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30年放置!? 「謎の”行き止まり”トンネル」なぜ造った? 富山で眠り続ける「未成道」の成り立ちとは

くるまのニュース / 2024年1月12日 14時10分

完成から長いこと放置されている謎のトンネルが富山市にあります。どのようなトンネルなのでしょうか。

■30年間放置? 謎の「貂飛トンネル」とは

 完成から30年以上放置されているトンネルが、富山県に存在します。どのようなトンネルなのでしょうか。また、放置されている理由は何なのでしょうか。

 富山市の市街地から県道187号荒屋敷月岡町線を南へ進むと、田畑の中に家が点在するようになり、さらに山に囲まれた景色へと変わっていきます。

 道なりに進むと、途中に分岐が出現。しかし直進は「この先行き止まり」と書かれた標識が設置されていて進めず、左の「小坂方面」へ進むことになります。

 実は、この分岐を直進した先に、ずっと使われていない「貂飛(てんとび)トンネル」が存在します。1990年10月に開通した長さ247m・2車線の貂飛トンネルは、30年以上たった現在も、ほとんど使われることなく放置されています。

 どのような理由で建設されたのでしょうか。また、なぜ使われずに放置されているのでしょうか。富山県土木部河川課の担当者は次のように話します。

「貂飛トンネルは黒川ダムの建設工事に伴い、付替道の一部として建設したものです。しかしその後、ダム事業は中止となり、付替道の建設も中止となりました」

 県道沿いを流れる黒川にダムの建設計画が立てられ、その付随事業として貂飛トンネルが一足早く建設されました。

 しかし当時、長野県の「脱ダム宣言」など全国で公共事業の見直しが進み、富山県は黒川ダムの計画について2002年に休止、2005年に中止を決定。その結果、ダム建設を見越して造られたトンネルは、放置されたままとなっています。

 今後、このトンネルの活用については「未定」とのことでした。

※ ※ ※

 分岐の「行き止まり」からトンネルまでは、アスファルト舗装の道路が続いています。トンネル内はライトもなく、暗い状態です。

 トンネルの先は再び分岐があり、左の細道を進むと県道に合流。道なりに400mほど進むと私有地にぶつかり2車線の道路が終わります。

 前出の担当者によると、「一部の地元住民のみが利用していて、一般の方が利用する道ではありません。県として積極的にPRするつもりもないため、トンネル周辺に人が集まったり見に来られるといったことも控えていただきたいです」と話します。

 県道はさらに奥の集落へと通じています。市のコミュニティバスも通りますが、川沿いの県道はガードレールのない箇所や、道幅の狭い区間もあり、対面通行の難しい道路となっています。

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