スズキ「ジムニー5ドア」いつ日本で出る? “丸目2灯”のタフ顔「小型クロカン」に熱視線! 次期ジムニーに期待する「3つのポイント」とは
くるまのニュース / 2023年12月17日 9時10分
根強い人気を誇るスズキの本格四輪駆動車「ジムニー/ジムニーシエラ」ですが、3つの点を改善すればその魅力はさらに輝くものとなりそうです。
■国内はまず「納期待ち」を解消しないと「5ドア」の導入もままならない
無骨なエクステリアや、耐久性の高いラダーフレーム、頑丈な前後リジットアクスル、狭い道も余裕のコンパクトボディ、そして最大の強みでもある悪路走破性など独自の個性が支持され、国内のみならずグローバルでも高い人気を誇るジムニー/ジムニーシエラ(以下、ジムニー)。
今後もその根強い人気と個性を維持し続けるためにも、ジムニーには更なる改良を期待したい「3つのポイント」があると筆者(くるまのニュースライター 河馬兎)は考えます。
現行型のジムニーは、2018年に登場した4代目で、海外では「ジムニーシエラ」に相当するワイドボディ・1リッターエンジン搭載モデルが「ジムニー」として販売されています。
2023年12月現在、国内向けのジムニー/ジムニーシエラは3ドア車のみですが、2023年1月にホイールベースを300mm延長した5ドア版ジムニー(ジムニー5ドア)がインドで発表となり、大きな話題を呼びました。
日本ではいまだに発表されていないジムニー5ドアの国内導入は、真っ先に期待したいところです。
ジムニーに限ったことではないですが、3ドア車の後席シートへ乗り込むにはまず前席を倒し、空いた隙間から身体を潜り込ませるように進入していく必要があり、降りる際も狭いすき間からはい出すことになります。
3ドア車が今や希少な存在になったのは、こうした後席乗降性の難点があるからだと、ジムニーに乗ると改めて気付かされるのです。
また5ドア車なら後席ドアを開けて手荷物を気軽に載せることもできるなど、日常での使い勝手にも地味に影響するものです。
もっともジムニーの場合3ドアなら全長も短く、しかも後部ドアが横開き式なので、荷室へのアクセスは比較的容易なのですが。
ともあれ使い勝手を考えると、後席用のドアはジムニーユーザーの念願でもありました。
スズキ関係者は、ジムニー5ドアについて次のように話します。
「日本市場では、コロナ禍の影響で(3ドアの)ジムニー/ジムニーシエラのバックオーダーがたまっています。
まずはお待ちいただいているお客様へいち早く納車することを優先したいので、現段階ではジムニー5ドアを国内へ追加導入する計画はありません」
このように、直近でジムニー5ドアが導入される見込みは正直なところなさそうですが、しかし完全否定というニュアンスでもありませんでした。
いずれタイミングさえ整えば、ジムニー5ドアが国内で登場することを期待しても良さそうです。
■ジムニーの燃費はあきらめるべき!? そんな時代からもう脱却したい!
ふたつめの期待は、燃費の改善です。660ccの直列3気筒エンジンを搭載するジムニー(軽)のカタログ燃費は、4速AT車が14.3 km/L、5速MT車は16.6km/L。
1.5リッターの直列4気筒エンジンを搭載するジムニー(シエラ)は、4速AT車が14.3km/L、5速MT車が15.4km/Lです[全てWLTCモード燃費]。
絶大な支持を集めるだけに更なる改善で人気は爆上がりに!?[左がスズキ「ジムニー」(軽自動車版)、右が「ジムニーシエラ」(小型車版)]
例えば、同じスズキの軽クロスオーバーSUV「ハスラー」の場合は、20.8km/Lから25.0km/L。
また1リッターの直列3気筒エンジンを積んだ小型クロスオーバーSUV「クロスビー」は17.0km/Lから18.2km/Lですので、ジムニーは、これらよりも20%から30%は燃費が悪いことになります。
荒れた道でも力強く走破するためのパワートレインではありますが、やはり普段走っているときの燃費は、少しでもよくしたいところ。
マイルドハイブリッドなどのエンジンアシストを付けたり、燃費走行用のギアをもう一段増やすなど、多少コストが上がったとしても、燃費向上策は必要だと思います。
ジムニーに期待したいことの3つめは、バッテリーEV(電気自動車)化です。
ゼロ回転から強いトルクを発揮でき、緻密な制御も可能なモーター駆動は、歴代ジムニーが体現してきた本格クロカン走行との相性もばっちり合います。
また、本格オフローダーの「ハマーEVピックアップ」や、メルセデス・ベンツ「Gクラス」をベースにした「コンセプトEQG」、ランドクルーザーのBEV「ランドクルーザーSe」など、大きなクロカンSUVのカテゴリーでは、バッテリーEV化が既に進んでいます。
一方で、軽・小型クロカンやクロスオーバーSUVジャンルには、まだバッテリーEVがそれほど存在していません。
今、いち早くジムニーのバッテリーEVモデルを登場させれば、市場を独占することもできそうです。
スズキは、2030年度までに電動車開発へ2兆円規模を投じると発表しています。
インド市場をはじめとして、世界に向けて電動車を投入するとなれば、グローバルで人気のある車種をバッテリーEV化するのが、もっとも効率的なはずです。
※ ※ ※
昨今のクルマにおいて、燃費改善やバッテリーEV化は避けては通れない道です。
特にグローバルモデルであるジムニーは、より早いタイミングで求められることになるでしょう。
もしかすると、日本でジムニー5ドアが見られる頃には、海外でバッテリーEVのジムニーが発表となっているかもしれませんね。
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