トヨタ新型「ランクル250“斬新ハンドル仕様”」初公開! 輝く&手だけで運転できる!? “バイクベース”のペダルレス車なぜ誕生したのか
くるまのニュース / 2023年11月4日 8時10分
2023年10月25日、トヨタは、「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」で、新型「ランドクルーザー250」の異型ハンドル仕様を一般向けに初披露しました。どのようなモデルなのでしょうか。
■斬新ハンドル仕様の新型「ランクル250」初披露
2023年10月25日、トヨタは、「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(JMS2023)」で、新型「ランドクルーザー250」の異型ハンドル仕様を一般向けに初披露しました。
ランドクルーザーは、世界中で愛されるトヨタの本格SUVで、プラドはそんなランドクルーザーシリーズの派生モデルです。
1990年当時、ショートホイールベースの3ドア車のみの設定だったランドクルーザー(70系)のワゴン・バンにロングホイールベースの5ドア車が追加された際に「プラド」のサブネームが付き、初代ランドクルーザープラドが登場しました。
ランドクルーザープラドの現行モデルは、2009年に登場した4代目ですが、2023年8月2日に発表された新型ランドクルーザー250は、この4代目の系譜を引き継ぐ新型モデルという位置づけです。
新型ランドクルーザー250のセグメントはプラドと同様“ライトデューティー”。少し高級路線へと寄っていたプラドのコンセプトを見直し、人々の生活と実用を支えるランクルの本質に原点回帰させたモデルとなっているとトヨタは説明します。
ボディサイズは、全長4925mm×全幅1980mm×全高1870mm、ホイールベースは2850mmと、4代目ランドクルーザープラドと比較すると大きく拡大しています。
プラットフォームには、現行「ランドクルーザー300」と同じGA-Fプラットフォームを採用し、オフローダーとしての基本性能を大幅に向上。
また、従来型以上にランドクルーザーにふさわしい力強い走りや環境性能を実現した多様なパワートレーンを用意。日本では最高出力204馬力を発揮する2.8リッターディーゼルターボエンジン+8速ATの組み合わせと、最高出力163馬力を発揮する2.7リッターガソリンエンジン+6速ATの組み合わせを設定する予定です。
内外装デザインは、伝統とモダンを融合したデザインを取り入れ、“ランドクルーザーらしさ”が追求されています。
今回JMS2023で、一般向けに初披露となったのは、左ハンドル仕様でかつそのハンドルが“異型ハンドル”となっている特別なモデルです。
また、このモデルにはアクセルやブレーキといったペダルが存在しません。異型ハンドルの中に、ブレーキやアクセルといったすべての操作系の機能が集約されているためです。
バイクのハンドルをベースに考えて製作されたというこのハンドルは、右手の親指部分にアクセル操作のレバー、左右の人差し指・中指・薬指にブレーキの操作レバーが備わっています。
トヨタによると、今後はウインカーやワイパーの操作レバーも一体化していくことを検討しているようです。
また、このハンドルの開発は、チェアスキーヤーの森井大輝選手とトヨタの豊田章男会長の話から始まったといいます。
ランドクルーザーシリーズの開発担当者である森津圭太氏は、メディア向けイベントとなる「TOYOTA JMS PROLOGUE」で次のように語っています。
「森井選手はランドクルーザー200に乗っているんですけど、これまでの障害者向けのクルマというのは、ステアリングを右手で固定して、アクセルとブレーキをレバーで操作するので両手が塞がって、すごく危険でジュースも飲めないという状況です。
そうしたこともあり、両手で運転できるクルマをランクルで開発してほしいという話があって始まりました。
実際に作ってみると下肢機能障害を持たれている人だけでなく、直感的でワクワクする操作感があり、バイクをベースにしているので一般の人もすごく楽しいことが分かりました。
トヨタは『すべての人に移動の喜び』ということでやっていますが、そんなクルマになるのではないかと思っています」
※ ※ ※
斬新なハンドルが備わった新型ランドクルーザー250が展示されるJMS2023のトヨタブースでは、グランツーリスモとコラボレーションしたステアリング体験機として、座った仕様・立った仕様・車いす仕様の各2台が用意されます。
特別な操作体験ができる数少ない機会となることでしょう。
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