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ホンダ「V型10気筒エンジン」搭載した新型スーパーカー! 正式に「NSX後継車」名乗った「超ロングノーズ」モデルの正体は?

くるまのニュース / 2024年5月24日 12時30分

ホンダ製の市販車の搭載するエンジン気筒数は、スーパーカー「NSX」であっても「6気筒」までとなっています。しかしかつてホンダは「V型10気筒エンジン」を搭載した超高性能モデルを、本気で市販化しようと動いていました。

■ホンダ渾身のV10エンジン搭載「スーパーカー」

 国内外で開催されるモーターショーなどの自動車イベントでは、発売間近のニューモデルや未来を予感させるコンセプトカーが展示されます。
 
 その中には、発売を求める声が多く寄せられたにも関わらず、様々な事情から市販化の叶わなかった儚いモデルも多く存在。
 
 かつてホンダが“NSXの後継モデル”と銘打って発表した次世代スポーツカー「アキュラ アドバンスド スポーツカー コンセプト(以下、アキュラASC)」も、まさにそのような一台でした。

 アキュラASCは、2007年に米国デトロイトで開催された「北米国際自動車ショー」で世界初公開された、ホンダの高級ブランド「アキュラ」の頂点に位置する次世代の2ドアスポーツカーのデザインコンセプトモデルです。

 当時のホンダは同車について「NSXの後継モデル」と説明しており、ホンダ最高峰のスーパーカー「NSX」の名前を出すほど力を込めた、新たなフラッグシップスポーツカーを予告する渾身のモデルでした。

 そのボディサイズは、全長4610mm×全幅1996mm×全高1221mm、ホイールベースは2763mm。

 ローアンドワイドを体現したような低く大柄な車体と、フロント19インチ・リア20インチのアルミホイールを組み合わせたアドバンスドスポーツカーは、大型車種の多い北米の自動車ショーの中であっても他車を圧倒する迫力を漂わせていました。

 また、高い先進技術と圧倒的な動力性能を想像させるボディデザインは、精緻なメカニクスと生命感を併せ持つエモーショナルな魅力を放つ一方で、ロングノーズを極めたスタイリングは、MR(ミッドシップレイアウト)のNSXとは異なるFR(フロントエンジン・リアドライブ)を基本構造とすることを示すもの。

 実際にホンダはアキュラASCについて、「後輪駆動をベースとしたSH-AWD(四輪駆動力自在制御システム)を採用している」と明言し、長いボンネットの下にはホンダの市販車において過去最大となるV型10気筒エンジンを搭載すると説明。

 ハイパフォーマンススポーツカー専用に完全新造したプラットフォームとエンジンを組み合わせるという力の入れ具合に、当時国内外で大きな話題となりました。

 その後、2008年前半にはドイツのニュルブルクリンクで試作車の走行テストが行われる様子が確認され、市販化に向けて開発が進められていましたが、同年9月に米国を発端とした世界金融危機(リーマン・ショック)が勃発。

 メイン市場として捉えていた米国では、高級車・スーパーカーの需要が急激に冷え込み、アキュラASCもこの影響を避けることは不可能と判断されたことから、ホンダは2008年12月に同車の開発を白紙化することを発表しました。

※ ※ ※

 このように、世界的な景気悪化を理由に歴史から姿を消した幻のモデルと言えるアキュラASCですが、市販化は叶わなかったものの、別の形で後の世に姿を見せていました。

 それが「HSV-010 GT」。このクルマは自動車レース「スーパーGT」にて、「NSX-GT」の後継車種としてホンダが使用したレーシングカーです。

 HSV-010 GTはアキュラASCとは異なり、搭載するエンジンはV型8気筒となっていましたが、ロングノーズのFRレイアウトや、全長4675mm×全幅2000mm、そして2700mmのホイールベースはアキュラASCが示していた値にかなり近いもの。

 “歴史にもしもは無い”とは言いますが、もしも2008年の出来事が起こらなかったとしたら、HSV-010 GTのような姿をしたホンダのスーパーカーが公道を走行する姿を見ることが出来たのかもしれません。

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