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路線バスの発進ウインカー「無視」は違法!? ついうっかりも「絶対ダメ」! 譲らないといけない理由とは

くるまのニュース / 2023年11月17日 14時10分

路線バスが停留所から発進しようとウインカーで合図を出しているときに追い越そうと妨害する行為は「交通違反」に該当します。意外と忘れがちな交通ルールについて紹介します。

■路線バスの発進を妨げるのは「交通違反」!

 明確な交通違反にもかかわらず、守られていない交通ルールは意外と多いもの。
 
 忘れがちなひとつとして挙げられるのが、路線バスの発進妨害です。

 バス停で、乗客の乗り降りを終えた路線バスが、右ウインカーを出して走行車線に戻ろうと合図を出しているにもかかわらず、後続車がバスの横を走行してバスが走行車線へ復帰するのを妨害するのは「交通違反」です。

 バス停に停車中の路線バスが発進しようとする際のルールについては、道路交通法第31条において次のように定められています。

「停留所において乗客の乗降のため停車していた乗合自動車が発進するため進路を変更しようとして手又は方向指示器により合図をした場合においては、(略)当該合図をした乗合自動車の進路の変更を妨げてはならない」

 この「乗合自動車」とは、「乗車定員11人以上の自動車で貨物自動車等及び特種用途自動車等以外のもの」とされているもので、決まった運行ルートを走る大型のクルマのことを指し、路線バスのほか、乗合バス、乗合タクシーなども乗合自動車に該当します。

 これらのクルマが発進するために右ウインカーを出していたならば、後続のクルマは減速するなどして当該車両に道を譲る必要があり、当該車両が走行車線に戻るのを妨害してはなりません。

 違反すれば「乗合自動車発進妨害違反」となり、反則金は(普通車の場合)6000円、反則点数は1点となります。

 バスの発進の妨害については、ルールではなくマナーだと勘違いしているドライバーも多いようですが、このように明確に規定されています。

 一般のクルマが道を譲らなければならないものとしてはほかにも、救急車などの緊急車両も挙げられます。

 こちらも道を譲るのは「マナーの範囲」だと思っている人が多いようですが、道路交通法で決められているドライバーの義務であり、救急車(を含む緊急車両)に道を譲らなければ(=走行を妨害すれば)、交通違反となります。

 救急車のほか、パトカーや消防車、JAFやハイウェイパトロール、電気やガスといったインフラ系の緊急作業車、自衛隊、日本赤十字社の血液運搬車、国土交通省の災害本部車や地方公共団体が所有する車両などが緊急走行中、つまり「サイレンを鳴らして、赤色の警光灯が点灯しているとき」には、道を譲らなければなりません。

※ ※ ※

 時刻表に従って走る路線バスに道を譲ることは、正確な時刻に運行する公共交通を守るためにも必要なことです。

 バスのドライバーや利用者の気持ちになって、道を譲るようにしたいものです。

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