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人が乗っていても「駐車違反」になる? どんな条件? 分かりづらい「駐車と停車」違いとは

くるまのニュース / 2024年1月17日 14時10分

取り締まりをされた人の中には「駐車禁止の対象になるとは思っていなかった」など、誤った認識で罰則の対象になることもあるようです。それでは、駐車禁止違反の定義はどういったものなのでしょうか。

■意外とわかりづらい駐車と停車の違い

 複雑な道路交通法に「駐車禁止」があり、正しい理解をしている人は意外に少ないかもしれません。
 
 また、駐車違反に似たものとして「駐停車禁止」もあり、よりわかりづらいものにしています。
 
 これらの違反にはどのような違いがあるのでしょうか。

 取り締まりをされた人の中には「駐車禁止の対象になるとは思っていなかった」など、誤った認識で罰則の対象になることもあるようです。

 それでは、駐車禁止違反の定義はどういったものなのでしょうか。

 駐車禁止違反には大きく分けて「駐停車違反」と「放置駐車違反」に分類されます。
  
 駐停車違反は違法駐車区域で運転者がいつでもクルマを移動できる状態を指し、放置駐車違反は運転者がクルマから離れていてすぐに運転ができない状態です。

 ここまでは比較的理解されやすいですが、駐車禁止違反には駐車禁止と駐停車禁止が分類されていて、より複雑化しています。
 
 まず「駐車」と「停車」は道路交通法で定義されていて、駐車は運転者が離れてただちに運転することができない状態を指します。

 また、車両等をすぐに運転できる状態であっても、5分以上の停車は「駐車」の状態です。

 それに対して「停車」は前述以外の車両等が停止することを指します。

 人の乗り降りや5分以内の荷物の積み下ろし以外は、駐車に該当すると考えていいでしょう。

 また停車時間や運転者の状態以外にも駐車禁止の場所が道路交通法第45条で定められています。

 駐車が禁止されている場所は、駐車禁止標識や標示などによって駐車が禁止されている場所、駐車場、車庫などの自動車用の出入口から3m以内の場所があります。

 ほかにも、道路工事の区域の端から5m以内の場所以外に消防用機械器具の置場や水そう、これらの道路に接する出入口から5m以内の場所も駐車禁止区域です。
 
 消火栓の標識が設けられている位置や消防用防火水そうの取り入れ口から5m以内の場所、火災報知機から1m以内の場所も該当します。

 また駐車禁止の標識や標示がない場所でも、クルマの右側の道路に3.5m以上の余地を設けられない場所は、無余地駐車違反に該当し違反行為とみなされます。

 それ以外に注意しなくてはいけないのは路上駐車で、日中は12時間以上、夜間は8時間以上連続して駐車した場合は、駐車違反対象となります。

 さらに駐停車禁止は、対象範囲が広がり駐車以外にも停車した時点で、取り締まりの対象になります。

 道路交通法第44条では、駐停車禁止の標識や標示のある場所以外に交差点内や横断歩道が該当します。

 ほかにも軌道敷内やトンネル内、交差点の側端または道路の曲がり角から5m以内の場所も停車できません。

 また、坂の頂上付近、勾配の急な坂や踏切とその端から前後10m以内の場所も駐停車禁止区域です。

 複雑でわかりにくいのが駐車違反ですが、クルマに運転者が乗車していても、取り締まりの対象になることがあります。

■人の有無と駐車違反は関係ない?

 このように、ドライバーが車内に乗車していても、取り締まりの対象になる恐れがあります。

 警視庁の交通相談コーナーの担当者は、この定義について次のように話します。

「駐車の定義は『運転者が離れてただちに運転することができない状態を指す』以外に『車両が継続的に停止』することを指します。

 時々、駐車禁止区域で休憩をしているドライバーや、同乗者を待機させて配送しているドライバーがいますが、駐車禁止違反となります。

 車内の人の有無にかかわらず、継続的にクルマを停止していれば駐車に該当し、取り締まりの対象となります」

 運転手がクルマに乗った状態で人を待つ場合も、5分以上停止していた場合は駐車となります。

 そのため、駐車禁止区間で駐車をしていた場合は、当然違反になります。

 また、多くのドライバーに勘違いされがちな駐車禁止違反ですが、この間違った認識の背景には、違法駐車対策の強化のために2006年から発足された駐車監視員の存在があります。

通称「緑のおじさん」こと駐車監視員通称「緑のおじさん」こと駐車監視員

 駐車監視員がおもに路上で駐車違反のチェックをおこなっていますが、対象となるのは無人の「放置駐車車両」のみで、人が乗っている駐車車両にはステッカーを発行する権限がありません。

 現在の駐車禁止違反のステッカーの発行は、駐車監視員によるものがほとんどのため、人さえ乗っていれば対象外というルールになっています。

 駐車に関する線引きは難しいこともありますが、日本の道路では駐車禁止や駐停車禁止の場所ばかりなので、クルマを駐車する際は駐車場の利用が賢明といえるでしょう。

※ ※ ※

 ちなみに放置駐車違反の際には、「放置車両確認標章」という黄色いステッカーがクルマのフロントガラスに貼られます。

 罰則は運転者と使用者に対するふたつの罰則に分かれており、原則は違反した運転者が対象です。

 しかし、出頭しない限り運転者が誰かわからないので、運転者の責任が追求できない場合は、使用者の責任となります。

 その場合は、反則金ではなく「放置違反金」を納付することになり、普通車で駐停車禁止場所等では1万8000円、駐車禁止場所等では1万5000円となっています。

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