飲酒運転は「ダメ絶対!」 お酒・クルマ提供&同乗者も「同罪」です! 新年会・花見の飲み過ぎで翌日の「うっかり違反」に要注意
くるまのニュース / 2024年4月5日 19時10分
新年度が始まり、歓迎会や花見などで飲酒することも増えてきますが、飲酒運転にはどういった罰則が決められているのでしょうか。
■「同乗者」や「酒を提供した者」も犯罪です!
新年度が始まり、クルマや人の移動が多く、さらに歓迎会や花見など、飲酒をする機会も増えてきます。
しかし、飲酒運転は重大な事故を招く犯罪です。絶対にしてはいけません。
2006年(平成18年)に福岡県で発生した飲酒運転者による重大な事故が発生して以降、厳罰化が進められたことから、飲酒運転による交通事故は減少傾向にあるものの、未だに悲惨な事故は後を絶ちません。
特に、交通死亡事故については飲酒の有無による差が大きく、飲酒運転の死亡事故率は飲酒なしの場合と比較して約7.1倍です。
飲酒運転は、吐いた息に含まれるアルコール濃度を計測し、その濃度やドライバーの様子をもとに「酒酔い運転」または「酒気帯び運転」に該当するか判断されます。
最も処分が重いのは「酒酔い運転」で、呼気中のアルコール濃度に関わらず、アルコールによって正常な運転ができない恐れのある状態を指します。
酒酔い運転の違反点数は35点で、過去に違反歴のない人であっても一発で免許取消の最も重い処分となる上に、再び免許を取得できない欠格期間も3年です。
次に「酒気帯び運転」はアルコール濃度によって段階が分けられており、呼気中アルコール濃度0.15mg/l以上0.25mg/l未満の場合は、違反点数13点に加えて前歴がない場合でも90日間の免許停止、0.25mg/l以上の場合では、違反点数25点で免許取消、欠格期間も2年と重い処分が待っています。
さらに、罰則として酒酔い運転の場合は5年以下の懲役または100万円以下の罰金、酒気帯び運転をした場合は3年以下の懲役または50万円以下の罰金の処罰を受けることがあります。
また、飲酒運転でドライバーが検挙された場合、処分を受けるのは飲酒運転したドライバー“だけ”ではないのです。
飲酒した運転手のクルマに同乗した者と、飲食店などで酒類を提供した者についても、ドライバーが酒酔い運転をした場合は3年以下の懲役または50万円以下の罰金、酒気帯び運転の場合は2年以下の懲役または30万円以下の罰金の処罰対象です。
また、飲酒するおそれのある者にクルマなどを提供した者についても、車両提供罪が適用されることもあります。
こうしたルールが設けられていますが、だからと言って「酒気帯び運転に該当しない数値であれば飲酒しても問題ない」と考えてはいけません。
わずかな量であっても、アルコールは脳の機能をまひさせ、安全運転に必要な注意力や判断力、情報処理能力などを低下させます。
そのため、ブレーキやハンドル操作に遅れが生じたり、動いているものを視る動体視力の低下により、周囲の状況判断が遅れたりする危険があります。
これらは一般的に言われる「お酒に強い・弱い」ということとは関係ありません。
さらに、中ジョッキ2杯程度のビールを飲酒すると、体内のアルコールが消失するまでにおよそ7時間かかることから、飲酒量や飲酒した時間によっては翌朝まで影響が残ることもあります。
さらに、飲酒運転は絶対にいけないと自覚している人でも、アルコールの影響で判断能力が低下して安易な判断をしてしまう恐れがあります。
特に、アルコール摂取後に仮眠をしたり、シャワーを浴びたりして「もうお酒は抜けた」と誤った解釈をして運転して、結果的に飲酒運転になってしまうことも考えられます。
お酒を飲む場所にはクルマで行かない、早朝から運転する日の前夜はアルコールを控えるなど、飲酒運転に対する意識と具体的な行動が大切です。
※ ※ ※
3月の年度末から4月にかけては、歓走迎会に参加する機会も増える時期です。また、職場や知人、家族などと花見に出かける人もいるかもしれません。
普段クルマを使っている人は、飲み会の日は電車やバス、タクシーなどの公共交通機関を使ったり、運転代行を利用するなど、飲酒運転を絶対にしないように心がけましょう。
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