レクサスが新型「和製スーパーカー」を発表か Fを冠する「スポーツSUV」現る!? めちゃ速そうな「RZ F」とは
くるまのニュース / 2024年3月8日 14時50分
レクサスが「RZ F」という3文字を商標登録出願したことが明らかになりました。
■レクサスにおける「F」の意味とは?
「富士スピードウェイ」の頭文字をとったものとされる「F」は、レクサスにおける高性能モデルをあらわす記号です。
このほど、レクサスが「RZ F」という商標を新たに登録出願したことが明らかになりました。
レクサスにおける「F」は、特別な意味を持つ記号のひとつです。
レクサスによれば、「F」とは「富士スピードウェイ」の頭文字をとったものであり、「それは、世界有数のサーキットトラックで鍛え上げられた、レース直系のDNAを宿すモデルだけが冠することを許されるハイパフォーマンスの証」であるといいます。
1989年に立ち上げられたレクサスですが、その30年あまりの月日のなかでモデル名に「F」が掲げられたものはごくわずかしかありません。
初めて「F」の名が付けられたのは、2007年に発売された「IS F」です。
IS Fは、ミドルクラスセダンの「IS」をベースにしてはいるものの、最高出力423ps/最大トルク505Nmを発揮する5リッターのV型8気筒エンジンを搭載するなど、ベースモデルをはるかにしのぐ性能を誇っていました。
そのパフォーマンスは、メルセデス・ベンツ「C63 AMG」やBMW「M3」といった同時代の欧州プレミアムブランドの高性能モデルに匹敵するものであり、レクサスのブランド力向上に大きく貢献することとなりました。
そして、2010年に登場した「LFA」によって、レクサスにおける「F」はひとつの到達点を見ることになります。
レクサスの技術の粋を集めたスーパースポーツカーとして開発されたLFAは、最高出力560ps/最大トルク470Nmという国産車随一のパフォーマンスを持つ、専用開発の4.8リッターV型10気筒エンジンを搭載し、最高速度は320km/hにもおよぶとされています。
LFAは、3750万円という当時の国産車随一の新車価格にもかかわらず、販売予定台数の500台は発売後ほどなくして完売しています。
非常に希少なモデルであるために現在では相場が高騰しており、オークションでは1億円を大きく超える価格で取引されることもめずらしくありません。
その後、2014年に「RC F」、2015年に「GS F」が登場していますが、いずれも大排気量のV型8気筒エンジンを搭載していることが大きな特徴であり、ベースモデルを大きくしのぐパフォーマンスを持っています。
また、現在では「F SPORT」と呼ばれるグレードが各モデルに設定されています。
これは、専用のエアロパーツや足回りなどによって、「F」のハイパフォーマンスのエッセンスを手軽に味わうことができるとして、多くのユーザーから高い評価を受けています。
一方、「F SPORT」をのぞけば、現時点で「F」が掲げられたモデルはRC Fのみとなっています。
さらに、そのRC Fも2014年の登場からフルモデルチェンジがおこなわれておらず、やや古さが目立つようになっています。
また、レクサスは現在電動化を積極的に進めており、そうしたなかで大排気量のガソリンエンジンを搭載してきた「F」が、今後も存続するのかどうかにも注目が集まっています。
■レクサスが「RZ F」を商標登録!? それが意味するものとは?
そのようななか、レクサスが「RZ F」という3文字を商標登録出願したことが明らかになりました。
これまでの命名規則にしたがえば、これは「RZ」をベースにした高性能モデルということになります。
ただ、RZはレクサス初のBEV専用モデルであり、過去の「F」に見られたような大排気量のガソリンエンジンが搭載されることはまずありません。
そうなると、BEVとしての高性能モデルになることが予想されますが、現時点のBEVにおける「高性能」とは、必要十分な航続距離を持つことなどがメインとなっており、サーキットにおけるラップタイムを競ったり、ドライビング・プレジャーを極限まで高めたりするような方向ではありません。
もちろん、BEVはバッテリーとモーターの制御をコントロールすることにより、比較的容易に出力を向上させやすいのも事実です。
実際、BEVの旗手であるテスラでは、圧倒的な加速性能を持つ高性能モデルをいくつかラインナップしています。
しかし、それはあくまでもBEVの特徴をアピールするためのものであり、サーキットにおけるパフォーマンスを追求したものではないです。
もし、RZ Fがサーキットにおけるハイパフォーマンスを志向したものであるなら、それはただ単に圧倒的な加速性能を持つものになるとは思えません。
レクサスは「RZ “F SPORT Performance”」を設定している
また、大容量のバッテリーを搭載して航続距離を伸ばした「ロングレンジモデル」になる可能性も低そうです。
そうなると、やはりRZ Fは加速性能はもちろん、コーナリング性能やトップスピードまで含めた総合性能の高いモデルになると考えるのが妥当です。
もしそれが実現すれば、「自前のサーキットを持っている」というレクサスのノウハウを存分に活かすものになります。
現時点では、レクサスより公式なアナウンスは行われておらず、詳細については不明な点が多いのも事実です。
ただ、電動化の時代になっても、レクサスが「F」を大切にし続けることは間違いないようです。
※ ※ ※
2024年1月に、レクサスはRZに「走る楽しさを追求したモデル」として、「“F SPORT Performance”」という特別仕様車を設定しています。
一方、この特別仕様車はあくまでも空力性能や足回りの専用チューニングがメインであり、心臓部に大きな変更はありません。
逆に言えば、この特別仕様車の登場によって、RZ Fは心臓部が大きく異なるモデルである可能性が高まったと考えることができます。
いずれにせよ、現時点では不明な点も多く、レクサスによる公式なアナウンスを待つ必要がありそうです。
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