慣れない「雪道・凍結路」どうする? 油断でスピンも!? 何が原因? 安全な運転方法とは
くるまのニュース / 2024年2月6日 9時10分
冬場は、雪や凍結によりタイヤが滑りやすくなり、慣れたドライバーでもクルマの運転が難しくなることがあります。いったんクルマがスピン(回る)と恐怖にとらわれてしまいますが、スピンしそうになったときにできることはあるのでしょうか。また、スピンを起こさないようにする運転方法はあるのでしょうか。
■雪道に潜むスピンの危険性。対処法は操作をいったんやめること
冬本番では、雪や凍結になれていないドライバーも増えてきます。
慣れない雪道などではクルマがスピンする可能性もありますが、なぜクルマはスピンするのでしょうか。
それを避ける運転方法はあるのでしょうか。
クルマがひと度滑り出してしまうと、横を向き、最終的にスピンしてしまうこともあります。
スピンをすると、車体が回転するだけに、より大きな事故につながる危険があります。
それでは、なぜスピンは起きるのでしょうか。
雪道や凍った道ではタイヤと路面の間に水が入るので、タイヤのグリップ力が失われてクルマが滑りがちです。
そのため、交差点で勢いよく曲がろうとするときなどに、クルマが滑り、そのままなにもしないとスピンしやすいといわれています。
さらに、スピンの原因について、自動車教習所の担当者は次のように話します。
「発進するときやブレーキをかける時に、ペダルの踏み方が強くて空回りしてしまうんです。
氷の上をダッシュしたら滑ってしまうのと同じで、いきなり強くアクセルやブレーキを踏んでしまうことでスピンしてしまいます」
運転中にスピンを起こすと、周囲に加害するだけでなくドライバー自身も非常に危険な状態におかれます。そのため、ドライバーはスピンしそうになったときの対処法を知っておくことが大切です。
もしも、アクセルやブレーキを踏んで滑りそうになったときは、事故を防ぐために、操作をいったんやめるのがポイントといえます。
ペダルから足を離し、改めてゆっくり踏むようにするとスピンの回避に効果的です。
また、ハンドルを切って滑りそうと感じた場合は、アクセルペダルから足を離して、ハンドルを元に戻すことも方法のひとつです。
さらに、スピンを起こさないような運転を心がけることも安全運転につながります。
滑らないようにするための操作について、前出の担当者は次のように語ります。
「まず、アクセルを踏むときはそっと踏むように心がけることが大切です。
アクセルを踏んで滑りそうになったらすぐに踏むのをやめて、次は弱めに踏むようにしましょう。
ブレーキも同じようにそっと踏むようにします。ブレーキをゆっくり踏むことで、停車するまでの距離が長くなってしまいます。
ここで焦って強く踏んでしまうとそれこそスピンの原因になってしまいます。
なので、早めにブレーキを踏むことを意識しておきましょう」
■覚えておきたい雪見を安全に走るコツ
冬の道路では、ほかにも事故につながる危険な現象が起きがちです。
まずひとつが、スリップ現象です。
タイヤが滑るスリップ現象は、スピンの前兆でもありますが、クルマがコントロール不能になるのでスリップして路肩に突っ込むということもあります。
雪道で追突や玉突き事故が増えるのも、スリップ現象が多発するためです。
次に、冬の道路ではアイスバーンにも注意しなくてはなりません。
アイスバーンとは、道路が凍りついてスケートリンクのようになる状態をさし、カーブや橋の上、トンネルの出入り口、交通量の多い交差点でできやすいといわれています。
とくに、アスファルトが見えた状態で凍っている場合はアイスバーンと認識しづらく、スリップはおろかスピンも誘発するので非常に危険です。
では、こうした雪道などを走るときに、安全のためにできることはあるのでしょうか。
タイヤのグリップ力が極端に低下し、加速や停車、ハンドル操作の反応が悪くなるので、それを踏まえてクルマを操作するとよいでしょう。
アクセルやブレーキは6分目を意識し、急ハンドルは慎みます。
フットブレーキに頼らず、AT車の場合は2速かローギアのエンジンブレーキを使って減速してから止まると、スリップしにくくなります。
思うように止まれないことを認識し、車間距離をいつもの2倍くらい長く保つのも安心できます。
制限速度より10kmから20kmほど抑えて走行するとより効果的でしょう。
後続車から遅いと思われる心配もありますが、こうすることで安全を確保する選択肢を持っておくのもひとつの方法です。
雪道では「ノーマルタイヤNG」(Photo:国土交通省公式Twitterアカウント)
雪の坂道は慎重に走行することが大切です。上り坂では、急激にアクセル操作をするとタイヤが空回りするので、ちょうどいい加減をみながらアクセルを踏み込みます。
前輪に負荷がかかる下り坂は、クルマが前のめりになり、おしり側が振れやすくなります。このとき、エンジンブレーキも使って運転するとスピンを防げます。
クルマが通った跡の轍(わだち)を走るときは、ハンドルをとられたりスピンしたりしないように、なるべく轍の流れに逆らわず十分にスピードを落とすことが大切です。
※ ※ ※
積雪地帯ではあたりまえのことも、雪に慣れない人にとって雪道の運転は難しいと感じられるかもしれません。
自分や同乗者を守る、周囲を巻き込まないためにも、スタッドレスタイヤを過信することなく慎重な操作を心がけるとよいでしょう。
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