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停止線のずっと手前で止まる「謎のドライバー」は何が目的!? 「スペース空きすぎ」を気にしない人たちの心理とは

くるまのニュース / 2023年12月13日 14時10分

信号待ちの先頭車両が、停止線のかなり手前で止まっていることがありますが、これにはどういった理由があるのでしょう。それとも無意識な行動なのでしょうか。その理由について考えてみます。

■交差点で曲がってくる対向車線に配慮!?

 街中で信号待ちの先頭車両が、停止線のかなり手前で停車している光景をみかけることがあります。
 
 確かに停止線は越えておらず、何ら「違反」ではありませんが、無駄に空間を空けてしまうと後続車に迷惑がかかるかもしれません。そんな謎の行動について、いくつかの理由を推察してみました。

 停止線から大きく離れた手前で止まる理由として真っ先に浮かぶのは、対向車線の「右左折車に配慮する」という考え方です。

 トラックやバスなどの大型の車両が、交差する道路から右左折によって道幅の狭い道路へと進入するような場面で、場合によっては先頭車両が邪魔になることがあります。

 停止線から下がって停止しておくことで、そうした大型の右左折車が曲がりやすくなる、ということは確かにあるでしょう。

 ただ、もちろん「手前」の程度によりますが、そこまで停止線から下がった位置ではなくても、通行が禁止されていない車両であれば、曲がることはできるはずです。

 停止線は、「交差道路側の右左折車の走行に支障を与えない位置に設置する」と国土交通省によって定められており、交差点が設計される際に、バスやトラックなどの大型車両であっても、しっかり(曲がった先で停車しているクルマが)停止線手前で停車していれば通行できるような位置まで後退して、設置されているはずです。

 そのため、トラックやバスに配慮して、停止線から大きく下がって停車する必然性はあまりありません。

 ただ、そうはわかっていても、「ぶつけられそうで怖い」というドライバーの心理的な要因から、離れて停止している、ということはあるかもしれません。

■最近のクルマは直前の「信号機が見えない」!?

 また、クルマの形状に要因があることも考えられます。

 例えば、ホンダ「N-BOX」やダイハツ「タント」などの軽スーパーハイトワゴンのように、フロントガラスが垂直気味に立ち上がっているクルマの場合です。

混み合う街中などでは、常に周囲の状況も考えながら走ることも求められます[画像はイメージです]混み合う街中などでは、常に周囲の状況も考えながら走ることも求められます[画像はイメージです]

 こうしたクルマでは停止線手前で止まったとしても、状況によってはクルマの真上に近い位置に信号機が来てしまうことがあります。

 特に背や座高が高いドライバーや、シートを極端に上へ持ちあげるドライバーなどは「信号機が見えない」という状況になってしまうのです。

 そのため、停止線から離れて停止することが習慣となっていて、時にはかなり手前で止まってしまう、ということは考えられます。

※ ※ ※

 停止線のずっと手前で停止することは、法的には大きな問題はないことかもしれません。

 しかしあまりスペースを開けすぎるのも、後方に車列が伸びる原因、つまり渋滞の遠因ともなりかねません。

 なお自動車教習所によると、運転免許の技能試験において、停止線から2m以上離れると減点対象となると指導しているようです。

 停止線に合わせて停止することは、自身の車両感覚を磨くことにも繋がります。

 そればかりか、渋滞の遠因にもなりかねない「迷惑行為」となってしまうとすれば、なおのこと良く考える必要があります。

 停止線は、できるかぎり線に合わせて止めるほうが周囲にとっても良いことだと筆者(くるまのニュースライター河馬兎)は考えます。

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