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なんで曲がる直前まで「ウインカー」出さないの? “意思表示しない”クルマが危険すぎる! 方向指示の適切なタイミングってどんなもの?

くるまのニュース / 2023年11月1日 9時10分

交差点に進入してからウインカーを点灯したり、なかにはウインカーなしで車線変更するクルマを見かけることがありますが、これは危険な行為です。ウインカーの正しい使い方とはどのようなものなのでしょうか。

■必要な場面でウインカーを使用しないのは違反!?

 ときどきウインカーの使い方がひどいクルマを見かけます。ウインカーを点けると同時に車線変更したり、交差点に入ってからウインカー点灯するほか、なかにはウインカーの意思表示もなく車線変更する人もいるでしょう。
 
 その逆にかなり手前からウインカーを点灯させているのになかなか曲がらないクルマも存在します。
 
 曲がる道がわからなかったり、はじめて訪れる場所を探していたりといろいろ理由はあるのでしょうが、ウインカーは適正なタイミングで使うべきでしょう。

 そもそもウインカー(方向指示器)とは、走行中の右左折や転回、車線変更、発進や停止などで使用するものです。

 必要な場面でウインカーを使用しなかった場合には「合図不履行違反」となり、その逆で不必要な場面でのウインカー使用は「合図制限違反」で取り締まりの対象になることもあります。

「合図不履行違反」「合図制限違反」ともに違反点数1点、6000円(普通車)の反則金が科されることになり、たかがウインカーとは侮ることはできません。

 なお、この違反はウインカーだけでなく、不適切な後退灯(バックランプの点灯)や警告器(ホーン)の使用・不使用にも適用されるので、注意が必要です。

 では、なぜウインカーを正しく使わなければいけないのでしょうか。

 都内の教習所にて教官として勤務していたI氏によると、周囲が認知・判断・対処できれば交通事故などのトラブルにならなくて済むわけで、ギリギリのタイミングや瞬間点灯といったアクションはやはりNGだといいます。

「現状の道路交通法では『交差点の30m手前』、または『進路変更する3秒前』がウインカー始動のタイミングと定められています。ただしこれはあくまで目安であり、もう少し早めにウインカーを出して意思表示するほうが安全だと思いますし、そう指導していました」

「交差点の30m手前」はクルマ5~6台分ですが、「進路変更する3秒前」は走行する速度によって進む距離に大きな差が出ます。

 1秒間に進む距離は、時速30kmでは約8.33m、時速50kmなら約13.88m。交差点での右左折前には減速するでしょうが、それでもウインカーを出すのが1秒遅いだけで10m近くも前進してしまう計算になります。

 そう考えると「どんな状況でも、おおよそ30m手前でウインカーを作動させて次のアクションの意思表示をする」のが適切だといえそうです。

「とくに初心者は前方に意識が行き過ぎる傾向があります。また曲がる直前にウインカーを出す、つまり慌てて遅いタイミングでウインカーを出しがちな傾向もみられます。

 もちろんベテランドライバーでもそういった経験はあるでしょうが、例えば後続車がこちらのウインカーに気づくのが遅れた場合、追突などの事故になることもあります。

 あまりに早いタイミングで使用するのも良くありませんが、40mから50m手前からウインカーを出して注意喚起しても良いと思います」(教習所の元教官 I氏)

■ウインカーによる意思表示は早めにはっきりと!

 3秒前、または30m手前でのウインカーが適切なタイミングというのが道路交通法で定めた基準です。ただし実際の交通状況は刻一刻と変化するだけに、やはり臨機応変さが求められる部分もありそうです。

「この目安の数字を意識し過ぎても良くないのです、ブレーキを踏んで減速してからのウインカーでは、前走車が止まるのか曲がるのか判断がつきにくいです。

『自分(のクルマ)は次にどうアクションするのか』という意思表示をし、周囲に注意喚起することが重要なのです」(教習所の元教官 I氏)

3秒前、30m手前がウインカー点灯の最適なタイミング3秒前、30m手前がウインカー点灯の最適なタイミング

 I氏が言う意思表示とは、たとえば左に曲がりたければ少し左側に寄りウインカーを出してから減速することや、右折時もまずは早めに右のウインカーを点灯させて道路の右側に少し寄せること。後続車のドライバーもこちら側の次のアクションを理解しやすくなります。

 また、ウインカーだけでなく速度の加減やちょっとしたステアリング操作も、周囲への意思表示では重要な要素になってくるそうです。

 ただし、このタイミングも地域差があり、同じ都市でもエリアが違えば交通の流れの速さも違います。このあたりの臨機応変さを身につけるのは難しいところで、ある意味「習うより慣れろ」的な経験値の部分も多少あるそうです。

「周囲の交通状況を把握しつつ、こちらの意思をウインカーで理解させる。いわゆる『空気を読む』力を養うことこそ、正しいウインカーの使用になるのかもしれません。

 とにかく意思表示は早めに、はっきりとさせることです。ウインカーを出すなら出す、車線変更したい場合も早めにウインカーで意思を示す。お互いの意思の疎通ができれば、事故やトラブルはもっと減らせるはずです」(教習所の元教官 I氏)

※ ※ ※

「急発進・急加速・急ブレーキ 急ハンドル」など、「急」がつく運転は危ないと言われますが、「急ウインカー&車線変更」もかなり危険な行為です。

 また周囲の交通の流れを止めてしまうような、かなり手前から減速&ウインカー点滅もある種の迷惑運転。

 タイミング的には前走者が出すタイミングを真似るか、その数秒前から「確認→ウインカー(合図)→再度確認」するくらいの丁寧な運転であれば、安全に走行できそうです。

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