「日本一売れてる軽」に足りないモノは「SUV」!? 市販化も実現? 新型「N-BOX」にも期待の「斬新クロスオーバー」仕様とは
くるまのニュース / 2023年12月31日 12時10分
世界最大のカスタムカーイベント「東京オートサロン」では毎年数多くの斬新なカスタムカーが出展されますが、ホンダが過去に参考出品した「N-BOX+ エレメントコンセプト」は特に注目を集めました。どのようなカスタマイズが施されていたのでしょうか。
■ユーザーからの大きな反響を受け「市販化」が実現!
毎年1月に行われる恒例のイベント「東京オートサロン」では、様々なチューニングやドレスアップを施した多数のカスタムカーが出展され、来場者を楽しませてくれます。
そんな出展モデルの中でも、ホンダが2014年に披露したSUV仕様の「N-BOX」は、他社に先駆けいち早く市販化も実現するなど、トレンドを先取りする存在として大いに注目を集めていました。
車中泊やキャンプブームという追い風もあり、すっかり人気カテゴリーとなったSUV。最近ではピクニック感覚で手軽にアウトドアを楽しむというカジュアルなオーナー層も増えています。
そしてクルマのほうでも、本格的な四輪駆動システムなどを持たずともSUVテイストなフォルムが与えられたモデルの人気が高まっています。
そんなSUVテイストの元祖といってもいい存在が、初代N-BOXに設定された純正アクセサリーの「エレメントスタイルパッケージ」でした。
ホンダ車ファンなら「エレメント」の名称にピンとくる人も多いでしょう。
かつて2003年に日本国内で販売された、ミニバン×SUVのクロスオーバー車の雰囲気を初代N-BOXで再現したのが、この純正アクセサリーです。
注目なのは、この「エレメントスタイルパッケージ」が市販化されるにあたって、一般ユーザーからの声が大きな後押しとなったことです。
ホンダ車向け純正アクセサリーを企画・開発・販売するホンダアクセスは、開発者や企画提案者が自らオーナーズミーティングなどのイベントを訪れ、ユーザーからの声に耳を傾けることは珍しくないそうですが、この「エレメントスタイルパッケージ」の反響はとくに大きく、市販化に繋がる大きなサポートとなったそうです。
初代N-BOXをベースに、アウトドア要素を組み合わせたコンセプトモデルが初めて披露されたのは「東京オートサロン2014」でのこと。
ホンダアクセスが出展した「N-BOX+ エレメントコンセプト」がきっかけでした。
内容は車名が示すとおりで、N-BOXの兄弟車種であるN-BOX+に樹脂製のボディパーツを装着、ボディはエレメントのイメージカラーであったオレンジに塗装されていました。
アウトドアの未舗装路や草木が生い茂る山間部を走る際、ボディに小キズがついても気にならないのが樹脂製ボディパーツの魅力ですが、もちろんN-BOX+で実際にそのような楽しみかたを提案するのではなく、あくまでもスタイル。
またエレメントには観音開きドアという印象的な装備もありましたが、もちろん「N-BOX+ エレメントコンセプト」では再現されていません。
また外装だけでなく、内装もN-BOX+をベースにオレンジ×ブラックの2トーンカラーで後世されており、こちらは元祖「遊びのミニバン」であるS-MXをも連想させるもの。
N-BOX/N-BOX+のカスタムシーンに、新たなヒントを与えたことは間違いありません。
■新型「N-BOX」への追加も期待大! SUVテイストの「Nクロス」は実現するのか!?
そして同時に、ホンダには市販化を望む声も多く寄せられました。
そして「N-BOX+ エレメントコンセプト」は、グレード追加という形では販売されなかったものの、純正アクセサリー「エレメントスタイルパッケージ」として2016年4月に市販化されました。
市販化が実現した初代「N-BOX」向け純正アクセサリー「エレメントスタイルパッケージ」
N-BOX+だけでなくN-BOXにも装着が可能とされたこの純正アクセサリーは、 ボディ各部に装着するガーニッシュがセットとなった「エクステリアキット(19万4400円/当時の8%税込)と、前後フェンダー、サイドシルガーニッシュ、テールゲート、ルーフの形状に合わせてカット済みの「フィルムキット」(7万5600円/8%税込)のふたつがランナップされました。
フロントバンパーやフェンダーはフィルムにより「樹脂製テイスト」に仕立てるというものでしたが、雰囲気はバッチリ表現できているといえます。
その後、2017年夏にはN-BOX/N-BOX+がフルモデルチェンジを受けて2代目モデルが登場したため、純正アクセサリー「エレメントスタイルパッケージ」の販売期間は約1年ちょっとで終了してしまいます。
今年2023年10月には、3世代めのN-BOXへと進化されていますが、同様の純正アクセサリーは設定されていません。
N-BOXが分類される、軽自動車のスーパーハイトワゴンというジャンルは、日本国内における新車販売でもっとも熾烈な争いとなっています。
そしてライバル各社からは、三菱「eKクロススペース」から発展した「デリカミニ」をはじめ、やスズキ「スペーシア ギア」、そしてダイハツ「タント ファンクロス」といった、個性豊かなSUVルックの派生車種も展開されていますが、ホンダはN-BOXにそのようなモデルをいまだに設定していません。
N-BOX、N-ONE、N-WGN、N-VANといった市販モデルのほかにも、かつては「N-TRUCK」や「N-CAMP」といったコンセプトモデルが披露されたこともありました。
N-BOXをベースとしたN-CROSS(Nクロス)、あるいはストレートにN-ELEMENT(エレメント)というような車両は、来る「東京オートサロン2024」で発表されたりするのでしょうか。
ぜひホンダからのビッグサプライズに期待したいところです。
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