「えっ…!クマ!?」 もし運転中に「熊と衝突」したらどうする!? 保険は使える? クマ出没時の正しい対処法とは
くるまのニュース / 2023年11月30日 11時30分
以前に比べクマの出没情報が広範囲に広がり、都市部などでも目撃情報が増えています。もしクルマを運転中にクマと遭遇したり、万が一衝突してしまった場合、どうしたら良いのでしょう。
■もしクマと衝突したら…まずは「警察に通報」を!
最近、クマの出没情報が以前よりも広範囲に広がり、都市部に近いエリアでも頻繁に目撃されるようになりました。
もしもドライブ中にクマと遭遇してしまったら、どのような対応が求められるのでしょうか。
最近、市街地でクマが目撃されるほか、住民が襲われるなどクマと接触するニュースが増えています。
今年は東京でも、これまでの出没地より都心に近い町田市でクマが目撃され話題になりました。
例年10月から11月にかけてはクマが冬眠準備のために活発になるので、各地で人とクマが接触する機会が増えます。
それでは、山間部などをドライブしているときにクマに遭遇したらどうすればいいのでしょうか。
クマを見つけたら、まず、ぶつからないようにスピードを落とし、回避することをおすすめします。またこのとき、警察に情報提供できれば理想的です。
しかし、珍しいからといってクマに近寄るのは厳禁。クルマを停めて観察するのも危険です。
クマが驚いて威嚇してきても、クルマの中にいればひとまず安全ですが、クラクションでクマを興奮させると危険が増すので、そのまま現場を離れてください。
では、とっさのことで回避できず、もしもクマをクルマでひいてしまったらどうすればいいのでしょうか。
JAFの総合案内サービスセンターの担当者は、次のように話します。
「クマに限らず、運転中に野生動物と衝突した場合は物損事故になるので、警察に届ける必要があります。
また、ドライバーや同乗者の怪我や、ガードレールなどの破損、後続車との衝突などが発生していればその旨も伝えてください」
このように、野生動物との事故が発生した場合は、警察に連絡することが求められます。
警察へ連絡を済ませた後は、轢いたクマが生きていれば、動物病院や保護施設に運ぶことが要求され、死んでいれば道路管理者や自治体が処分することになりますが、この段階からは自分で判断するのは難しく、警察の指示を仰ぐとよいでしょう。
また可能であれば、そのクマが何度もひかれて二次事故を起こしてしまわないように、国土交通省の道路緊急ダイヤル(#9910)に連絡して処理してもらうこともできます。
なお、野生動物は病原菌を持っている可能性があるので、クマには触らないよう注意が必要です。
■クマとの衝突事故は「単独事故」扱いに!?
動物との衝突事故が起きた場合は、保険会社への連絡も必要となります。
クマのような大型動物と衝突すると、マイカーにも甚大な損害が出る場合があります。
また、クマを避けようとハンドルを切ってクルマを縁石に乗り上げたり、ガードレールにぶつけてしまうこともあり得ます。
ひと気のないエリアなどでは特に注意する必要があります[画像はイメージです]
このように野生動物との衝突事故でクルマが破損した場合には、野生動物に責任を問えないため、単独事故として扱われます。
クルマの修理にかかった費用などについては、車両保険から保険金が支払われます。
補償範囲の広い一般型でなく、エコノミー型の場合は補償の対象外となることが多いので注意が必要です。
また、クマとの事故でドライバーや同乗者が負傷していたら、人身傷害保険や搭乗者傷害保険といった傷害保険から補償を受けられます。家族以外の同乗者の負傷は、対人賠償保険で補償されることもあります。
そのほか、契約内容により適用されたり外れたりするものもあるので、保険会社に相談するとよいでしょう。
クマなど大型動物との衝突事故はたいへん危険なので、ドライブの際に予防できるに越したことはありません。
動物が飛び出すおそれあり、と動物マーク黄色地に動物マークが描かれた警戒標識をご存じの方は多いでしょう。
クマのマークの標識を見つけたら、クマはいると思い注意して走行することをおすすめします。
また、クマの出没が多発している地域では事故情報などを公開しているので、事前に確認しておくとよいでしょう。
※ ※ ※
北海道には成人男性より大きいヒグマが生息し、本州では小ぶりなツキノワグマが暮らしています。
クルマの外で遭遇しても迷わないように、ドライブ前に専門家が監修した対処策を知っておくのも大切かもしれません。
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