が多い時期だといいます。なぜなのでしょうか。

■ドライブの秋は事故がもっとも多い

 秋は1年のうちもっとも交通事故が増える時期だといいますが、事故が増えるのはどういった理由からなのでしょうか。
 
 また、秋に事故を起こさないためには、どのようなことに注意して運転すればいいのでしょうか。

 秋になると日が暮れるのがだんだん早くなり、冬が近づいていることを感じる人も多いでしょう。

 日没の時刻は場所や季節によって大きく異なり、例えば東京周辺では10月下旬の日没は午後5時頃ですが、11月から12月にかけての日没時刻は午後4時半頃まで早まります。

 もっとも早い時期には午後4時頃から暗くなり始め、5時には完全に暗くなります。

 しかし、この秋から冬にかけては例年、交通事故の発生件数が増える時期でもあります。

 警察庁が公開しているデータによると、薄暮時間帯と言われる日没の前後1時間は交通死亡事故が多く発生しているといいます。

 平成30年から令和4年までの5年間に発生した交通死亡事故を分析したデータでは、17時台から19時台の発生件数が多く、月別に薄暮時間帯に限ってみると、9月から10月の初秋に増加し、10月から12月に多く発生していることがわかります。

 この薄暮時間帯にはクルマと歩行者の事故が多く、昼間の時間帯の発生件数と比較しても約3.3倍にものぼる結果です。

 日没が早まることで徐々に視界が悪くなるうえ、帰宅時間とも重なるため、事故が増加するのです。

 また、歩行者だけでなく、ほかのクルマや自転車の発見が遅れる可能性があるほか、走行時には距離や速度がわかりにくくなる傾向にあるため、「魔の時間帯」ともいえる危険な時間です。

 そのため、この時間帯に運転する場合には、暗くなって前方が見えなくなってからではなく、日没より前に周囲が見づらくなってきた段階で早めにヘッドライトを点灯することが大切です。

 市街地では対向車がいる場合にはロービームを、対向車がいない場合や郊外など街灯の少ない場所では積極的にハイビームを活用するなど、ライトを適切に切り替えましょう。

 完全に暗くなる前にライトをつけることで、クルマ側から歩行者や自転車を発見しやすくなると同時に、他のクルマや自転車、歩行者からこちらのクルマの存在を認識しやすくなります。

■近年のクルマは高機能なライトを装備 しかし過信は禁物

 事故が増加する薄暮時間帯では、事故を予防するために早期のライト点灯が大切ですが、周囲の明るさをセンサーで感知して、自動的にライトが点灯する「オートライト」を搭載したクルマが増えてきています。

 かつては上級車種のみ設定されている装備でしたが、法令の改正により、新型車は2020年4月以降、継続販売されているモデルも2021年10月から同様にオートライトが義務化されました。

 加えて、自動的にハイビームを点灯させる「オートハイビーム」機能や、ハイビームの照射範囲を変化させることで前方車両などにまぶしさを与えない「アダプティブドライビングビーム」を設定するクルマも増えています。

近年標準化すすむ「オートハイビーム」 過信は禁物近年標準化すすむ「オートハイビーム」 過信は禁物

 一方で、オートライトやオートハイビーム機能は正しく動作しない場合もあります。

 JAF(日本自動車連盟)が実施したオートライトの点灯実験では、複数のメーカーのクルマを用意し、同一の場所に停車させて点灯のタイミングを検証しています。

 検証では、日没の30分ほど前にライトが点灯するクルマから、日没とちょうど同時刻に点灯するクルマまで、メーカーや車種によってタイミングが異なることがわかりました。

 また、オートハイビーム機能も市街地では対向車がいないのにも関わらず、ハイビームに切り替わらないことがあります。

 そのため、オートライトやオートハイビーム搭載車であっても機能任せにするのではなく、周囲の状況を確認しながら、場合によっては手動でライトを操作することも大切です。

 秋になると日没の時間が早くなるため、日没の時間が近づいてきたら、早めにライトを点灯しましょう。

 自分では暗くなってきたことに認識しづらいこともあるため、周囲の明るさを確認しながら「まだ早いかな」と感じるくらいでも早めにライトをつけることが大切です。

※ ※ ※

 また、クルマだけでなく歩行者や自転車も対策を講じたほうが安全です。

 歩行者はクルマに気づかれやすいように明るい色の服装を身につけたり、反射材のある靴を履くなどといった対策が有効です。

 自転車も早期点灯を心がけるとともに、後部の反射板が破損していないかの確認や、歩行者同様明るい服装を身につけることも事故の予防につながります。

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