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登場4年目のトヨタ「高級SUV」なぜ人気? 「ハリアー」が400万円超の“高価格車”でもっとも売れる理由とは

くるまのニュース / 2024年4月9日 10時10分

トヨタの高級SUV「ハリアー」は、400万円を超える高価格車のなかで人気のモデルのひとつです。登場からすでに4年が経過したハリアーですが、どのようなところが支持されているのでしょうか。

■ハリアーが支持される理由とは?

 売れ筋グレードの価格が400万円を超える高価格車の販売状況を見ると、2023年から2024年にかけて、最も多く登録された車種がトヨタ「ハリアー」でした。
 
 2023年の1か月平均では、約6300台が登録されています。

 ハリアーは以前から人気車種ですが、現行モデルの登場は2020年ですから、約4年が経過。にもかかわらず、2022年以降にバリエーションを充実させた「クラウンシリーズ」の1か月平均約3600台、2023年に登場した「アルファード」の約4400台、「ヴェルファイア」の約1100台を大きく上まわりました。

 設計の新しいクラウンシリーズやアルヴェルよりも、ハリアーの販売はなぜ好調なのでしょうか。

 まずはハリアーの登録台数がクラウンシリーズを上まわる理由について販売店に聞いてみました。

「クラウンという名が付くと、多くのお客さまは広い居住空間と荷室を連想されます。ところが実際には、クラウンクロスオーバーはセダンボディなので荷室はそこまで広くありません。

 また、クーペSUVの『クラウンスポーツ』は、ゴルフバッグを横向きに積もうとすると収まりにくい場合があり、そこで使い勝手の良いハリアーを選ばれるお客さまが多いです」

 荷室容量自体は、ハリアーが409L、クラウンスポーツが397Lなので大差はありません。しかし、荷室形状の違いなどから、積載性に関する評判はハリアーのほうが高いようです。

 このほかハリアーの販売が好調な理由として、販売店では価格設定も挙げています。

「クラウンクロスオーバーとクラウンスポーツは、全車がハイブリッドと4WDを搭載するため、価格が全般的に高いです。

 その点でハリアーには、ガソリン車の2WDもあり、価格が求めやすいグレードも選べます」

 クラウンクロスオーバーの売れ筋グレードは、中級の「Gアドバンスト」でも510万円に達します。クラウンスポーツは上級グレードのみなので、最廉価の「Z」でも590万円と高額です。

 その点でハリアーには、前述の通りガソリン車の2WDもあり、上級の「Z」でも403万8000円です。クラウンと同様の2.5リッターハイブリッドを搭載する「Z」の4WDは484万8000円と高くなりますが、純ガソリン車の2WDが設定されることで価格競争ではハリアーが有利だといえるのです。

■中古車市場でもハリアーは人気

 2023年のハリアーの販売状況を見ると、ガソリン車が39%、ハイブリッド車が55%、プラグインハイブリッド車は6%でした。

 最も販売比率が高いのはハイブリッド車ですが、400万円前後を中心としたガソリン車も好調で、豊富なバリエーション構成もハリアーが人気を高めた理由です。

トヨタ「ハリアー」(PHEV)トヨタ「ハリアー」(PHEV)

 さらにハリアーには、豊富な乗り替え需要もあります。レクサス「RX」のトヨタ版だった初代や2代目ハリアーも含め、30年近くにわたる歴史があり、その間にハリアーは高級SUVの代表車種として認知度を高め、先代モデルも好調に売られたので、多くのユーザーが現行モデルへ乗り替えています。

 販売店では「ハリアーは中古車市場でも人気が高く、高値で売却できます。そこで購入してから3年程度で先代ハリアーを手放して、改めて現行ハリアーを新車で買う人も多いです」と述べています。

 好条件で手放すことができ新型に乗り替えやすいことも、ハリアーの販売が好調な理由でしょう。

 それならアルファードとヴェルファイアはどうでしょうか。高価格車では人気抜群ですが、前述の通り両姉妹車の登録台数を合計してもハリアーに届きません。

 今のアルファードとヴェルファイアは、あまり人気がないのでしょうか。

 販売店にスタッフに聞いてみると、「アルファードとヴェルファイアは生産枠が限られています。現時点(2024年4月上旬時点)では、すでに8月までの生産枠が埋まってしまい、定額制カーリースのKINTO以外は受注を停止しています。次回の受注は7月~9月頃になりそうです」とのことです。

 一方、ハリアーの売れ行きと納期については、「ハリアーの納期は、『S』や『G』グレードは約5か月を要しますが、上級の『Z』と『Zレザーパッケージ』は3か月程度と短いです。ZとZレザーパッケージは、生産規模を増やしているようです」といいます。

 ちなみに以前のハリアーでは、ZやZレザーパッケージの納期が長く、当時は「本革のシート生地など、上級グレードとしての素材や装備を入手しにくいため、納期が遅延しています」と説明されました。

 それが今では、ZとZレザーパッケージの納期が短縮されており、人気度に応じた柔軟な生産を行うことで、販売比率の高いZとZレザーパッケージを購入しやすくなっています。

 このようにユーザーの人気動向を見据えて、納期を短縮すべく良心的な対応を図っていることも、ハリアーの販売が好調な理由でしょう。

 今のトヨタには、「ランドクルーザー(300系)」や近々登場する「ランドクルーザー250」、さらにレクサスブランドでは「RX」や「NX」、「LBX」まで、さまざまなSUVが用意されています。

 しかし納期まで含めて商品力を総合的に判断すると、高価格帯の中ではハリアーの満足度が最も高いといえるでしょう。

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