「反射光が眩しい!」トラックに取り付けられた「ギラギラ金属板」は違法じゃないの? あえて装着する理由とは
くるまのニュース / 2024年3月9日 19時10分
後輪の後ろに「金属板」が取り付けられているトラックを見ることがあります。後ろを走ると光が金属板に反射して眩しく感じますが、この金属板は一体何のために取り付けられているのでしょうか。
■まぶしい「金属板」を取り付ける理由とは?
クルマを運転していると、後輪の後ろに「金属板」が取り付けられているトラックを見ることがあります。
このような金属板の付いたトラックの後ろを走ると、ライトや太陽光が金属板に反射して目が眩んでしまうことも珍しくありませんが、ではこの金属板は一体何のために取り付けられているのでしょうか。
この後輪部分に取り付けられた金属板は、「マッドガード」と呼ばれるもの。
直訳すると「泥除け」となり、その名のとおり車体が汚れないように泥や雨水を遮ります。
また、タイヤで巻き上げた泥や小石などから車体が傷つかないよう保護する役目も担っています。
そんなマッドガードにはゴム製、EVA樹脂製、金属製の3タイプがあり、クロカンやSUVといったアウトドアシーンで活躍するタイプのクルマには、ゴム製のマッドガードが多く用いられています。
EVA樹脂製のマッドガードは「マッドフラップ」とも呼ばれており、シート状のものからボディデザインを崩さないデザイン性の高いものが存在。サイズが大きいため広い範囲をガードすることが可能で、広くの車種に採用されています。
そして金属製のマッドガードは、何よりも耐久性とガード力の高さが特徴です。
大型のトラックにはEVA樹脂製のマッドフラップ、または金属製のマッドガードが用いられることが多いのですが、とくに金属製のマッドガードの場合は表面が鏡面仕上げになっていてライトや太陽光を反射しまぶしく感じるタイプも用意されています。
では一体なぜ光を反射する仕様となっているのでしょうか。
理由のひとつに、「後続車との車間距離を空けるため」ということが挙げられます。
金属製のマッドガードは、接近するほどに強く光を反射させるので、まぶしさを回避するには一定の車間距離を空けないといけません。
つまり、光を反射させるマッドガードを装着することで、自然と後続車との車間距離が空き、相手が死角に入ってしまうことも防ぐことができるというわけです。
とはいえ、後続のドライバーに影響を与えるパーツでもあるため、「違法なのでは?」と思うかもしれません。しかし実は、現在のところ金属製のマッドガードを規制するルールはなく、違反ではないのです。
よって、金属製のマッドガードを取り付けた大型トラックの後ろを走る際に「まぶしい!」と思うことがあるかもしれませんが、車間距離を十分に取ってまぶしさを軽減するほかありません。
トラックの死角に入ってトラブルになることを防ぐものと理解し、必要以上に接近しないように注意しながら運転していきましょう。
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