ヤマハが「めちゃ“棒”」な斬新「4輪車」初公開! もはや「走る木馬」!? 電動キックボードより全然良さげな「682」とは
くるまのニュース / 2024年1月23日 16時40分
ヤマハは「東京オートサロン2024」に初出展しました。なかでも特徴のある「Concept 682」についてヤマハの担当者に話を聞きました。
■ぶっ飛び過ぎてるけど実は「理にかなった設計」だった!?
ヤマハは2024年1月12日より14日まで開催された「東京オートサロン2024」に初出展。小型低速EVの汎用プラットフォーム「YAMAHA MOTOR PLATFORM CONCEPT」をベースにした7つのモデルを一挙に参考出品したことで話題を呼んでいます。
なかでもエッジ立ちまくりな個性派モデル「Concept 682」について、ヤマハの担当者に話を聞きました。
今回ヤマハは「小さなEVを、社会を変える力に。」をテーマに、小型低速EVの汎用プラットフォームをベースに既存のパートナー企業などと共に開発中のプロトモデルを東京オートサロン2024にて初公開しました。
展示車両は、マリンレジャーからリゾート向け、街乗り向けなど7機種にも及ぶ幅広いラインナップとなっています。
なかでも「Concept 682」は、自分好みのアレンジやカスタムにも応えるホースライド型の4輪駆動電動モビリティです。
一見すると“棒”のような細長い斬新なデザインが取り入れられていますが、一体どういった特徴があるのでしょうか。これについて、ヤマハの担当者は以下のように話します。
「ヤマハには、デルタボックスフレームと呼ばれるオートバイに使われているフレームがあります。
Concept 682は、そんな“デルタボックス”の特徴を生かしたデザインが採用されています。
また日本は少子高齢化で、今後より高齢化社会になることが想定される一方で、近年では高齢者によるクルマでの事故などの社会課題があります。
調査をしてみると、高齢者の方でも移動したい、外に行きたいと思っているものの『ちょうど良いものがない』というのが実情で、そうしたニーズに対応した乗り物を提供できないかと考えています」
Concept 682は、高齢者のニーズが考慮されており、実際に「2輪だと転倒するから嫌だ」という高齢者の意見を取り入れつつ、免許が不要であること、速度は20キロまで出せるなどの特徴を持ち近年都市部を中心に普及が進む「特定小型原付」を想定しているといいます。
YAMAHA「小型低速EV汎用プラットフォーム」を使用したコンセプトモデル「Concept 682」[「東京オートサロン2024」出展車両]
立ち乗りの電動キックボードよりもはるかに安定した4輪スタイルは理にかなっていることがわかります。
斬新な棒状の姿に惑わされがちですが、実はかなり現実的な設計といえ、高齢者のみならず幅広い層から魅力的に映るのではないでしょうか。
■4輪バギータイプ「580」も人気
また今回展示した7機種の中で反響が大きいというのが、バギータイプの2人乗り電動モビリティ「Concept 580」だといいます。
YAMAHA「小型低速EV汎用プラットフォーム」を使用したコンセプトモデル「Concept 682」[「東京オートサロン2024」出展車両]
これについて前出の担当者は以下のように話します。
「Concept 580は、リゾート地はもちろん足場の悪い路面など、さまざまな場所での利用を想定してつくられた2人乗りのモデルです。
過去にいただいた『軽トラだと畑の中まで入れない』という声や、過去に農機具展に出展した際に『バギータイプのものがほしい』という声があり、そうしたユーザーの意見を取り入れてつくられました」
オフロード仕様にカスタマイズされイエローカラーが施されたConcept 580は、東京オートサロン2024のなかでも注目を集めた1台だったそうです。
このほか意外な反響について、担当者は以下のように話します。
「Concept 580が人気を集める一方で、ちょっと驚いているのが展示している2輪車への反響です。
というのも、過去の東京オートサロンに来ている人のデータを調べると二輪免許を持っている人がものすごく多かったんです。
なので、今回おまけとして出してみるかといって出してみたら、意外にも人気を集めました」
2023年12月発売の市販モーターサイクル「XSR125 ABS」を展示したところ、意外にもユーザーから反響が大きかったとのことでした。
※ ※ ※
最後に今回の展示車両の市販化について、前出の担当者は以下のように説明します。
「市販化について今回アンケートを取っていて、どのモデルに一番興味あるかというのを見て優先順位をつけながら市販化に向けて進めたいと考えています」
今回のオートサロンの反響によって市販化の検討が進められるとのことでした。
初出展ということもあり、多くのユーザーがヤマハブースに足を運ぶ様子も見られ、注目度の高い様子がうかがえました。
今後も引き続き、ヤマハの動向が注視されます。
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