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「パカッ」と左右に開く「観音開き式」リヤゲートなぜ少数派? 主流は「跳ね上げ式」も…再評価の流れあり! 使って分かるメリットとデメリットとは

くるまのニュース / 2024年1月2日 19時10分

ミニバンなどの後部に設置された「リヤドア」は、上側に跳ね上がるように開く「跳ね上げ式」が主流ですが、左右に分割して開く「観音開き式」というタイプも存在します。このタイプの魅力や、それでも普及しない理由を見てみましょう。

■「観音開き式」のメリットとは

 ミニバンやハッチバック車の後部に設置された「リヤドア(リヤゲートやバックドアとも呼びます)」は、上側に跳ね上がるように開く「跳ね上げ式」が主流です。
 
 しかし一部のモデルや海外で販売されるクルマの中には、リヤドアが左右に分割して開く「観音開き式」というタイプも存在します。
 
 この観音開き式のリヤドアには、一体どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

 観音開き式はその名のとおり、リヤのドアを「左右に開く」タイプの構造。

 そのためリヤドアは左右2枚に分かれていますが、車種によってドアの大きさは左右均等であったり、あるいは片方が大きかったりと様々です。

 この観音開き式のメリットとしては、第一に「後方に広いスペースがなくても開けられること」が挙げられます。

 跳ね上げ式の場合、リヤドア全体が大きく後ろに開くため、開閉時にはリヤドアが後ろの壁や他の車両ぶつからないよう車両後部に広いスペースを確保しないといけません。

 しかし左右に開く観音開き式はドアが分割されているため可動域が小さく、跳ね上げ式ほど多くのスペースを必要としません。

 また、ドアの開閉量が調整できるのも観音開き式ならではの忘れてはいけないメリットでしょう。

 横開きドアは、中の荷物などにアクセスする際にドアを最大まで開ける必要が無いため、左右にスペースがない場所では「少しだけ開けて物を取る」といった行動も可能です。

 さらに左右ドアが完全に独立したタイプの場合であれば、片側のドアだけを開けて利用することもできるでしょう。

 一方で跳ね上げ式ドアは、近年は軽量化が進んでいるため以前よりは開けやすくはなっているものの、それでもグイッと持ち上げるのに力が要ります。

 その点、観音開き式は軽く引くだけなので、跳ね上げ式と比べると格段に開けやすい構造となっているのです。

■観音開き式には意外な「デメリット」も存在!?

 このように、観音開き式のリヤゲートには数多くのメリットが存在するのですが、ではなぜ一般的なクルマでは跳ね上げ式が主流となっているのでしょうか。

 そこには、観音開き式では避けられないデメリットも見受けられるためだと思われます。

「観音開き式」のバックドア「観音開き式」のバックドア

 まず第一に、観音開き式は「後部の視認性」の悪さが避けられません。

 リアゲートが左右に分かれているという特性上、どうしても中央部分に「柱」ができてしまうため、後方が見えにくくなるのです。

 これは車種によっては後方視界のちょうど真ん中が邪魔されることになるので、「すごく気になる」という人がいることも理解できます。

 また、同じく左右に開く特性のため、リアドアが開いているときに風の影響を受けやすいのも観音開き式の弱点です。

 ドアのロック機能が付いている仕様であれば、風であおられて意図せず開閉することは防げますが、それでも強風時の操作には注意が必要です。

 さらに、跳ね上げ式のように開けたリアドアが「屋根」にならないため、雨天時には雨が吹き込んで自身や荷物が濡れてしまうのもデメリットといえるでしょう。

 そのほか「左右全開に手間がかかる」のも細かいデメリットのひとつなのかもしれません。

 力を入れず軽く引くだけで開閉しやすいのは観音開き式の魅力ですが、2枚のドアを開けることになるので、ドア1枚で済むので跳ね上げ式と比べると手間に感じることもあるでしょう。

※ ※ ※

 このようなメリット・デメリットのある観音開き式のリヤゲート。

 近年においては採用する車種が減っているものの、トヨタ「ハイエース」の海外向けモデルにはリヤゲートを観音開き式に変えるオプションが用意されるなど、配送業といった「荷物を多く積むクルマ」において再評価が進んでいます。

 今後、日本国内で展開されるモデルにも観音開き式のリヤゲートを採用する事例が増えるのか注目したいところです。

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