カーナビの「そろそろ休憩しませんか」なぜ案内? ついつい“無視”してない? 実は「超大切なアナウンス」だった 休憩タイムを知らせる意味は?
くるまのニュース / 2024年3月11日 14時10分
一部のカーナビでは、ロングドライブ時に「そろそろ休憩しませんか」という案内を行うものがあります。一体なぜ休憩の案内をするのでしょうか。また、「そろそろ」とはどれくらいのことを指すのでしょうか。
■「そろそろ休憩しませんか」実は大事な案内だった
クルマを長時間運転していると、カーナビから「そろそろ休憩しましょう」とアナウンスが入ります。
なぜそのような案内をするのでしょうか。また「そろそろ」とは、どのようなタイミングなのでしょうか。
クルマを運転するときに、目的地までカーナビを活用するという人は多いでしょう。
右左折や高速道路の出入り口案内など目的地への経路だけでなく、「この先、合流があります」「およそ300m先、右折専用レーンがあります」というような、道路上の注意点を案内したり、「まもなく日が暮れます。ライトの確認をしてください」などとアナウンスしたりするものもあります。
そして、一部のカーナビでは長距離走行で「そろそろ休憩しませんか?」などと、ドライバー自身に対して休息を取るように呼びかけることがあります。
この「そろそろ」とは、いったいどのようなタイミングなのでしょうか。
カーナビの音声案内が入る基準について、主に「Gathers」ブランドなどでホンダ車のカーオーディオを手掛けるホンダアクセスの担当者は次のように話します。
「ナビの電源をつけてから一定の時間がすぎると音声案内が入るようになっています。音声が入る基準は運転距離ではなく、あくまで時間で測っています」
多くのカーナビでは、「そろそろ休憩」は機器を使用してから1.5時間から2時間が経過したときに発せられる設定のようです。
では、どのような理由があって1.5時間や2時間に設定しているのでしょうか。
たとえば、プロ運転手であるトラックドライバーの場合は、労働環境を守るために連続運転時間が決まっています。
厚生労働省では、高速道路を連続して運転するときにおおむね2時間にいちどは10~20分の休憩をとるよう指導しています。一般道においても、連続運転時間は4時間を超えてはならないと法令で定められているのです。
一部の研究では、ヒトの集中力は1.5時間程度しか維持できないとされることもあり、2時間に1回ほど休憩を促すアナウンスは、一般ドライバーにとって現実的にちょうどいいタイミングでの警告と言えます。
では、カーナビの案内に従わず休憩をとらないで運転しつづけるとどうなるのでしょうか。
運転時間が長くなると、疲労などから危険な運転操作が増え、結果として事故につながるリスクが大きくなります。
タクシーアプリ「GO」などを展開するMobility Technologiesがタクシードライバーの運転を検証した結果によると、連続運転時間が3.5時間を越えたタクシードライバーはスピード超過しやすいと示しています。
一般道において、連続走行時間を「30分以下」「3.5時間以上」に分けて比較すると、3.5時間以上での「速度超過」運転の発生回数は、30分以下の2倍に達しています。さらに、「急減速」や「急ハンドル」も、3.5時間以上のほうが多く発生していると言います。
こうした結果を受け、同社は、事故防止の観点から1時間を目安に休憩をとることを推奨しています。
また、疲労ストレス計を使って高速道路での長距離運転を行った実験では、一般道よりも高速道路のほうが、眠気やだるさが増したという例もみられます。これは、信号などのない高速道路の場合、刺激が少なく運転が単調になりやすいためのようです。
長距離運転を続けると目が疲れ、身体に疲労がたまることで眠気を催します。しかし、こうした症状は自覚しないまま進行することが多いので、早めに休憩をとることが大切です。
■「寝る」のがイチバン? 効率のよい「休憩方法」とは?
では、長距離運転時、効率的な休憩方法はあるのでしょうか。
体のこわばりをとるためには、できれば1~2時間おきに体を動かし血流を促すとよいでしょう。
パーキングエリアなどで確実にクルマを停め、軽い体操などを行えば爽快感が得られるだけでなく、血液がうっ滞することによるエコノミー症候群の予防にもつながります。
また、当然ながら脳も疲れているので、1.5時間に一度程度は運転操作をやめ、深呼吸したり目をつむったりするとより脳がリラックスします。
そして、最も効果的といわれるのは、短い時間でも睡眠をとることです。
長く一般道を走ったあとは、交感神経が高ぶっているため眠りにくいとされていますが、時間が許すのであれば試してみる価値は大いにあります。
※ ※ ※
運転時の疲労は自覚しにくく、「疲れたな」と感じたときは、かなり疲労が溜まっている状態が多い傾向にあります。
安全運転のためにカーナビの案内も活用しつつ、こまめな休憩をとるとよいでしょう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
なぜ「渋滞」発生する? 「事故」「工事」が原因ではない! 「自分のせい」で起きてしまうことも… 知られざる“メカニズム”とは
くるまのニュース / 2024年8月4日 14時10分
-
セダンが売れる時代はもう来ないのか クルマの進化で薄れていく魅力
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月3日 10時5分
-
ホンダアクセス調べ 家族で行く長距離ドライブに掛けてもいいと思う金額 「日帰りで行く長距離ドライブ」では平均13,543円 「宿泊を伴う長距離ドライブ」では平均40,272円
PR TIMES / 2024年8月2日 17時40分
-
ホンダアクセス調べ 一緒に長距離ドライブをしたい芸能人 男性回答1位「長澤まさみさん」、女性回答1位「大泉洋さん」
@Press / 2024年8月1日 13時45分
-
衝撃の大改革!? 高速道路の「新・深夜割引」開始まで「あと9か月」に決定!?「爆走で距離稼いでも損するだけ」条件増えたその中身とは
くるまのニュース / 2024年7月18日 7時40分
ランキング
-
1食べるのをやめたら40歳から老け顔脱出できた!美容のプロが教える「避けるべき食べ物」3選
女子SPA! / 2024年8月5日 15時46分
-
2観光客ら梅干しで熱中症防ごう 世界遺産20年記念、和歌山・田辺の4観光案内所で無料配布
産経ニュース / 2024年8月5日 19時25分
-
3なぜ?株主優待廃止を発表した4社 それぞれの理由を比較
MONEYPLUS / 2024年8月5日 7時30分
-
4「侵入犯罪が増加」留守宅を守る5つのポイント 防犯性の高いマンション・高層階も油断は大敵
東洋経済オンライン / 2024年8月5日 12時0分
-
5やってはいけないお米の保存方法とは? 正しい保存場所や賞味期限を詳しく解説!
オールアバウト / 2024年8月3日 20時45分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください