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「眩しいライト」は点けるべき! でも「条件次第」では違反になる? 原則点灯の「ハイビーム」 正しい使い方は?

くるまのニュース / 2023年11月28日 11時10分

「ハイビームでの走行」は基本とされていますが、違反となってしまう場面も存在します。どのような状況なのでしょうか。

■「ハイビーム走行」が原則も “ずっとつけっぱ”はNG!

 警察庁では夜間走行の際に「ハイビーム」の利用を呼びかけていますが、ハイビームをつけっぱなしで走行していると交通違反になってしまう場合もあるといいます。
 
 違反になるハイビームとは、どのような状況を指すのでしょうか。

 ヘッドライトにはロービームとハイビームの二段階がありますが、この二つのライトはそれぞれ照らす範囲が異なります。

 ハイビームは「走行用前照灯」といい、道路運送車両の保安基準において「夜間にその前方100mの距離にある交通上の障害物を確認できる性能を有するものであること」が必要だとされています。

 一方のロービームは「すれ違い用前照灯」といい、「夜間にその前方40mの距離にある交通上の障害物を確認できる性能を有するものであること」が必要です。

 警察庁では、ロービームよりもハイビームのほうが、2倍以上遠くから歩行者を早期に発見することが可能であることから、夜間にはハイビームを積極的に活用するよう呼びかけています。

 特に、日没前後の薄暗くなってくる時間帯には、特に交通死亡事故が多く発生しているというデータがあります。

 さらに、夏の終わりから冬にかけては日没も早まるため、退勤し自宅に戻る人や子どもの下校時刻とも重なるため、もっとも交通事故が多い時期とされています。

 こうした暗い時間帯では横断中の歩行者や自転車を見逃す事故も多いため、ハイビームへの切り替えが重要です。

 しかし、夜間ずっとハイビームで走行していると、交通違反になってしまう可能性もあります。

 なぜならば、ヘッドライトが上向きとなっているため、前方を走行するクルマに対する妨害運転、いわゆる「あおり運転」の類型のひとつである「減光等義務違反」に該当する恐れがあるためです。

 減光等義務違反は、違反点数1点に加えて普通車であれば6000円の反則金が科される違反です。

 あおり運転に該当しなくても、あおり運転だと捉えられてしまいさまざまなトラブルに発展する可能性もあるほか、そもそもヘッドライトが上向きのままだと対向車や前方のクルマにとってはとても眩しく、走行の妨害になり、事故を引き起こす原因にもなります。

「交通の方法に関する教則」では、夜間の走行時は基本的にハイビームを使用するものの、交通量の多い市街地のほか、対向車と行き違う時や他のクルマの直後を通行している時、高速道路では対向車と行き違う時や他のクルマの直後を通行している時にはロービームに切り替えなければならないとしています。

 歩行者や他のクルマ、落下物などを少しでも早く発見できるよう、ハイビームを積極的に活用しつつも、対向車や前方にクルマがある場合は都度切り替えて走行しましょう。

 また、最近では自動的にハイビームに切り替えてくれる「オートハイビーム」が搭載されたクルマも増えていますが、センサーの感度はクルマごとに差があります。

 対向車や前方のクルマをセンサーが感知してロービームに切り替わるまでにタイムラグが生じてしまうことも多いため、オートハイビームを使用する場合でも、周囲に目を配り、状況に応じて手動で切り替えることも大切です。

※ ※ ※

 ハイビームは作動時に青色のランプが点灯します。普段クルマを運転しないという人は、ライト点灯時にメーターを確認し、不必要なハイビームになっていないかを確認して走行したほうがいいでしょう。

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