トヨタの「次期型エスティマ」!? 結構ビッグな斬新「タマゴ型ミニバン」! ぐるぐる回る「シート」搭載の「FCR」とは
くるまのニュース / 2024年4月27日 11時10分
モーターショーなど登場するコンセプトカーは、現実的なものから、あくまでコンセプトなモデルまで様々なモデルが展示さます。2017年に開催された東京モーターショーのトヨタブースに展示された「Fine-Comfort Rid(ファイン コンフォート ライド)」は、どちらかといえば非現実的なコンセプトカーと思われるものでした。どのようなモデルだったのでしょうか。
■次期型エスティマと呼ばれた斬新ミニバンとは?
モーターショーに登場するコンセプトカーは、市販化間近と目される現実的なものから、あくまでコンセプトの域を出ないと思われるものまで幅広いモデルが展示されています。
2017年に開催された東京モーターショーのトヨタブースに展示された「Fine-Comfort Rid(ファイン コンフォート ライド)」と名付けられたモデルも、どちらかといえば非現実的なコンセプトカーと思われるものでした。
車両前方から中央にかけて上下左右に広がりを持たせ、後部にかけて絞り込んだダイヤモンド型キャビンを採用し、タイヤを可能な限り四隅に配した個性的なフォルムはかなりのインパクトを放っていましたが、この車両は「プレミアムサルーンの新しいかたち」を提案するモデルとなっています。
その独特なデザインから大きさがつかみにくくなっていますが、実際のサイズは全長4,830mm×全幅1,950mm×全高1,650mmとなっており、全長と全幅は全長4,890mm×全幅1,940mmというサイズを持つ、ランドクルーザー100にほど近いもの。一方でホイールベースは3,450mmとセンチュリーやグランエースをも凌ぐものとなっていました。
室内には6名分の座席が用意され、Bピラーレスのスライドドアを備えるなどミニバン的な要素も備えていたファイン コンフォート ライドですが、パワートレインは水素をエネルギー源として電力を生み出してモーターを駆動する燃料電池自動車(FCEV)とされており、インホイールモーターを採用することで自由度の高いデザインを実現したとされていました。
また航続距離は満充填で1000km(JC08モード)とアナウンスされていて、モーター駆動による高い静粛性やスムーズな走りを享受できるプレミアムサルーンと言われています。
インテリアは「Wearing Comforts(快適な空間に包まれる)」をテーマに、クルマが単に移動するための「乗り物」ではなく、乗員に移動以外の価値を提供する将来のモビリティを具現化。
自由な姿勢に調整可能なシートを中心に、エージェント機能やタッチディスプレイを配置し、乗員は自由に情報へアクセスできるほか、シートレイアウトも自由に調整でき、「個の空間」としても「個×個のコミュニケーション空間」としても使用できるとされていました。
当時は2014年11月に量産車として世界初の高級セダン型燃料電池自動車であるMIRAIがリリースされ、ミニバンであるエスティマが登場して10年以上が経過していたタイミングということもあり「このモデルは次期エスティマを示唆したもので、次期エスティマはFCEVになるのでは」という声もありましたが、結局エスティマは2019年秋ごろまで生産が続けられたのち、後継車種が登場することなく姿を消しています。
当時FCEVはまだまだ身近な存在ではありませんでしたが、MIRAIも2代目へとフルモデルチェンジを果たし、今年11月に発表された新型クラウンセダンにもFCEVモデルがラインナップされるなど徐々に現実的なモデルになりつつあるため、現代風に解釈されたファイン コンフォート ライドが登場する日がやってくるかもしれません。
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