スバル新型SUV「フォレスター」全面刷新! 新型は「車中泊性能」向上した!? 荷室の「デコボコ」はどう変わったのか
くるまのニュース / 2023年12月5日 18時10分
スバルは主力SUV「フォレスター」を全面刷新し、2023年11月16日に米国で世界初公開しました。日本仕様についてはまだ発表がありませんが、気になる「車中泊性能」について考察します。
■荷室の実用性向上に期待! 車中泊性能はどうなった?
スバルは2023年11月16日、米国「ロサンゼルスオートショー2023」で6代目となる新型「フォレスター」を世界初公開しました。
現行6代目フォレスターに比べ室内や荷室が拡大した模様ですが、車中泊性能は向上したのでしょうか。
1997年2月に誕生したフォレスターは、当時米国などで市場が拡大しつつあったSUVカテゴリーに向けたスバル初のモデルです。
当初はステーションワゴンのイメージを残し、スバル独自の水平対向エンジンやAWD(四輪駆動)、そして比較的低い全高がもたらすスポーティな走行性能を特徴としていましたが、2007年12月登場の3代目からは全高を高めるなどし、ボディサイズを拡大。
室内や荷室空間も広がり、SUVに求められる実用性を大幅に高めたことで支持を集めます。
2012年登場の4代目では、ステレオカメラを用いたスバル独自の運転支援機能「アイサイト」を搭載したほか、エンジンやリニアトロニックトランスミッション、駆動系などを統括制御する「X-MODE」も採用し、悪路走破性なども向上しました。
そして2018年3月の米国・ニューヨーク国際オートショーでデビューしたのが現行型となる5代目フォレスターです。
こうした5世代にわたる歴史を重ね、フォレスターは米国だけでも累計260万台以上を販売したヒット作となり、スバルの最量販モデルとなりました。
そんな主力の市場である米国で、およそ6年ぶりのフルモデルチェンジとなる6代目の新型フォレスターが世界初公開されました。
現行型のスバルグローバルプラットフォーム(SGP)をベースに、新たにフルインナーフレーム構造の採用や、構造用接着剤の適用拡大、サスペンション取り付け部の剛性を向上。2ピニオン電動パワーステアリングを採用し、ダイレクトで視線な操舵感とリニアなフィーリングを実現しました。
アクティブトルクスプリットAWDの制御も刷新し、駆動力配分をより最適化したことで、安心感のある走りと操舵の気持ちよさを両立させ「従来型よりさらに高いレベルの動的質感を実現しました」とスバルは説明します。
新旧モデルを比較してまず感じられるのは、押し出し感が強められた力強いスタイリングです。
スバルは「頑丈かつ堂々とした存在感を感じさせるデザインとしました」と説明します。
新型フォレスターのボディサイズは、全長4656mm×全幅1829mm×全高1730mm、ホイールベース2670mm(米国仕様、インチ表記を換算)です。
現行型(5代目)のボディサイズは、全長4640mm×全幅1815mm×全高1715-1730mm、ホイールベース2670mm(日本仕様)で、全長で約16mm、全幅で約14mm大きくなっていますが、外観からはさらに大きくなった印象を受けます。
■新型「フォレスター」の荷室が拡大!? 「車中泊」性能の向上も期待される!
その効果は、見た目だけではないようです。
新型フォレスターの後姿を見ると、テールゲートまわりの傾斜が、現行型よりも抑えられていることが確認できます。
ほぼフラット! ただし微妙な段差もみられる新型「フォレスター」の荷室(6代目・米国仕様)
詳しい荷室容量などは特に発表されておらず、計測寸法の変化は少ないのかもしれませんが、荷室長や左右の実用長など、機能性が高められていることが期待されます。
後席を全て前倒しするとフラットな荷室の床面が前後に拡大します。
これは、現行型の5代目フォレスターでも可能でした。
現行型で身長180cmの編集部員が荷室に寝転んでみたところ、床面の長さがが少し足らないものの、工夫次第では大人が2名就寝することもできるキャパシティがあることを確認しています。
ただしシートの背もたれと荷室側の床面の間に小さな段差が生じるため、そのまま寝ると少し違和感があります。
この段差は、新型で公開された荷室画像においても確認できます。
実際に車中泊をするのなら、空気で膨らむキャンプ用のエアマットなどを用いて段差を是正すると良いでしょう。
前述の通り、新型ではリアゲート側の実質長が拡大していることが期待されるため、車中泊での快適度は上がっているとみられます。
荷室の実用面積が拡大していることが期待されるスバル新型「フォレスター」(6代目・米国仕様)
※ ※ ※
新型フォレスターでは、ステレオカメラと単眼広角カメラを用いた“3眼”のアイサイトを新たに搭載。
自車速度が低速時に二輪車や歩行者を認識できる単眼カメラを採用することによってプリクラッシュブレーキで対応できるシチュエーションを拡大し、歴代アイサイトとして最高の性能を実現しました。
加えて、電動ブレーキブースターを採用し、プリクラッシュブレーキで急な飛び出しなどへの応答性を向上させ、全車速追従機能付クルーズコントロール使用時に急な先行車の割り込みなどに対しても素早い減速も実現しています。
さらに、ドライバー異常時対応システムを採用。車線中央維持制御・先行車追従操舵制御の作動中にドライバーが長時間ステアリング操作をおこなわなかった場合、車両を停止し、ハザードランプを点灯させてドアをロック解除し、その後「スバル STARLINK コネクティッドサービス」が緊急通報する仕組みを取り入れました。
発表された米国仕様のパワートレインは、従来の米国仕様を改良した2.5リッター水平対向エンジンを搭載しますが、1年後にハイブリッド仕様の追加を明らかにしています。
日本仕様がどうなるのか、その詳細はまだ発表されていませんが、大いに期待したいところです。
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