ホンダの「軽商用バン」なぜ独自路線? ほぼダイハツ・スズキの独占なのに… 斬新すぎる「N-VAN」何がスゴい?
くるまのニュース / 2024年4月5日 8時10分
ビジネスのみならず個人ユースでも人気の「軽商用バン」は、ダイハツとスズキが他社にOEM供給するケースがほとんどです。そんななかホンダだけが「N-VAN」を独自に開発して販売しているのですが、どのような特徴があるのでしょうか。
■トヨタの「軽バン」実はダイハツ製!? OEMの現状
小回り性能の良さと高い積載性、そして維持費も安いということで、軽自動車のワンボックスバン、いわゆる「軽商用バン(軽バン)」はビジネスユーザーに高い人気を誇っています。
その一方、近年はビジネスユースだけでなく、趣味の相棒として一般ユーザーからも人気を集めています。
そんな軽バンですが現在は、ダイハツ「ハイゼット」、トヨタ「ピクシスバン」、スバル「サンバー」、スズキ「エブリイ」、日産「クリッパー」、三菱「ミニキャブ」、マツダ「スクラム」、ホンダ「N-VAN」と各メーカーがラインナップしていますが、実質的には数車種しかありません。
ダイハツ、トヨタ、スバルはハイゼットがベース、スズキ、日産、三菱、マツダはエブリイがベースのOEMモデルとなっているのです(ただし三菱「ミニキャブEV」は三菱製で、日産「クリッパーEV」はそのOEMモデル)。
ほとんどのメーカーがダイハツとスズキからOEM供給を受けているのに対し、ホンダのみ完全自社開発・生産でN-VANを販売。他メーカーからのOEM供給も他メーカーへのOEM供給もしていません。
OEMという点では、ホンダは過去にいすゞと相互OEM供給をしていた時期があり、ホンダからは「アコード」(いすゞ「アスカ」)や「ドマーニ」(いすゞ「ジェミニ」)を、いすゞからは「ミュー」(ホンダ「ジャズ」)や「ビッグホーン」(ホンダ「ホライゾン」)をOEM供給しあっていましたが、軽自動車については現在に至るまでOEM供給を“する”ことも“された”こともないのです。
その理由としてホンダは「現時点でその必要がないため」と過去に回答しています。
しかし、実はホンダ初の四輪車は軽トラックの「T360」であり、その流れを汲んだ「アクティバン」(1979年デビュー)も他社の軽バンとは異なるド・ディオンアクスル式のリアサスペンションやアンダーフロアへのエンジン搭載など、こだわりが満載のモデルを展開していたのです。
このメカニズムは2018年に販売終了となった最終型のアクティバンにまで継続して採用され続けていました。
そうしたこともあってかN-VANも、他社の軽バンのように後輪駆動ではなく、軽乗用車の「N-BOX」のメカニズムを流用した前輪駆動車という独自性を持ったモデルとなりました。
このレイアウトによって荷室の全長は他メーカーの軽バンよりも短くなっているというデメリットもあるのですが、その一方で、前輪駆動の特徴を生かした低い荷室床面高や、助手席までもが完全にフラットになるシートアレンジ、そして助手席側のBピラーをドアに埋め込むことで大開口部を実現。
他メーカーの軽バンにはない特色を持たせることができ、ここでもホンダの独自性が遺憾なく発揮されています。
さらに2024年春にはEV仕様の「N-VAN e:」の登場が控えているほか、交換式バッテリーを用いたN-VANベースの軽EVである「MEV-VAN」をヤマト運輸と共同で実証実験をスタートするなど、より先を見据えた取り組みにも余念がありません。
※ ※ ※
独自路線を突き進むホンダでしたが、2024年3月15日に日産との戦略的パートナーシップの検討を開始する覚書を締結したとアナウンスしました。
自動車車載ソフトウェアプラットフォームやバッテリーEVに関するコアコンポーネント、商品の相互補完などを検討するということで、今後は日産とホンダでOEM供給が始まる可能性もありそうです。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
軽で「4人寝れる仕様」も! ホンダやスズキ「軽バン車中泊」スゴい! どんな人がやる?
くるまのニュース / 2024年4月16日 12時30分
-
日産が新型「軽商用バン&ワゴン」公開! 新設定「4WDターボ」登場&“悪路”走破性強化! 「車中泊」ユーザーも期待大の新「クリッパー」発売
くるまのニュース / 2024年4月8日 8時10分
-
ホンダ「N-BOX」3年連続首位も“売れ筋”ベスト10はトヨタ一強[新聞ウォッチ]
レスポンス / 2024年4月5日 8時19分
-
23年度「イチバン売れたクルマ」は何だった!? 唯一の「20万台超え」を記録! “不動の1位”は強かった… 販売台数ランキング発表
くるまのニュース / 2024年4月4日 18時40分
-
日産・ホンダ協業の新型車を予想! 「Honda e」の後継となるコンパクトEVを開発?
MōTA / 2024年4月4日 12時30分
ランキング
-
1“15年間フルーツしか食べない人物”に起きた驚きの変化。「ラーメンもお菓子も食べたいとは思わない」
日刊SPA! / 2024年4月30日 8時52分
-
2ニトリが布団「Nクール」を自主回収 「中綿」表面に出てくる恐れ……「深くお詫び」
ねとらぼ / 2024年4月30日 12時20分
-
3なぜ辞退しない? 円安物価高の“A級戦犯”黒田東彦・前日銀総裁に「叙勲」のブラックジョーク
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月30日 11時3分
-
461歳女性の“還暦ファッショニスタ”が明かす、いつまでも若々しい人たちの共通点
日刊SPA! / 2024年4月30日 8時53分
-
5「パパ活不倫で辞職」宮澤元議員が許された"なぜ" 「記憶にございます」回答で好感度も上がった?
東洋経済オンライン / 2024年4月30日 19時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください